長きにわたるエンジョイ勢、ガチ勢議論の根底にあるものとは?(前編)
ゲーム界隈ではTwitter等のSNSでガチ勢、エンジョイ勢と定期的に議論が勃発し事あるごとに炎上しているが、その根底にあるものとは何だろうか?
言葉の意味だけ先行してしまい、間違った使われ方をしてしまっていないだろうか?そもそも意味を理解しているのだろうか?
ここではその根底に潜む問題に、時々分かりやすい例などを交えながら考えていきたい。
なお、思いのほか長くなってしまったので前編後編分け、前編では根底心理について深く掘り下げ、後編で具体例もふまえた議論のまとめとさせていただきます。
根底的心理が及ぼす解釈相違
「ガチでエンジョイしてるからエンジョイ勢」よく炎上している板で見る言葉だ
非常に理想的な思考であると私自身は考えますが、これに反論している自称エンジョイ勢の方は何が気に入らないのでしょうか?根底的な部分にスポットライトを当ててみましょう!
根底的心理とは?
ここではゲームに対する時間の使い方という観点から仕事と家庭などの例をあげ
最低限の3つのカテゴリに分けて説明していきたいと思います
①【ゲームはゲーム、現実は現実】派です
このタイプに多いのは仕事は消極的で与えられた仕事しかやりません、プライベートや恋愛には急に積極的になる…謎。
②【ゲームをしている時間も現実と同様、大切な時間】
仕事と家庭の両立が上手い人が多い、どちらにおいても向上心がある。
③【ゲームをしている時間は現実の時間も削られている】
仕事は出来るんだけど、周りに合わせようとしない、能力はあるが認めてもらえない残念なタイプ、早さが正義。
②③この考え方、何処かで見たことがあると思った方も居るでしょう!
フルダイブ型オンラインゲームが舞台の作品「ソードアートオンライン」シリーズの主人公キリト(②)とヒロインのアスナ(③から②へ変化)の心理的変化を参考に内閣府などが発表している仕事への関わり方のデータを交えてカテゴライズしてみました(細分化するとまだありますが、ここでは主題に関する項目のみを取り扱います)
知らない方の為に参考までにキリト君のアルヴヘイム オンライン編の台詞を記しておきます
「プレイヤーと分離したロールプレイというのは有り得ないと俺は思う
欲望だけに身を任せればそのツケは必ず
リアルの人格へと還っていく
プレイヤーとキャラクターは一体なんだ」
うん、彼のツメのアカを煎じて飲ませてあげたい奴…あ!いぇ、それは別のお話で…
さて、気を取り直して
冒頭にあげました炎上している板でよく戦ってるのがこの3タイプをベースにした5宗派
①を根底に持つ自称エンジョイ勢の発言に②と③を根底に持つエンジョイ勢とガチ勢の方々が反論する、と言うパターンが多く見受けられます
話題の内容にもよりますが、それぞれ棲み分けしているものをかき回し炎上させるのは何故か①タイプのエンジョイ勢を名乗る方々です
※今回は分かりやすいようにあえてエンジョイ勢、ガチ勢とカテゴライズしていますがこの限りではありません、そちらの説明は後編でさせていただきます
自称エンジョイ勢の脅威
この方々の特徴としては、準備をしない、対策をしない、人の話を聞かない
です
①の仕事に消極的な方と言うのは、分からないことがあっても周囲の人に確認せず勝手に物事を進めてしまい、失敗すると人のせい、基本待ちの姿勢で何かこちらが言うと一言目には「教わってないから!」「パワハラだ!」「給料上げろ」と続きます
何処かの大人気狩猟系アクションゲームなどで見たことがある流れですね(笑)
問題に対しての対処能力が無いのに立ち向かって行く姿は哀れみすら覚えます!
彼らを私は「自称エンジョイ勢」と呼称しています、エンジョイ勢という隠れミノを被っておけばどんな失敗しても怒られないと言う断固たる自信を持ってるが故に、指摘された時は指摘した方を絶対悪に仕立て上げ自らの保身に走ります
私自身かつて、フレンドさんの付き合いで行っていた配信者の所では概要欄に「エンジョイ勢です、過度なアドバイスは荒しとみなします」という文言があり、モンスターのギミックの軽い説明をしただけで荒し扱いされガチ勢と呼ばれた経験があります
これでは何のコメントもアドバイスもしてあげられませんね。
さて、後編に向けて少し話をまとめてみましょう
誰でも情報発信できるようになった世の中だからこそ…
ここでは3つのスタイルと2つのカテゴライズを例に上げ、炎上の原因になりがちな自称エンジョイ勢の一例を挙げさせていただきましたが、手軽に手元の端末で誰でも発信できるようになった世の中だからこそ
イデオロギーやスタイルを尊重し自身のレギュレーションの中のローカルルールを見つめ直し、それを他人に強要しない
合わない人からはそっと離れる
自己防衛の精神が大事になってきます。
最近では、ゲーム業界には珍しくファイナルファンタジー14公式からオンラインマナーについての禁止事項として細かい具体例がスクエニサポートセンター経由で列挙され話題になりました
あまりにもユーザー同士のいざこざが多いと、株主などに不安要素の材料を与える事になります、ユニバース(作品世界)のブランドイメージが悪くなってしまう訳です
また、カプコンさんはモンスターハンターシリーズのライズから公式の出すハンター自己紹介カードからエンジョイ勢、ガチ勢で○をくれる欄を完全削除しました
これもワールド、アイスボーン時代に勃発した数々のエンジョイガチ問題やサークル審査大炎上事件などが影響しているものだと考えます。
株価が下落すると?どうなるのか
デベロッパーが資金調達に苦労します
新たなゲーム(次回作の開発)などと並行して現行のゲームのアプデなどを行っている訳ですから、資金調達に失敗した企業はチーターなどの対策が大幅に遅れてユーザー離れなどを引き起こします
別の意味でSNSが荒れて負のスパイラルに落ちて行き、デベロッパーからは誹謗中傷に耐えられず退職する者も出るでしょう
結果、ユーザーの満足いくソフトを開発出来なくなる訳です。
前編のまとめ
ここまで読み進めていただき「結局何が言いたいの?」なんかモヤモヤした感情をお持ちの方々が多いと思います
その感情、合ってます!
ここまで、散々カテゴライズをして説明して来ましたが、実はこれらは既に意味を成さない形骸化(または空洞化)した言葉だと言えます
ゲーム性が多様化の一途を辿る中、かつてのTAなどの為に練習したり、準備したりする方をガチ、そういったものを一切気にせず好きなように遊ぶのをエンジョイと言った考えは過去のモノになり
遊び方は多様性を極めています
そういったモノを二極化する事自体が浅薄なのです
後編へ続く………。
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