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話し始めの表現

話し始めるときの、切り出し表現って意外に難しいと思いません?英会話レッスンには、必ず載っているはずですが、あまりそこには注目しませんよね?意外な盲点だと思うんですが、どうでしょう?

ということで、今回は話を始めるときの切り出し文句をいくつか集めてみました。参考になれば幸いです。

Be that as it may(とにかく)

会話の内容を少し変えたいとき、「まぁ、それはそれとして」と切り出すときに便利な表現です。直訳すれば「それがそうあるかもしれない状態にしておこう」とでも言えますかね。覚えておくと便利な表現です。

By any chance(もしよければ)

通常は、この後に疑問文がきますね。”Would you like to have a cup of coffee?”(カフェでも行きません?)とか。「何らかの機会によって…は可能になるでしょうか?」という、とっても控え目なお願いムードを醸し出す柔らか〜い表現ですね。

Call me crazy, but…(突飛に思うだろうけど)

直訳すれば「気違いと呼んでよ、でもね」となります。今までの会話の流れからは外れたユニークなアイディア出しをしたい、あるいは「おっ、いいこと思いついた!でも突飛かな?」と思うとき、こう切り出してから話すと、相手が耳を貸しやすくなりますね。

Can I borrow you for a minute?(ちょっといいかな?)

あなたを少しだけ借りてもいい?という直訳になりますが、このあなたを借りるっていうところの婉曲話法が、相手に対する敬意を含んでいるようで、使いやすいです。CanをCouldにすればもっと丁寧になりますね。

Do yourself a favor(and...)(悪いことは言わないから)

何かを諭したいときの切り出し文句です。「自分自身のためになることをして、でね…」と諭しの言葉を繋いでいくことになります。状況的には、相手が結構、無茶なことをしようとしているのを考え直させようとしているような、割と強い諭しのニュアンスがあります。場合によっては喧嘩腰に聞こえるくらい強いことをお忘れなく。

For what it’s worth,(ちょっと思うんですけど)

これから言うことにそれほど自信はないんだが、聞いてもらってもいいですか?という控え目なニュアンスを出す言葉です。軽い意味で使えるせいか、頻出する言葉です。直訳すると「それに価値がある分だけですけど…」となりますかね。日本語にすると変ですが、For what it's worthはよく出てきます。広い意味でいえば「とにかく」に近い。前述のBe that as it mayも、広い意味で言えば「とにかく」ですね。

Forgive me for barging in, but(遮って悪いけど)

くどくどと話をされているとき、どう考えても間違ったことを相手が言っているとき、思い切って途中で遮るのに使える表現です。barge inには、強く割り込む、押し入るなどの意味があります。本当に遮るとき、つまり相手がまだ喋っているときに使えます。それくらい強い表現です。Forgive me for 動詞ing, but、は「(動詞)して悪いけど」という意味でよく使われる表現です。ですので、相手が話している途中で遮るほど強くない場合は、”Forgive me for interrpting, but"、"Pardon the interruption"(お邪魔して悪いけど)などがより丁寧で柔らかい表現です。

I don't want to steal your thunder, but(話の腰を折るつもりはないけど)

steal your thunderで、話の腰を折るという意味になるんですね。「雷鳴を盗む」…つまり、相手が天地に轟かせている雷鳴を「いただきっ」と盗んでしまう、そうすると相手は「なっ何だ、君は!?それは私の自慢の雷鳴だぞっ」と怒る…。思わずギリシャ神話を思い起こしてしまいました。

I'll take it from here(ここからは私が担当します)

厳密には話し始めの言葉ではないですが、「じゃあ、ここから私が」みたいな軽い感じで言って、本文を話し始めると会話やプレゼンテーションがスムーズになりますね。

I'd like to be as forthcoming as I could(できるだけ直截に話します)

forthcomingは、「来たる」という意味のほかに「外交的な、社交的な」という意味もあります。この二つの意味をかけ合わせて、「できるだけ直截に」と表現しました。過去形を使い丁寧な表現にしていることも合わせ、こう切り出されると、良いも悪いも合わせて、事実に忠実な話を聞かされるのだろうな…と相手は思うでしょう。

It’s a little out there, but(ちょっとズレているけど)

話題とはちょっと違うことを言おうとしているとき、軽く挟むのにちょうどいい表現ですね。「えっ?そうなの?じゃあさぁ…」そんな感じですかね。

Not to mention…(…は言うまでもなく)

語学を勉強している方々にはおなじみの表現かと思います。

One more thing to chew on, (あともう一つ)

chewはチューイングガムのchewです。ですので、噛むとかかぶり付くが原義ですが、それとは別に「熟考する」という意味にもなります。日本語の「噛みしめる」に似ていますね。↑の表現は、「あともう一つ、考えるべきことがあります」という意味になりますので、色々と議論を重ねてきた後に使う表現、と捉えて下さい。

Suffice to say,(あえて言うなら)

文法的に正しい表現は、"Suffice it to say that”となりますが、↑の簡易表現も口語ではよく聞きます。 "suffice(サファイス)”は「充分である」という自動詞です。

That’s your privilege, but(それはあなたの自由だが)

privilegeは特権という意味です。「それはあなたの特権だけど」が直訳です。ですので、「それ(そう主張するの)はあなたの特権だが」というのが原義になります。相手の主張を認めつつ、自分には自分の主張がある、と言いたいときの表現、と思って下さい。

To what do I owe you the pleasure?(どんなご用件ですか?)

話し始めの言葉、という感じではありませんが、「さて、今日はどんな御用で?」と素直かつ丁寧にいいたいときに使うような、あるいは若干の皮肉や批判、つまり「何しに来たの?」というニュアンスも言外に含んだ頻出語です。owe toは「...を負っている」という意味ですので、平叙文にすると、I owe you the pleasure to ○○、つまり「○○という喜びを私はあなたに負っている」と少々回りくどい表現を疑問文にしたかたちになります。あまり文法は気にせず、決り文句として覚えてしまえばいいでしょう。

What’s wrong with this picture?(どこかおかしくないですか?)

自分としてはあまり納得していない何かについて、敢えて解説した後、「さぁ、この絵(見え方、ビジュアル、構図、etc)のどこかがおかしいと思いませんか?」と投げかけるときに使える表現です。

以私が洋画を観ながら拾い出した粋な表現リストからは以上になります。もちろん、これ以外にも話し始めの表現はたくさんあります。きっとそれらは皆さんが持っている英語教本に載っているでしょう。そういう常套文句を覚えた上で、ちょっと粋な表現として、合わせて覚えてもらえれば、と思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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