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私はダークヒーローになれない
コロナの影響か、今年はドラマの周期がバラバラになっているようだ。
先日、火曜ドラマ「DIVER -特殊潜入班- 」が5話で完結したのだけれど、なんとも駆け足な内容だった。
本来はもっとひとりひとりのキャラが深堀りされるはずだったんだろうか。
最終回については「なんだったんだ?」「訳がわからない」という声が多く上がっており、私も「???」のまま終わった。
ただ、始まった頃は面白く見ていたし、今日はこのドラマを見ていて考えていたことを記す。
毒をもって毒を制す
題名に「潜入捜査」とあるとおり、悪を暴くために秘密裏に犯罪者グループに入り込んで内部から摘発する違法捜査でストーリーは進む。
(「キワドい2人 -K2- 池袋署刑事課神崎・黒木」や「未満警察 ミッドナイトランナー」など潜入捜査をテーマにした作品が連続しているのはそういう流行だろうか。)
主人公の黒沢は高等技術を持つ詐欺師で、悪を討伐するためなら手段を選ばない。
まさに「毒をもって毒を制す」の言葉どおり、悪には悪で対抗する。
悪に染まっては意味がない
敵を倒すためには、敵を知ることが必要だ。
知識などの情報をいくら集めても、実践による実体験がなければ意味をなさないものも多い。
実際に悪と対峙し、手法を知り、自らも会得することで初めて渡り合うことができる。
だけど、私はそんな方法を取りたくないと思ってしまうのだ。
ドラマのワンシーンでは、覚醒剤(のようなもの)を実際に口にする場面もある。
「毒には慣れている」というセリフもあった。
信念のためには手段を選ばないということの現れだし、そこまでしないと生易しい方法では解決できない問題だというのはわかる。
それでも、ダークヒーローになるのではなく、明るい光で包むような解決方法がないものかと思ってしまう。
古くからのドラマで言えば「必殺仕事人」もこの部類だ。
彼らは自分たちをヒーローや善人だなんて思っていなくて、地獄に堕ちる覚悟で悪人を成敗する。
いくら悪を滅ぼすためとはいえ、やってはいけないことがある。彼らはその一線を超えていく。
安全なところから手を伸ばしている
勇気をもたない私たちは、こうして蔓延る悪に何もできずにいる。
自己保身をしながら、救世主を待っている。
もちろんそれが一般的だし、上述したとおり、非人道的な方法は褒められたものではない。
非難される方法で信念を持って行動する人と、人道的な方法を模索して何も行動に移さずにいる人。
どちらが良い悪いという話ではないのだろう。
少なくとも、問題意識を持って取り組もうとするその姿勢があるだけで意味があると思う。
何が正解かはわからないけれど、自分の納得する方法で世界に働きかけていけるといい。
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