モラハラによって、1億人にひとりの逸材を本気で目指し続けた子ども。

関あいかさんの「摂食障害モデル」(2023年9月著)という本を読んだ。

複雑な家庭環境にも関わらず芸能界で200社以上の事務所からの指名や仕事を若くしてたくさんもらった、夜の世界でも売れているという2点、自分がものすごく憧れた夢を叶えている人の半生が、比較からのネガティブ思考のつよいじぶんにしては珍しく全く羨ましくないぜったい経験したくないものであった。

数字や美貌への執着が弱い自分は、もしかしたら精神面でものすごく恵まれなかった訳ではなかったのかもしれない。いや、種類が違かっただけか?

親に家にお金いれろと若くから言われたこともなければ、家計を支えるという動機でなにかを志したこともない。可愛くないと言われたこともない。

ただ謎に有名人(メダリストレベルのトップスポーツ選手や、地上波のドラマやメジャー映画で主役を張るような人)と比べて努力が足りない、怠けものだという突飛な比較をしょっちゅうされて自己肯定感を粉々に砕かれたりはした。

あ、それがうちにとってはいちばん大きかったのかも。

上位0.00000001%(1億人にひとり)くらいの人間と比べられて1日に6回くらいは親にバカにされることが日常になりすぎていたから、その、1億人にひとりの逸材にならないといけない、生きる価値がない、というプレッシャーを本気で感じて苦しんでいた。

その影響でうちは、じぶんに対しても他者に対しても、選民思想や優生思想に近いような差別的思考が強いのかもしれない。

そうか、そうゆうことだったのか。
そりゃ苦しいわ。
そりゃ長引くわ。

今からでも、気づけてよかった。

「どのレベルを目指すのが、じぶんの背景や資質・やりたいことを鑑みた時にもっとも幸福度が高く充実しているか。」

身の丈にあった目標設定の具体度が、またひとつあがった。嬉しい。

こんな風に思わせてくれた関あいかさんに感謝だな、と思う。
もちろんベースはシェアメイトやいろんなゲストとの関わりの中で少しずつ気づきが形になりかけていたのだろうけど、言語化の支えにはこの本が大きな役割を果たしてくれたなとおもう。

過酷な過去を文章にして世に出すことで、救われる心や命がある。

その事実は、世界の美しい部分だな、と思った。

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