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東京旅/04

03からまた間が空いてしまった。
しぶとい風邪をひいていたので、ご容赦願いたい。


さて、東京旅も2日めに突入した。
目が覚めたのは、振動式アラームがわたしを叩き起こす前だった。

二度寝をしようか迷ったものの、昨夜はほとんど水分も補給できず寝こけたことを思い出し、冷蔵庫からお茶やら水やらスポドリやらを取り出しては少しずつ飲む、を繰り返す。

そのうちに別の友人をSNSで見かけたため、DMでライヴの話やセトリが上がっていたよ、という話をした。彼は三柴理さんのファンである。


振動式アラーム。コンパクトで便利
聴覚障害者の旅のお供である

それからシャワーを浴びたりメイクをしたり、荷物を詰めたりしているうちに、友人からラインがきた。

発熱してしまい、解熱しないから外出できないと謝罪の文章がそこにはしたためられており、わたしは「病気になったのはあなたのせいじゃないから。しっかり休んで、謝らなくてもいいからね」とのみ、返した。
しかし友人は律儀なひとで「蒼真ちゃんの耳になる。電話が必要とかなったら、連絡ちょうだい」と言ってくれた。
もう、その気持ちだけでありがたい。

品川駅ナカで、遅めの朝ごはんをいただく。
ほんとうは、友人がきのう食していたパンが美味しいとのことで、そこでごはんにしようと決めていたが、たどり着けない方向おんちは、1年経過してもわたしの中で元気に存在していた。その元気、いま寝込んでいる友人に分けてあげたいくらいだ。
チェックアウトの時間まで見ると、迷子になっているような暇はない。


パンと珈琲がよかったが、なぜか
それよりいいものを食べている

宿に早足で戻れば、あと少しでチェックアウトの時刻となっていた。無事に手続きは済ませられた。
宿が駅に近いのは、ほんとうに助かった……
品川駅にはコインロッカーが多数あるが、日曜のためかどこもかも使用中。駄目元で満員だった手荷物預かり所に戻ると、親切な受付さんが「そのバッグひとつだけなら、いけるよ」と、最後に預かってくださった。

ここでまた、助かった。
やっぱり東京って、あったかいじゃんね?


このあと、わたしは怒涛のような人混みを抜けて、さらに渋谷の街をさまよう羽目になるなど、微塵も予想していなかったのだった……

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冬川蒼真
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