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チェス上達への備忘録(2)「読み」の鍛え方

インドのスーパーコーチ、Rameshの登場

チェス再開後しばらくして、インドの若手チェスプレーヤー達の台頭を知ります。そしてもちろん、Ramesh の存在も。

当時、彼のチェスのトレーニング法・上達法に関するツイートを色々と保存し、試行錯誤しながら自分の練習内容に取り入れるようにしていました。

読み・分析能力が一番重要

彼がいつも強調していたのがこの点。「とにかく地頭を鍛えろ」と。
オープニングや中盤の戦略などを全く無視していいわけではないが、とにかく「読む力・分析する力」を鍛え上げろと何度も繰り返し言っています。

Endgame Studies

以前の自分がほとんど取り組んでこなかった練習がこれ。中盤の複雑な Tactics などを読むのに役立つとは思えませんでした。しかし、Ramesh があまりにもおすすめするので取り組んでみることに。

最初は全く解けなくて辛かったですが、日をまたいで解いてみると突然「するりと」正しい手順やひらめきが頭に降ってくることがあり、それが楽しみになりつつありました。

読みは年齢が上がっても鍛えることができる

2022年の下旬ごろにチェスを再開し、翌年の全日本に出場するまで、練習内容は Tactics と Endgame Studies がメインだったような気がします。特に Endgame Studies は解くこと自体が面白くなったりして、以前の自分からは想像できない状況に。

何が面白かったかというと、自分の「読みの力」が格段に上がっているのを実感できたからです(昔挫折した本に取り組んでいるのでより衝撃です)。
何年ものブランクがあり、それはつまりそれだけ年齢が上がり、脳も退化していっているはずなのに、、、読みの力はその気にさえなれば鍛えられるということが分かりました。

Endgame Studies の落とし穴

全日本以外にも大会にはちょくちょく参加しましたが、オープニングはほとんど勉強しておらず、エンドゲームの知識も抜け落ちたまま。当然結果は出ないのですが、この時期は「地頭」を鍛えることに集中していたので気にしていませんでした(今もあまり変わっていません)。

ただ、どこかの大会で内容的にひどい試合が続いたことがあります。短手数の Tactics の見落としが続出。読みの力は鍛えているのに、手が突然見えなくなったような気がします。スピードもどこか落ちたような気が。。。

原因は Endgame Studies に練習を特化していたことでした。

Endgame Stuides で鍛えることができるもの

昔の自分では全く歯が立たなかった Endgame Studies が解けるようになり、調子に乗ってコレにばかり取り組んでいた時期がありました。

それが原因でした。自分の中での結論は、Endgame Studies を解いて鍛えることができるものは「読みの筋力」。

長手数を一手一手、自分の候補手、相手の候補手をつぶさに検討しながら読む力。途中局面を頭に焼き付け、他の局面から戻ってきたときに、その焼き付けた局面から再び読みを開始できる能力。
このような、まさに地頭の強さを手に入れるための訓練に Endgame Stuides が最適
なのだと思います。

Calculation = Tactics + Endgame Studies

Calculation本は今では何冊も有名なものがあり、よく見てみると第1章は Tactics だったりします。
読みを本当の意味で鍛えるのなら Tactics と Endgame Stuides の両方に取り組む必要がありました(その他にもまだありますが、また別の機会に)。

一本目の記事に書いた通り、「Tactics は忘れるもの」に分類されるため、毎日当たり前のように取り組まなければなりません。
同じ問題を繰り返し解くだけでも効果は大きいです。

しかしこの時、このことがまだ自分の頭の中で整理できていなかったため、2024年、同じ過ちを繰り返すことになります。(練習内容などメモしておくって大切です。)

***Tactics は Combinational vision などと呼ばれることもあり、見えるか見えないかが争点になることも多く、パターン認識の重要さが分かります。



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