普通の大学生になりたい。
起きたいときに起きて、
スマホで時間つぶしして、
友達とたわいもない会話をして、
ちょっとおしゃれをしたくなって、
たまに授業をサボって、
寄り道して、
ご褒美にアイスを買って、
映画を観て、
締切ギリギリに課題を提出して、
眠たければ、寝る。
もし、「今、あなたは何になりたい?」
と訊かれたら、
「普通の19歳の女の子として大学生活を送りたい。」
って答える。
もし、「これから、あなたは何になりたい?」
と訊かれたら、
「何になるかは未来のわたしがもうすでに描いてる。」
って答える。
どこかで思いっきり転んだのかもしれない。
疲れておかしくなったのかもしれない。
ただ、現状から逃げているだけなのかもしれない。
もしくは常に、「あなたは何者か?」と問われる環境から遠ざかりたかったのかもしれない。
答えのないところに正解を求めようとしていたのかもしれない。
見えない誰かの視線を気にして、
何かが自分に求められているような気がして、
鉛のようにずっしりと重い身体を毎日背負って歩く。そんな8ヶ月間。
ある朝、布団から起き上がれなくなった。
鏡の前で笑っても笑った気がしない。
心は一面、灰色の曇り空のまま。
ほんと、よく頑張ったよね。
というわけで
今のわたしは、普通の大学生になりたい。