【note版】白鳥がたくさんいる「リーズ城」のシンボルは黒鳥
今週末の日曜日、4月9日はイギリスでも重要な祭典、イースター(関連記事)があります。卵とウサギはイエス・キリストの復活や繁栄を表す象徴ですが、ロンドン・ヴィクトリア駅(関連記事)から電車で小1時間、イングランド南東部のケント州、メーズストン(Maidstone)にある「リーズ城(Leeds Castle)」の家紋ならぬ城紋?は、ブラック・スワンです。
アレ?でも、そのわりにはやけに白鳥が多いなぁ・・。まぁ、べつに黒鳥が見られると謳っているわけではありませんが。この時期に咲き乱れる水仙の群れとあわせて、イギリスの春めいた光景をお楽しみいただけるとうれしいです。
イギリスの4月といえばまだまだ寒く、ダウンジャケット姿の人も普通に見かけますが、訪れた日は青空が広がる絶好の行楽日和でした。敷地中央に位置するお城を目指し、あちこちに点在する池や小川沿いをのんびりと歩いていると、カモを発見!イギリスの小川沿いには、こちらに限らずどこもたいてい、こういった鳥類が放たれています。
白鳥は童話やバレエなどですと優雅な印象がありますが、実物はカモなどに比べると数倍大きく、人間慣れしてまったく逃げようともしませんし、肝が据わって貫禄さえ漂っています。
この頃はまだ水仙の時期で、紫の小花に混じって黄色と白の花の群れが風に揺れ、とてもきれいでした。
城とみやげショップ
途中、敷地の真ん中ほどにある屋台でアイスクリーム休憩としました。アイスクリーム屋さんなのにバニラとピスタチオ味しかないという職人気質?なお店だけあり、子供だましのラクトアイスのようなものではなく、農場から仕入れた「ファーム・アイス」でクリームが濃厚、とてもおいしかったです。
すぐそばには屋外迷路や遊具施設など、子供がよろこびそうな別の敷地へと運んでくれる、別料金の「黒鳥フェリー(Black Swan Ferry Jetty)」乗り場があります。リーズ城まで歩いたあとは、そのまま併設のみやげ売り場へ入りました。
城名の入ったチョコレートやクッキーなどのお菓子に絵葉書、ガイドブックにマグネットといった各種定番みやげが並びます。
そんななか、私はむしろここでなくても買えそうな、ケント州の名前が記されたポテトチップス「Kent Crisps」が、ご当地もので目が釘づけになってしまいました😆
まぎらわしい?! 場所をお間違えなく
その昔6人のイングランド王妃が暮らし、城のシンボルも黒鳥と高貴で女性らしさが漂うリーズ城ですが、観光面では近年イングランド北部に位置するヨークシャー州の都市「リーズ(Leeds)」と間違われることが多く、これまでさまざまなハプニングや問い合わせがあったようです。
もともと古典英語で傾斜(slope/hillside)を意味する「Esledes」が起源だという「リーズ」城は、2021年4月1日付けの広報リリースで「ケント城(Kent Castle)」に改名するという、思い切った発表をしました。紋章まで黒鳥から2頭の馬にしっかり変えてヨークシャーとの違いを強調していますが、その割にはその後も公式ウェブサイトやほかの媒体でも「ケント城」の名前を見かけることはなく、今後の展開は未定のように思えます。
と書いたあと、まんまと騙されました。なんと、これは日付けを見てのとおり「4月1日=エイプリルフール」で、嘘だということがのちほど発表されました。さすがはユーモアに富む国、なんと手のこんだ演出! まぎらわしいです......。
それでも実際に間違いは多いようなので、「ちょっと行ってみたいな」と思った方は、くれぐれもヨークシャー州まで行かないよう、気をつけてください!