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東京旅/02

そして地下にあるジロキチさんへと、我々も降りてゆく。降りたところで友人が「誰だったっけ、楽屋見舞いの人?」と気を利かせて訊いてくれたので、正直に吉田隆一さんと返事をした。無事にお渡しされたことを、ライヴ後に知る。

友人は何かのお酒、わたしはお茶をオーダー。
飲み物のコップを手に「何番の方はこちらです」みたいに案内していただいた。結構ギリギリで、真ん中くらいの席を取れたかと思う。
先着順で整理券を取るライヴとは、このような感じなのだろうか。ライヴハウスが初めてのわたしからすると、何だかとても落ち着かない。

すると間もなくして、友人が中座した。
長く戻らないので心配していたら、持病が悪化してしまったので帰宅する、とのことだった。
「新しい楽しみを知り損ねたよ。皆さんによろしく。蒼真ちゃんは楽しんでね」
こんな優しい友人なのに、本当に病気は人を選ばないのが皮肉だ。


神林長平先生、おめでとうございます

やがて開演となり、わたしは「これが吉田さん曰く、酷い音か……」と思いながらも、バリトンサックスの音、そしてグランドピアノ(三柴理さん)の音にも酔いしれていた。

のちに『THE 金鶴』さんのホームページ( http://www.kintsuru.net/ )で、セトリが書かれていたので、興味がある方々は確認していただきたいと思う。

ミラーボールが回り、わたしの頭もお茶だけでハイになる。お安い脳をしている。じつに安上がりな、わたしのお脳。そんなお粗末な脳みそに、三柴理さんと吉田隆一さんの素晴らしい音楽は、いまでもときおり、よみがえる。

それから神林長平先生の鼎談、司会は高柳カヨ子先生である。吉田隆一さんは、舞台のソデに隠れてしまっているのか、お姿をあまり拝見できなかった。

ここで早川書房の担当さんらしき方に「友人が体調を崩して帰宅してしまいました。録音機能のない字起こしのアプリを使ってもよいでしょうか」とお尋ねしてみた。
返答は快諾。本当にありがたい(事前にジロキチさんのほうにも問い合わせはしておいた)

文字起こしアプリは位置も関係しているのか、完璧な字起こしとはいえなかった。それでも「この単語はこうなのだな」という理解はできたし、だいたい何を話されているのかがわかって、笑うことができた。
アプリのあるなしでは、ずいぶん違う。
わたしはそのことを、後からアプリの開発者さんにお伝えした。とても楽しかったと。


みそぱんさんは、お留守番とのこと

そして、トークライヴも終わりに近づき、サイン会の時間となった。わたしにはどうしても、もう1冊欲しい本があったが、ハードカバーだし電書で所持しているし、悩んでいたが、結局買うことに決めた。


『グッドラック 戦闘妖精・雪風』

『小指の先の天使』

『先をゆくもの達』
と、雪風の謎ペーパー

3冊もサインさせた不届き者はわたしです、ごめんなさい神林先生……!

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冬川蒼真
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