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#125 介護現場にこそ遠隔診療!?

こんにちは
tatsuyaです。

本日は、「遠隔診療を介護現場で普及を目指す」ニュースについて紹介したいと思います。

介護現場にこそ遠隔診療 SOMPO系、心音・患部画像など共有 通院付き添い3割減

SOMPOホールディングス(HD)の事業子会社は人手の足りない介護現場で、オンライン診療キットの提供を拡大する。看護スタッフがビデオ通話だけでなく、聴診音や患部画像のデータも医師と共有できる。導入施設では職員が入居者の外来受診に付き添う時間が3割減った。日本の遠隔診療の利用率は0.1%未満だが、介護やへき地でこそニーズが高い。

定員100人の特別養護老人ホーム希望館(群馬県高崎市)の職員はキットの効果をこう語る。
施設の看護師は今年1月から毎朝、小型の機器を片手に各部屋を回り始めた。10分ほどで入居者の健康データをチェック。持ち歩くのは、デジタル事業を手がけるSOMPOライトボルテックス(東京・新宿)が提供するオンライン診療キット「タイトケア」だ。
手のひらサイズの本体には画面やカメラがある。最大の特長は体温のほか、肺や心臓の聴診音、咽頭・鼓膜・皮膚の画像も医師に共有できることだ。問診だけでなく、医師が遠くから多くの診断材料を得られる。

ライトボルテックスは実証実験を経て、2024年から高崎市の希望館病院と、関連する特養の希望館に導入した。健康データの取得からアプリでの送信まで約10分。病院と事前に日々のデータを共有することで、入居者の体調が悪い場合、医師に外来の受診が必要かどうかの判断を仰ぐ。対面の診療が必要でなければ、医師がオンラインで診療したり、薬を処方したりする。

希望館にはみとり期の入居者が多い。呼吸などに変化があると、スタッフが病院に連れて行く。看護師や介護士、送迎担当者が付き添い、1回の受診に平均70分かかる。混雑時は2~4時間の場合もある。
しかしタイトケア導入で「念のための外来診療」が減った。実証結果の試算によると、看護師の外出業務は年間970時間だったが、導入後は3割(290時間)減る見通しだ。介護士も同様の時間が3割少なくなる。

タイトケアは動画も送信できる。例えば、入居者がけいれんした際、介護現場から医師に口頭や文章で伝えても、正確な判断は難しい。動画や患部画像を共有しつつ、健康データを遡ることで診療の質も高めやすい。

タイトケアの法人の利用料金は年間48万円だ。いち早く導入した希望館病院は関連施設として特養を運営し、もともと「介護×医療」で連携しやすい体制だった。それでも希望館病院の長坂伊左男病院長は普及に向けては「病院側には導入コストを回収する仕組みがない。診療報酬などでカバーできる制度があればいい」と指摘する。

また医師は診療の合間にも介護施設からのデータを確認するが、それ自体に診療報酬はない。経営主体が異なる介護施設と病院との連携を広げるには、オンライン診療への投資や働き方改革を支える制度も重要だ

ライトボルテックスは4月に帝人ファーマとも提携した。同社は医師や看護師、介護士などの情報共有システム「バイタルリンク」を全国3万施設に導入している。この販売網を生かし、タイトケアの提供を広げる。

医療や介護の人材が少ないへき地では、医療MaaS(次世代交通サービス)も出てきた。
PHCホールディングスは23年10月からトヨタ車体、山口県立総合医療センターと連携し、オンライン診療の専用車を走らせている。看護師が乗り、高倍率カメラ、電子聴診器などを積む。患者の自宅近くの交流センターを訪れ、病院の医師とつないで診療している。

NTT東日本も23年11月から仙台市や地元医師会などと組み、同様の「診療カー」のサービスを始めた。医師、看護師、介護士の人数は地域格差が大きい。負担が増す環境でこそ、オンライン診療の活用が重要になる

2024/09/06 日本経済新聞


 人件費を考えると年間48万円は高くない金額なのではないでしょうか。

 地方における在宅サービスはやはり移動が問題になります。そして、その移動時間は、報酬内容にほとんど考慮されていません。

 地方は移動距離が長くなる反面、都会では信号や渋滞などで移動時間が長くなる場合もあるかと思います。 

 これからは、デジタル情報を有用に使える人達が優位にたつことは周知の事実であるとかと思います。

 費用面と導入までのスタッフの懸念を考慮し、積極的に導入を検討していくべきだと思いますね。


以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

それではまた、次回お会いできれば嬉しいです。

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tatsuya@(通所介護×介護報酬)/理学療法士
「制度に関して興味がでた」「介護保険をもっと知ってみたい」と思っていただけましたらサポートをして頂けるとありがたいです! 今後も介護報酬の改定が施設にとって少しでもプラスになるように継続して行なっていきたいと思いますのでよろしくお願いします!