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檻の中の寂しがり屋

互いを抱き締め、その温もりに心を溶かし合う人々

あの人達には相手に身を預けられる強い信頼がある

冷たい鉄格子を握り締め、自分だけがひとり、鋭い寒さに身を刺されている

あんなふうに抱き締めてもらえたなら あんなふうに温もりを感じられたなら

底知れぬ淋しさにガタガタと震え出す身体を自分の手で押さえつける

長い間、檻の中に閉じ込められている

凍りつくような虚無を抱えた心の欠落感

自分には決して与えられることのないその人生の灯火

張り裂けそうになる胸を押さえ、隅の暗がりへと逃げ込む

唇を震わせ嗚咽を押し殺すけれど、抱えた膝には生ぬるい雫が一滴、また一滴と落ちてくる

ここから出して

けれど鍵は内側についている

自発的に投獄されているのだ

もうここから出して

何十年と叫び続けているこの絶望の声は自分にしか聞こえていない

他人に押し入られぬようにと鍵をかけたのはこの私

自分以外の誰にも開け放つことは出来ない扉の内側で、じっと待ち続ける

死ぬまで閉ざされたまま

誰にも抱き締めてもらうことなく、この檻の中で凍えながら死んでいく

孤独とは、自らが作り上げた牢獄に監禁されること

救いなき地獄

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