見出し画像

0064 ジョン・タートルトーブ監督『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』聖地巡礼

2005年1月2日(金)にイングランドのロンドンで2007年7月13日(金)アメリカのサウスダコタ州ラピッドシティ郊外キーストーンのラシュモア山で2009年7月16日(木)アメリカのニューヨーク州ニューヨークで2015年5月1日(金)と4日(月)にアメリカのワシントンで2019年9月15日(日)フランスのパリでジョン・タートルトーブ監督の『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』(National Treasure: Book of Secrets)の聖地巡礼をしてきました。

今回の聖地巡礼のご紹介ですが、これまでの聖地巡礼で最も巡礼箇所が多く、広い範囲に散らばっている奇跡(ミラクル)の映画。まさに巡礼。お遍路さんや(ピンポイントの)メッカ巡礼よりも範囲が広くてタイヘン、フランスからピレネー山脈を越えてスペインのガリシア州サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼やカイラス山周囲52㎞五体投地巡礼よりは楽です。

はっきり言って、それほど好きな映画でもないので、全て他のフェバリットピクチャーの聖地巡礼のついでのご訪問。本来の目的作品は『未知との遭遇』『タクシードライバー』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『マンハッタン』『暗殺の森』『ラストタンゴ・イン・パリ』『地下鉄のザジ』『インセプション』『ロッキー』に『007』シリーズ。とはいえ、これは映画の神に導かれた天啓の作品なのかもしれません。ジェリー・ブラッカイマーとジョン・タートルトーブとニコケイに褒めてもらわないと。
実はこの作品…ニコケイ主演映画で最も興行収入が良いんです。

という訳で今回は、ワシントンのエドガー・フーヴァー・ビルのFBI本部からスタート。
J. Edgar Hoover Building - Wikipedia

ここでシリーズはアメリカを飛び出してフランスはパリへ。映画に最もよく出る橋であるビル・アケム橋のご登場!
Pont de Bir-Hakeim — Wikipédia (wikipedia.org)
というか「ジョン・タートルトーブ&ニコケイお前もか?」って感じなんですが、ジェリー・ブラッカイマー作品なのでカット割りが細かい細かい。ヨーロッパの監督は高架上の6号線メトロを動きを背景に1カットでキメたりとか(聖ジャン=リュック・ゴダール『アルファヴィル』)、主人公が高架下を早足で歩いたりするのを1フレームで押さえたり(聖ヴィム・ヴェンダース『アメリカの友人』)しているんですが、こちらは、ベン・ゲイツ(演:ニコラス・ケイジ)と相棒ライリー・プール(演:ジャスティン・バーサ)とで話者が変わる度にカットが切り替わるアングルも変わる。それにひきかえ、アンリ・ベルヌイユ監督ジャン=ポール・ベルモンド主演『恐怖に襲われた街』はたった5カット(←但し、ビル・アケム橋ながら聖地巡礼難易度は★★★★★というかこの映画の聖地巡礼はムリだわ!ありえへん!)。
でもってこのシーン、本来は小さな自由の女神像の文言を調査するためにパリに出張しているので、ビル・アケム橋じゃなくてセーヌ川もうひとつ下流のグルネル橋でロケすれば自由の女神の真ん前なので済んじゃう話なんですが…(実際、聖ロマン・ポランスキー『フランティック』はこの橋で撮っている!)。わざわざビル・アケム橋からリモコンのヘリコプター(今だったらドローンですね!)を飛ばしておまわりさんに叱られているんです。どうかしてるよ!ビル・アケム橋を使わなければならないという「巴里・映画の掟」があるのかもしれない。それとも何か他の映画のオマージュなのか?だったらオマージュになってない…。

今回、ニコケイのライバルとなるトレジャーハンターのミッチ・ウィルキンソン(演:エド・ハリス)はパリの自由の女神と間違えてニューヨークのリバティ島の自由の女神に行っちゃって地団駄を踏みます。
Statue of Liberty - Wikipedia

続いて、説明的な実景としてウェストミンスター宮殿とビッグ・ベンを背景にしたウエストミンスター橋を登場させて舞台がロンドンに移動したことを知らせます。
Westminster Bridge - Wikipedia
Palace of Westminster - Wikipedia
Big Ben - Wikipedia
このアングルはロンドンの「説明的な実景」で登場する頻度が高いですね。この橋と(橋自体が画になる)タワーブリッジが「映画によく出るロンドンのテムズ川に架かる橋」の二大巨頭(一応、他にも『哀愁』(原題そのものがズバリ Waterloo Bridge !)のウォータルー橋(1940年撮影なのにちゃんとロケしてる!偉い!)、『時計じかけのオレンジ』のチェルシー橋、1994年にSISビル=MI6が橋の南西に移転してからの『007』シリーズのヴォクスホール橋)とかも映画に出てきます)ですが、これまでの私の鑑賞実績からするとウエストミンスター橋に軍配を挙げちゃいます。
因みに、この作品は「映画によく出る三大橋」のうちサンフランシスコの金門橋を除く2つが登場する画期的な作品です。

ロンドンではアビゲイル・チェイス(演:ダイアン・クルーガー)も合流してバッキンガム宮殿をご訪問。
Buckingham Palace - Wikipedia

再度、ウエスミンスター橋&ビッグ・ベン&ウエストミンスター宮殿のご登場。

帰国してベンの父親パトリック・ゲイツ(演:ジョン・ボイト)も加わったチーム・ニコケイが揃って出向く先は泣く子も黙るホワイトハウス。
White House - Wikipedia
映画に最もよく出る大統領or首相官邸です。このデータは間違いない筈。

映画によく出る国会議事堂の連邦議会もニコケイとFBI捜査官ピーター・セダスキー(演:ハーヴェイ・カイテル)が話をする場面の背景に登場。
United States Congress - Wikipedia
何とこの作品は映画によく出る国会議事堂でトップを争う米連邦議会と英国議会(ウエストミンスター宮殿)が共に登場する画期的な作品でもあります!

クライマックスはラシュモア山。
Mount Rushmore - Wikipedia
これまでラシュモア山が登場した著名な作品の筆頭はヒッチコックの『北北西に進路を取れ』(こちらもクライマックス)。但しスタジオのセット。『スーパーマンⅡ 冒険篇』では大統領の顔がゾッド将軍(演テレンス・スタンプ)&部下の顔ににチェンジ。勿論こちらもスタジオのセット。
もうそろそろラシュモア山は、冷戦終結の礎を築いたレーガンは彫った方が良いかも…共和党と民主党のバランスをとるんだったら実質的成果はキューバ危機以外には殆ど無いけど人気は高いケネディも加えるとか…。

©Disney
©2005 2007 2009 2015 2019 プッチー・ミンミン

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?