映画「ストーリー・オブ・マイライフ」の感想
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
を見た。
若草物語は、小学生の頃に読んだきりだった割に、
けっこう、覚えているものだな、と言うのが一番の感想。
当時、この小説を読んだときは、
ローリーとエイミーが結婚したことが納得できなかったが、
今見るとなるほどなぁ〜、と思う反面、
ひどく切ない気持ちになった。
これは、子供向けに書かれたリライト版ではなく、
ちゃんと大人として読み返さないといけない、
なんてことを思った。
今、再びこのストーリーに触れて思うことは、
150年以上前も今も人の心は変わらないものだと言うこと。
大きく変わったのは社会のシステムだけ。
社会が大きく変わってきても、
悩む部分は同じであると言うことが興味深い。
家族への愛と、仕事、恋愛、結婚への葛藤。
経済的な問題と自分の正直な思いとの葛藤。
そのため、
長く愛されているんだと思う。
映画としては、
現代目線にかなり脚色されているが、
ジョーのような女性は、
どの時代にもどの国にも登場するように思う。
ただ、彼女の生き方に共感する割合は、
今の方が増えてるのではないだろうか。
子供の頃は、ジョーと同じタイプの少女であっても、
少女時代が終わるとともに、
メグの生き方を受け入れて来たのが
古今東西、多くの女性の生き方だと思う。
その選択を全く否定する部分がないのが、
この物語の素敵なところなのかもしれない。
全員に個性的があって、それぞれが生き生きと描かれている。
そして、見終わって、この映画の解説をググっていたら、
劇中では説明でも台詞でも表現されていないけれど、
ジョーがローリーの服を着ているシーンが
サラリと出ている事を知った。
ジョーが本当にローリーの事が好きだったんだと思わせる
さり気ないシーンなんだと思う。
特に女性は、ジョーの気持ちがよく分かると思う。
見てる時に気づかなかったのが残念。
ジョーはローリーの事を
一番わかってると自負していたと思うし、
例え、彼からの告白を振ったとしても、
繋がりが無くなるなど思ってもなかったと思う。
何よりも自分には小説が大切なんだと、
ローリーは分かってくれているはずだと思っていた。
なので、ローリーとエイミーの結婚を知った時の
彼女の気持ちを思うと切ない。
切ないんだけど、その気持ちが残っているまま、
ベア教授を選んだ気持ちも分かると言う。
多分、ローリーはジョーの全てを認めすぎて、
彼女の書く小説の良し悪しは重要ではなかったのではないだろうか。
それをジョーは凄く分かっていたし、
家族、兄弟と全く同等の存在になっていたと思う。
だけど、
ベア教授は彼女の書く小説にも真剣に向き合っていた。
ジョーにとって大切な部分であったことは明白。
売れる為の小説を書く事がジョーの夢ではなく、
心の納得できる小説を書く事がジョーの夢である事、
それをベア教授はナチュラルに分かっていたため、
ジョーにとって大切な存在となったのだとう。
と、色々感じさせられた。
予想していた以上に良い映画だった。
それにしても四姉妹がキャワキャワして、
華やかなシーンでも、
ローリー役のティモシー・シャラメ君の美しさが
輝いて見えてた。
この人は、本当に綺麗。
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