Måneskinはロックを復権させる
『ロックの復権』という言葉が決定的となった、あの瞬間に。
Måneskinという、バンド名はデンマーク語で「月光」を意味し、なぜデンマーク語かというとベースのVictoriaがイタリアとデンマークの血筋だから。その響きから、他メンバーが惚れ込み、そして名前を変えたことから、幾つもの音楽コンテストで輝かしい賞を取ります。
イタリアのバンドというと、あまり日本では馴染みがないと思います。普通に最近ではメタル系、エクストリームメタルとか、デスとか、ヨーロッパ圏でありがちな、メタルバンドは結構ありまして、あまりイタリアぽくない完成されたバンドが多くなりました。
I Poohなどを代表とする「イタリアンプログレ」が日本では人気を博していました。PFM、BANCO、AREA、GOBLINあたりは、日本では人気の高いイタリアンプログレバンドです。
また、シンフォニックメタルバンドでは、RHAPSODY、メロディックスピードメタルバンドの、SKYLARK。メロディックメタルバンド、LABYRINTH、ARTHEMIS、ATHENA、、、もう羅列しません。
さて、本題のMåneskinは、2016年に結成されます。当初はストリートで演奏するバンドでしたが、X-Factor(リアリティ音楽オーディション番組)のイタリア版で2位を獲得。
2018年に初のスタジオ・アルバムの『Il ballo della vita』を発表。イタリアのアルバム・チャートで初登場1位で、ダブル・プラチナを獲得。
2021年3月に2ndアルバム『Teatro D’ila Vol. I』も、アルバム・チャートで初登場1位、アナログレコードの売り上げも1位。
このアルバムに収録されている楽曲がこれです。
Måneskin|マネスキン - 「ジッティ・エ・ブオーニ」 (日本語字幕ver)
この曲で、2021年3月に行われた、『サンレモ音楽祭 (Festival della canzone italiana)』で優勝を果たします。この『サンレモ音楽祭』は1951年からスタートしている、イタリアで権威のある音楽祭です。
日本人の方も入賞している音楽祭なので、聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
そして同年5月に行われた、ヨーロッパ圏最大の音楽コンテストの『ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2021(Eurovision Song Contest)』でも優勝。ABBAやCeline Dionらが生まれた音楽祭でのイタリアバンドの優勝は31年ぶりだそうです。
優勝曲の「Zitti E Buoni」は1日で、Spotifyで400万回近く再生される記憶となります。イタリアの楽曲では史上最多の再生数だそうです。
Måneskin - Zitti E Buoni - Italy 🇮🇹 - Grand Final - Eurovision 2021
この映像が『ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2021』のファイナルの時の映像です。ダミアーノは「Rock n Roll never dies!」と叫びます。
バンドを結成して2-3年ぐらいはストリートで演奏していたバンドに過ぎませんでした。しかし「X-Factorのイタリア版」で、ごく普通の若者達だったMåneskin。勝ち進むにつれ、自信に満ちた演奏やパフォーマンスをしていく姿に、その場にいた、審査員や観客・視聴者達を引き付けられ、一緒に盛り上がっていく大きな流れとなります。
昨今、日本でもアイドルグループ結成のさい、オーデション審査があってメンバーが選出され、デビューまで動画で、練習などを見ながら、ステージに立つ、MVにイベント、コラボ、CMにというスタンスが流行っています。
毎回ステージに登場するMåneskin。驚かされる演出や、短期間での成長に感動し、魅せられ、応援したくなるのも、映像を見ているとわかります。
Måneskin - I WANNA BE YOUR SLAVE (Official Video)
TikTokでの動画投稿されヒットしてた「Beggin’」と、UKオフィシャル・シングル・チャート(2021年6月25日付)で「I Wanna Be Your Slave」とともに同時TOP10ランクインし、その後、6週間ランクインするという快挙となります。
Iggy Popの共演もあって、話題性も充分。
Måneskin|マネスキン - 「MAMMAMIA」 (日本語字幕ver)
この曲は2021年10月に発表されました。『ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2021』に優勝した後の新曲ということで注目度も高いものでした。
MVも更にスキャンダラスで、今の時代に過激でインパクトが強いは常套手段です。
「They ask me why I’m so hot, ‘cause I’m italiano」
そう、イタリア人は昔から総じて「色男(so hot)」と言われております。
「MAMMAMIA」のリリースのち、米国でのプロモーション・ツアーを敢行し、10月26日に『The Tonight Show Starring Jimmy Fallon』のTV ショウに出演。
Måneskin: MAMMAMIA | The Tonight Show Starring Jimmy Fallon
11月6日には、The Rolling Stonesのラスベガス公演のオープニングアクトとして登場。この「MAMMAMIA」のジャケットどことなく『Sticky Fingers』を思い出しますが、Stonesの前座は後にビッグネームになるバンドが多いということで、各米国メディアもMåneskinに大注目です。米国のプロモーションもかなりいい感じです。
さらにGUCCIの広告にも登場。
世界的に影響力もあり、多くのセレブも愛用しているGUCCIの広告に登場するほどで、音楽以外での注目度・認知度も俗にいう「うなぎのぼり」です。
そして、11月15日にはヨーロッパ最大級の音楽授賞式「2021 MTV EMA」つまりヨーロッパのMTVでは、3部門ノミネート、最優秀ロック賞を受賞します。イタリア出身のアーティストは初。自分達も憧れていたバンド、Coldplay、Foo Fighters、Kings of Leon、THE KILLERSと一緒にノミネートされ、かつ「最優秀ロック」を受賞など見事な快挙ですし、彼らが「最優秀ロック」を受賞するのは当然ではないでしょうか。(何、この入れ込み具合)
Måneskin interview after win MTV EMA 2021 BEST ROCK BAND
そしてまだ続きます。12月には「アメリカン・ミュージック・アワーズ(American Music Awards)」では「Beggin’」のパフォーマンス。
Beggin' Live From the American Music Awards 2021
ギラギラの衣装でもアミタイツでもなく、メンバー全員シックなスーツでの正装です。こういうスタイルでのロックというのも良いです。
2022年になってヨーロッパ、アメリカでのツアーが発表されましたが、COVID‑19で延期。10月31日から再開とのことです。アリーナクラスのでコンサートということです。
1月22日には米国の国民的TV番組の「Saturday Night Live」にも出演。このスケジュール感の量とスピードで、米国・欧州と活躍の場が拡大していきます。
そして、なんと言っても、Måneskinの場合、衣装と化粧・髪型など気になりますが、このような動画がありました。
マネスキン、お気に入りの衣装を紹介 | Style History | GQ JAPAN
どの衣装が気に入っているかなどの会話の映像です。メンバーのコメントや回答している様子を見ながら、普段よりもリラックスしての感じ。音楽ではない会話が普段のパフォーマンスとはまた違う楽しさが広がります。
しかも、鋭いコメントですので、Måneskinファンならずとも、若いロッカーの考察に未来のロックを見たって感じでした。
因みに、私が良いなと思った衣装は下の映像からです。
Måneskin - ”I Wanna Be Your Slave” - Lotta på Liseberg (TV4)
ピンクの服の衣装が可愛いです。彼らは、なんでも似合うオシャレなルックスとファッションセンスなので、本当はどれもいいです。また、布が少ない攻めの衣装もかなりいいです。「多様性」もあり、日本でいうZ世代ですが、1本筋が入っているカッコ良さを4人から感じます。(推し、推し)
更に、3月22日「HeartRadio Music Awards」での映像。勢い衰えずです。
Måneskin - Nomination at Brit Music Awards
米国でのプロモーション活動の反響良さもあってか、ついに2022年4月17日に、米国最大級の音楽フェスティバルの「Coachella Valley Music and Arts Festival」にMåneskinは登場します。
このフェスも過激な衣装とパフォーマンスで盛り上がっています。ぜひ、動画を見てください。
Måneskin|マネスキン - 「SUPERMODEL」 (日本語字幕ver)
6月1日に「SUPERMODEL」がYOUTUBEに公開されましたが、いつものようにSONYさんが日本語verを用意してくれているので、こちらを紹介します。
この曲は、90年代のスーパーモデルのお話です。今、80年代〜、90年代、特にロック最強と言ったら、90年代あたりでしょうか、この曲のギターのカッティングはNirvanaっぽいです。
さて、この後に及んで、メンバーはこんな感じ。現在、23-22歳です。
ダミアーノ・デイヴィッド (Damiano David) (vo)1999.1.8
ヴィクトリア・デ・アンジェリス (Victoria De Angelis) (b)2000.4.28
トーマス・ラッジ (Thomas Raggi) (g)2001.1.18
イーサン・トルキオ (Ethan Torchio) (ds)2000.10.8
ちょっと前にQueenの記事でPaul Rodgersが在籍していたFreeもデビュー当時、10代だったこともあり、注目されていましたが、そのことを思い出しました。
マネスキンから8月の初来日に向けてコメント映像が到着!
現在は日本の文化としてアニメは世界で知られていますが、イタリアという国では前々から日本のアニメは有名なのです。
追加情報です。
6月3日、ドイツの有名なロックフェス「Rock am Ring 2022」、6月18日、オランダのこれもかなり有名なロックフェス「Pinkpop 2022」にも登場し、空手パフォーマンスを繰り出してます。
夏のフェスシーズンということで、Måneskin、フェスに多く出演しています。既にパパラッチに狙われていたり、Måneskinの人気は過熱しているという感じです。
ということで、8月18日(木)単独公演“SUMMER SONIC EXTRA"・東京豊洲PIT、8月20日(土)TOKYO・21(日)OSAKA "SUMMER SONIC 2022" までは、Måneskinプチ祭りです。
Måneskin - ZITTI E BUONI (Official Video – Sanremo & EUROVISION 2021 Winners)
最後にもう1度。このMVはとにかくロックでカッコいいです。何度も見れます。The White Stripesっぽい正統派ロックの楽曲っぽく、超おすすめです。私の熱量も高いです。
今年の夏は「Rock n Roll never dies!」で、行ってきます!
みんな、応援してあげてね!
(「Måneskinはロックを復権させる」に「のか」をつけた方がよかったかな?と思いつつ、私の読者はいつもタイトルと中身を逆に読んでいるので、気にしない、、)
次回はKate Bushか、Black Metal、Metal Fes.、80's、90'sのどれかの予定です。
ご清聴ありがとうございました。
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