水星の魔女2話 感想Bパート

承前

まず断っておくが、私は本作を百合とは思って居ない(無論諸君が百合百合思うのは自由であるが)
私はスレッタをバイセクシャルないしは「同世代の子供を初めて見た幼稚園児」ぐらいに見ている。男だ女だ関係なく、ただお友達としての……難しいな、友情かな？
そんな感じのポンポコタヌキだと理解している。同世代コミュニティに慣れてない、そんな感じ。

左から2番目がウチのジンくんさん

この間7歳になったウチのジンくんさんの方がスレッタより同世代とのコミュニケーション能力高い気がする。そしてここにもう1人のコミュ障がエントリーした！

エラン・ケレス君

何故みんなじゃがりこ食うんかのぅ？

まだ若いのに「誰かを好きになったりしない」とか、ガンダム知ってたりスレッタに興味持ったりしているが、私にはまた別のアングルが見えるのよ。

問題のシーン

王子様が気になるあの子に食事を差し入れするシーン「と、言われている」のだが、犬飼ってるワイには「これ、ペットにオヤツやご飯やってる距離じゃね？」と思えるの。

オヤツターイム！

私は現在「生涯4匹目の愛犬飼育中」であり、過去3回ほど愛犬の死を経験している。その経験から申せば「もう誰も好きになったりしない」はペットロスした直後の飼い主の感情に似ている。

そこでこんな仮定をしてみた。

もしもタヌ子を異性として意識しているのだとしたら、いきなり初対面であの距離あの餌付けはオカシイ。コミュ障もかなり極まってる。(まぁ、あの世紀末学園の生徒だから頭がおかしいのがデフォという可能性はあるが)
しかし初めて出会った「他家のペット」ならばあの距離感の餌付けは納得できる。エラン君、タヌ子を本当に「子ダヌキ」として見ていないだろうか？ ていうか、お前も同世代の友達とコミュれず、ペットとだけ仲良くする系のフレンズではあるまいな？

恋を恋と気付くのは、中々に難しい。ある時ふと「あれは実は漫画やアニメで見る、伝説の恋という奴なのでは……？」と気付いてから懊悩し、告白するのが「恋バナ」ではあるまいか。そもこのヒトギライ、そんなに恋愛偏差値高く無い気がする。

そも、もし一目惚れとかのラインで行くなら餌付けより先に「恋の逃避行」とか、立場活用した救助に走るよーな気もする。

展開としては「ラキシス、おいで！」であろう。何故弁当なのか。残念王子め。

何故弁当持ち込みなのか。恋愛では無いよーな気がヒシヒシと……

で、こっから考察なのだが。
水星の魔女という作品は「大人と子供の対立」を主題に取り、大人の思惑から子供たちが逸脱して行く物語だと私は見る。一応今のところキャスティングボートを握ってるのは謎のママン仮面

プロスペラ女史である。恐らく多重に小さな策を組み立てて「自分の復讐劇」を演出しようとするのだが、自分家の子ダヌキのやらかしでどんどん計画が破綻していく行末が見えるんだよね……

私の見立てでは、ガンダム・エアリアルは厳密な意味で「ガンドアーム」ではない。ガンドアームが「義肢の様に自在に動く強化服」であるとするならば、エアリアルって自我の存在は要らないというか、邪魔なんですわ。また、ゆりかごの星見る限りは「スレッタはエアリアルと双方向コミュニケーション」してて、スレッタはエアリアルという個性キャラクターを認識しているが、どーも「お母さん」はエアリアルという個性が見えてない気配がする。見えてたなら、態々実の娘にも明かしていない復讐の計画を「スレッタと度を越した仲良し」のエアリアルには話さないと思うんだよ。
小説後半であたかも「エアリアルに話しかけている」様な描写があるが、同時に死んでこの世に居ない「みんな(恐らくヴァナディース機関の皆様)」にも語りかけている。この辺から見てお母さんは相変わらず「ルブリスの時と同じ様に」ガンダムの自我を感じ取れて居ない。

するとですね。
これから彼女は「ガンダム」をあちこちに売るのだが、実は「ガンダム・エアリアル程強力ではない」とか、克服した筈のデータストームが発生したり発生し掛かる筋があると見た。(それをスレッタとエアリアルが食い止めるのであろう)
スレッタがデータストームに遭わないのはプロスペラの想定とは異なる理由で、現時点ではタヌ子だけが「やせいのほんのう」で見抜いてるだけなのではないか。また、ガンダム・エアリアルが強力なのは「ガンドアームだから」ではなく、スレッタとエアリアルが心を繋いで共に精進したから……それを大人は見抜けない。

という事で、スレッタというのは凡ゆる大人の想定を「あれ？　私またなんかやらかしちゃいました？」でぶち壊して行くフラグブレイカーなのではあるまいか(流行りの設定ではある)

今はまだ余裕ぶっこいて微笑んで居られるが、後々プロスペラが偽装用マスク外して床に叩きつけるシーンが出てくると予想しておこう。最終的にはスレッタとミオリネの下に集った仲間が世界を変えて行くのだと思うやで。