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職場での事故から学ぶこと

1週間前の事です。職場で派手に事故りました。
作業中に前のめりに派手に転倒して、製作品である焼き上がったクッキーを置いておく棚ごと工房で倒れてしまったのです。
幸い棚は空でクッキーの被害はなかったのですが、僕は膝と脛と咄嗟に付いた手に怪我をしてしまいました。

一瞬、工房内は静まり返りました。事故が起きてすぐにボスの女性が怪我した足に菓子の配達に使うための保冷剤を当ててくれ、施設の医療スタッフも呼び寄せて対処してくれたおかげで被害は最小限に抑えられました。

事故の原因は、己の運動能力への過信です。
いくら以前と比べて劇的に回復したとは言え、所詮は肢体不自由もある障害者です。
昔からの癖で「周りを見て自分がどう動けばみんなの作業効率が上がるか」とかを考え、先走って実行したせいもありました。確かに僕の読みと行動が工房の作業効率を良くしましたが、僕が怪我して戦線を離脱したら元も子もない。

後日、怪我の被害が落ち着いた僕が工房に行くとボスと面談の時間が設けられました。それは、ボス以下上司達が僕に対してどういう態度でいれば事故は防げたか?を探すための面談でした。
そうは言っても全ては事故を起こした僕の責任です…と思っていたのですが、ボスが事故の泥を被り、その上、再発防止のための方策を練るというスタイルに落ち着いたのです。
「自己責任」の名の下に事故の隠蔽をするような会社に所属していた僕にとっては、その潔さが新鮮でした。

再発防止策への取り組みとして出た答えは、
「体調が万全になるまで焦らなくていいから」というものでした。それが僕が仕事で大事にしている価値観と相容れない要素も含んでいましたが、そこに拘ることなく方針転換も必要だと感じました。
そんな訳で、仕事の仕方も変えることにしました。
自分一人でどうこう動くのではなく、同じ目的を持って作業にあたる仲間とペースを合わせ、仕事仲間のアウトプットや気遣いを「素敵だと思います」と笑顔で口に出し認め、「一緒にやりませんか?」とか「手伝って下さいませんか?」と素直に語りかけ相手にも動いてもらい、その出来に気を使うほうが、満足度の高い仕事に結び付きやすい気がします。

僕は個人プレーは営業マン自体に嫌って程にやってきました。
今の仕事である菓子工房での作業はチーム戦も多い。
スタンドプレーで組織の中で飛び抜けた成果を出すより、チームプレーを効率よく気持ち良く行うための細やかな観察眼や、周りを巻き込み職務を進める能力のほうが役に立つ。

さあ、これは一介のプレイヤーから脱皮するチャンスだ。
無理せず自分のペースで取り組もう!

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