手作り食始めました
うちの愛猫、くるる。推定4歳。
原因不明のアレルギーによる皮膚炎を少しでも緩和するために、まずは試しに手作り食をはじめました。
アメリカの栄養管理士さん監修のもと、しっかり栄養バランスにも気をつけていきます。
くるるのアレルギー症状について詳しくはこちら↓
手作り食について
手作り食とは
手作り食。というと犬や猫を家族にお迎えしている人は聞いたことがあるかもしれません。人間が市販の人間用食料を使ってご飯を作る場合と、動物用に手作りされたフードが売っている場合があります。
でも、手作り食については賛否両論あり…
獣医さんの中でも、手作り食に賛成の人と反対の人とで分かれているようです。
なぜかって、まず第一に、主に犬や猫などペットのご飯は基本的にきちんとした市販のペットフードを与えていれば栄養が賄えるとされているから。
第二に、手作り食を作ろうとすると栄養バランスが偏ってしまうことがあるから。これについては、また後ほど説明します。
だから私の中では、手作り食を始める前は「手作り食というと、とても健康思考の考えの飼い主さんがあげているんだろうな」というイメージがありました。
手作り食は難しい
手作り食って難しいんですね。
くるるに手作り食をあげたらどうだろう、という考えになった時、色々と自分でも調べてみて初めて手作り食の難しさを知りました。
先ほどの栄養バランスの話になりますが、猫に必要な栄養素をきちんと与えるためには、あれやこれや試行錯誤して計算して手作り食を作らなければいけません。
極端に言いますと、マグロとかだけじゃだめです、栄養が足りません。きちんと量も計算しないと、肥満に繋がってしまいます💦
なにを何グラム食べて、足りない栄養はどうやって補充するのか。そういったことをきちんと考えて作らなければいけないので、一個人でやろうとするのは難しいです。
手作り食の良さ
では、手作り食を犬や猫にあげたがっている人はどのような人なんだろう。それを考えたときに気がついたのは、手作り食の良さでした。
私が気づいた手作り食の良さ。それは、
①添加物無しのご飯が作れる
②自分で手作りするからその猫/犬の身体に合ったご飯を作ることができる
この二つです。
①について。
市販で売られているドッグフードやキャットフードには添加物が入っています。フードは工場で大量生産される訳ですが、大量生産される故に品質保持のための保存料などが必須となります。
自分にはよく分からない添加物を食べさせたくないから、という理由で手作り食に移行した飼い主さんも一定数いるのではないかなと思っています。
②について。
これはうちのくるるのようなアレルギー皮膚炎のある猫、もしくは犬たちに大きく関係してきます。猫や犬のアレルギーは特定が難しく、その中でも猫においては特に食べ物アレルギーの特定が難しいとされています。(くるるの担当医談)
市販のフードは小麦などの材料が使われていることがほとんどです。添加物も入っています。そんな中で、アレルギー皮膚炎持ちの猫/犬のために、市販のフードの中からどの材料が合わないのかを見極めていくのは大変です。
だからこそ、その猫/犬の身体に合わせてご飯を作ることができる手作り食は、アレルギー持ちのペットを飼っている飼い主さんにとって希望の光なのです。仮にその猫/犬に食べ物のアレルギーがあるとしたら、それをひとつずつ丁寧に除外していくことができます。除外して、また違う食べ物で試すことができます。それが手作り食の良さです。
勿論、最初からうまくいくわけではありません。
結局なにがアレルギーの原因なのか分からないことだってあります。手作り食を与えても、アレルギー緩和に繋がらないことだってあります。
でも、手作り食がアレルギー症状緩和に繋がったという例もいくつかあることは事実です。
だからこそ試してみます。試したい。
手作り食でなにかが変わる確証なんてないですが、くるるのアレルギー皮膚炎が少しでも緩和できたらいいなと思っています。
手作り食をやってみて何もアレルギー症状に変化なしだったら、その時はその時で次にできることを考えます!
その他私たちがくるるに対してやりたいと考えているアレルギーに対する対応については以下をご覧ください↓
どうやって作る?
前述しましたが、手作り食を栄養も何も知らない素人が作るのはとっても大変です。
そこで今回私たちは、アメリカのペット栄養管理士さんとコンタクトを取り手作り食の監修をしていただくことにしました。
なぜアメリカのペット栄養管理士さんなの?
では今回、なぜアメリカのペット栄養管理士さんに手作り食の監修をお願いしたのか。日本のペット栄養管理士じゃダメだったの?と思う方もいるかもしれません。
実はアメリカと日本ではペット栄養管理士になるための過程が全く異なります。
アメリカと日本の違い:ペット栄養管理士
アメリカのペット栄養管理士になるためには、まず獣医師免許を取得してから最低でも一年はインターンもしくは現場で働かなければいけないそうです。更にそのあと最低でも二年は基礎と臨床栄養の勉強・研究を行い、研修生になったら研修をして先輩となる指導者に教えてもらいながら勉強。
最後に報告書をいくつか提出した後、やっと試験が受けれます。
試験は二日間にわたって行われるそうです。
(以下アメリカの獣医師栄養大学のサイトより)
https://acvn.org/frequently-asked-questions/
一方日本では、ペット栄養管理士という資格を取ることでペット専門の栄養士となることができます。
ペット栄養管理士について
https://www.jspan.net/nintei/shikaku/shikaku.html
引用の通り、一定の勉強をして基準を満たせば誰でもこの資格試験を受けることができます。
民間資格なので知識さえあれば資格を受けられるんですね✨
ですが逆に言えば、それだけ専門性に特化していない資格だとも受け取れます。また、日本では動物専門の栄養管理士という存在が稀であり、上記資格を所有している獣医師さんは少ないです。
だったら、専門性が高いアメリカのペット栄養管理士さんにお願いしたい。
これが、私たちがアメリカのペット栄養管理士にお願いすることになった理由です。
もう既にアメリカの栄養管理士さんとはコンタクトを取りましたが、まずはオンラインでミーティングを行いました。実際にくるるを目の前に見せることはできませんが、オンラインミーティングでお互いの顔を見ながら話ができるので安心感がありよかったです。
アメリカのペット栄養管理士さん監修のごはん
オンラインミーティングでは栄養管理士さんに「くるるの現状」についてや「嫌いな食べ物」「これまでの経験からアレルギーの可能性がある食べ物」などくるるに合わせてごはんを作るための情報をお伝えしました。くるるの体重や体型の写真、最新の血液検査などの結果もメールで送付。
それから数日経ち、ついに、栄養バランスを考えつつくるるに合ったごはんの内容がメールで送られてきました。
ざっくりとした内容ですが、
マグロ(焼いて与える):指定量
芋(焼いて与える):指定量
サプリメント3種類:指定量
オイル:指定量
こんな感じです。
サプリメントは、三種類とも海外でしか手に入らないものだったのでオンラインで取り寄せました。
※上記レシピ内容はくるるに合わせてアメリカのペット栄養管理士さんが作成してくださったものです。手作り食はその子その子に合ったレシピがあるかと思いますので、決して上記レシピを真似して作って愛猫・愛犬に与えないでください。
私たちがミーティングを行ったペット栄養管理士さんの元では、一回のミーティングにつき相談料が発生しました。ミーティング後、レシピを共有いただいたのを確認してお金を振り込む形となります。人によっては○回の相談で××円、ということもあるようです。
勿論海外からサプリメントの取り寄せをするのも自腹です。購入するマグロも当たり前に自腹。週に一回はマグロを大量買いしなければいけないので金銭的に大変ですが、くるるのためなら頑張れます😭
食材費意外にも色々とお金がかかるものです。
日本のかかりつけ獣医師と連携
手作り食をつくる準備ができたら、事前に手作り食についての相談をしていたかかりつけの獣医師さんにも連絡を入れました。
きちんと内容を共有し、問題ないことを確認してもらいます。
アメリカのペット栄養管理士
↕︎
私たち
↕︎
日本の獣医師
こんな感じで、私たちを挟んでみんなで連携しながらくるるに負担のないよう、きちんとした栄養が摂れるようにしていきます。
手作り食開始
アメリカのペット栄養管理士さんから送られてきたレシピをもとに、手作り食を開始して早1ヶ月は経ちました。基本的には手作り食を与えている間は、効果をきちんと判断したいのでくるるはそれしか食べられません。
おやつに鰹節とかもダメです。お水と、上記レシピのものオンリーで生活していきます。仮におやつをあげるとしたら、焼いたまぐろかまぐろぶしになりそうです。
ごはん時には、おにぎりのごはんをつまみ喰いしないように見張っていないと💦
現在の様子と今後の展開
とりあえず、手作り食は最低でも二ヶ月間は続けます。そして、様子を見てくるるの様子がどんな感じかを共有し、その後どうしていくかをまたアメリカのペット栄養管理士さんと話し合うことになります。
現在、一ヶ月ほど続けて手作り食を与えていますが経過は良い感じで、これまで週に2〜3回、痒みが酷かった時にあげていた薬も全くあげなくても良いくらいになりました。
まだ痒みが完全におさまったわけではありませんが、良い方向に進んでいることは確かです。
このまま良い方向に進み続けて、まずはエリザベスカラーを取ってあげれたらいいなと思っています。
引き続き、見守っていていただけますと幸いです。
以上、手作り食についてのご報告でした。