映画の話

第一回 青空映画祭+


#映画   #ひとりアカデミー賞 

前書き

小松パラさんの企画に便乗して、僕が今まで観た映画の中から独断と偏見と偏愛の全てを注いで書きなぐる、誰得企画です。
一応、アカデミー賞の部門賞に沿って書いています。
このページで出てくる映画のほとんどは、既にぼくのマガジンに感想を収録してるものばかりですので、もし良かったら合わせて読んで頂ければ嬉しいです。
ではでは、始まりです。

長編アニメ賞

ノミネート: 東京ゴッドファーザー
       紅の豚
       ルパン三世カリオストロの城
       サマーウォーズ

大賞: 東京ゴッドファーザー
寸評: 自分がDVDを持ってる、何度もレンタルして観た作品がこの四本です。
「紅の豚」はまだ宮崎さんが色々こじらせる前の作品で、純粋に楽しんでるように思えるので好きだし、「カリオストロの城」も何度も何度も、それこそクラリスが幽閉されている塔にルパンが忍び込んでからのセリフは、一時期全部暗記してたくらいです。(キモイ)

サマーウォーズは、細田守という名前をハッキリ意識した作品です。個人的には、最初の電脳空間と田舎のシーンの落差がストーリーのキモの部分にも絡んでいるのが素晴らしいと思います。

今回大賞の「東京ゴッドファーザー」はストーリー、動き、キャラクター、美術の全てが素晴らしい、減点するところがない見事な作品だと思います。
こんなアニメはもう二度と出ないかもしれない。いわば日本の宝だと言っても過言ではない作品だと思います。

長編ドキュメンタリー賞

ノミネート:  アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち
       マンガで世界を変えようとした男 ラルフ・ステッドマン
       映画 中村勘三郎

大賞: アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち
寸評: 僕はあまりドキュメンタリーって観ないのですが、なんとか三本捻り出しましたw
「マンガで世界を~」はついこの間見たばかり。感想はコチラ

「映画 中村勘三郎」は、故 十八世中村勘三郎さんの晩年の姿を撮影、編集したものです。歌舞伎役者としての勘三郎さんの熱意や覚悟、また人間 中村勘三郎の素顔が見られます。

大賞の「アンヴィル~」は、ロックスターだった二人が落ちぶれて年を取り、別の仕事をしながら、それでも夢を諦められないという、夢の持つ呪いの一面と、続けていく事で得られる小さな喜びと希望が描かれた傑作だと思います。

外国語映画賞(英語、日本語以外の映画)

ノミネート: ザ・レイド(インドネシア)
       ぼくのエリ200歳の少女(スウェーデン)
       青いパパイヤの香り(ベトナム)

大賞: ザ・レイド
寸評:「ぼくのエリ~」は少年の淡い恋心を繊細に描き、「青いパパイヤ~」は少女が大人になっていく姿とほのかに香るエロチシズムを描いた、どちらも素晴らしい作品です。

「ザ・レイド」はインドネシアのアクション映画。シラットという格闘術を駆使する特殊部隊とギャングの闘いを描いています。
この映画が素晴らしいのは、アクション自体をストーリーを動かすための動力として使ってるところです。(全部のアクションに必然性がある)
また、ビルという限られた空間に舞台を限定することで低予算ながらハリウッドに引けを取らないメジャー感のある画面になってます。

視覚効果賞 

ノミネート: 遊星からの物体X
       エクソシスト
       ジョーズ
       スターウォーズep4~6

大賞: 遊星からの物体X
寸評: まだ、CGが登場する前に作られた作品から選びました。
エクソシスト、ジョーズ、スターウォーズはもはや説明する必要もないと思います。
ミニチュア、特殊メイク、アニマトロ技術を駆使して次々と名作が作られていった、いわばハリウッド映画のSFX(特撮)カンブリア紀と言える時代の作品です。

大賞に選んだ「物体X」はそのCG登場以前のSFX技術の最高峰と言って過言ではないのではないかと思います。
宇宙からやってきた寄生生命体という「エイリアン」の系譜の作品ですが、最初に観たときは、どうやって作っているのか全く分からず、とにかく驚きっぱなしでした。

助演女優賞

ノミネート:  カット・デニングス
       (マイティー・ソー:マイティ・ソー ダーク・ワールド/
        ダーシー・ルイス)
       スカーレット・ヨハンソン
       (アベンジャーズ/ブラックウィドウ)

大賞: カット・デニングス
寸評: どっちも、アベンジャーズチームですね。
ブラック・ウィドウもイイんですけど、個人的にはカット・デニングス演じるダーシーだなーと。コメディーリリーフでもあり、サイドキックの役割も勤める万能選手ですね。「はがない」で言うと、理科的な立ち位置です。(なぜ「はがない」で例えたのか)
まぁ、個人的にメガネっ子に弱いってのもありますがw

助演男優賞

ノミネート: ヒース・レジャー(ダークナイト/ジョーカー)
       サミュエル・L・ジャクソン
      (パルプ・フィクション/ジュールス・ウィンフィールド)
       ジョン・ファヴロー
      (アイアンマン/ハロルド・"ハッピー"・ホーガン )

大賞: ヒース・レジャー
寸評: 一応三人上げてみたものの、そりゃあこうなるよっていう。
映画としては正直アラも多かった「ダークナイト」をあそこまでの傑作に押し上げたのは、間違いなくヒース・レジャー演じるジョーカーの功績だと思います。

作曲賞

ノミネート: ジョン・ウィリアムズ
       (スーパーマン/スターウォーズ/ジョーズ)
       ジョン・バリー
       (007シリーズ/ジェームズ・ボンドのテーマ)

大賞: ジョン・ウィリアムズ
寸評: 僕は正直、音楽とか全然分からないんですが、この括弧内の作品のテーマソングなら、僕を含め誰でも聞いたことがあるんじゃないかなと。
そんな歴史的な作品の音楽を、三本も手がけてるんだから、そりゃあ仕方ないよねっていう。ねぇ?

美術賞

ノミネート: エウヘニオ・カバイェーロ/ピラール・レブエルタ
       (パン・デ・ラヴィリンス)
       ピーター・フランシス(ヘルボーイ/ゴールデンアーミー)

大賞: エウヘニオ・カバイェーロ/ピラール・レブエルタ
寸評: どちらもギレルモ・デル・トロ作品です。
その中でも、デル・トロの世界観が色濃く出ているのがこの二作品で、どっちだ? と聞かれたら、「パンズ・ラビリンス」だよなーと。
ダークファンタジーだし、後味も悪いけど、美しいんですよねー。

主演女優賞

ノミネート: パム・グリア
      (ジャッキーブラウン/ジャッキー・ブラウン)
       リーナ・レアンデション
      (ぼくのエリ200歳の少女/エリ)
       ウーピー・ゴールドバーグ
      (天使にラブ・ソングを…/デロリス・ヴァン・カルティエ)

大賞:リーナ・レアンデション
寸評: noteでは書いてないと思いますが、「ジャッキーブラウン」は米国ではコケたらしいですけど、タランティーノのフィルモグラフィーの中でも、かなり上位にくる映画だと思います。(お、通っぽい)

ウーピー・ゴールドバーグも好きですけどね。ただ、しばらく観てないなーと。

リーナ・レアンデションは、今は素敵な女性になってると思いますが、『ぼくエリ』の時は、中性的で、年齢不詳。(幼くも大人にも見える)そして、エキゾチックな外見も相まって、なんとも不思議な存在感を発揮していたんですよね。少女期から大人の女性へと成長していく中間の曖昧な美しさが、この映画に切り取られているように思えました。

主演男優賞

ノミネート: デンゼル・ワシントン
       (デンジャラス・ラン/トービン・フロスト)
       レオナルド・ディカプリオ
    (ウルフ・オブ・ウォールストリート/ジョーダン・ベルフォート)
       シルベスタ・スタローン
      (エクスペンダブルズ/バーニー・ロス)
       勝新太郎(座頭市/座頭市)

大賞: レオナルド・ディカプリオ
寸評: 「デンジャラス」のデンゼル・ワシントンの芝居にはぶっ飛びました。ラスト、彼は撃たれて死んじゃうわけですが(ひどいネタバレ)、その死ぬときの演技がですね、「本当に」死んでるんですよ!
ううーカクン。じゃなく、観客が「あ、今、魂抜けた」って分かる凄い演技でした。

スタローンはね、60過ぎてからもう一回ここまでブレイクしてみせるところが凄いですよね。やっぱ、「映画」に対する「嗅覚」がハンパじゃないんだと思います。しかも未だにムキムキだしw

勝新さんは、日本代表ってことで。
だって好きなんだもん。しょーがないじゃない。

で、大賞のディカプリオですね。「ウルフ・オブ~」の最低なのに目が離せないほど魅力的なキャラクターは衝撃的でした。
他の作品でも、常に抜き差しならぬ存在感を見せつける演技力と、スターとしての天性の「華」を併せ持つ、ある種の怪物だと思います。

脚色賞

ノミネート: スティーヴン・E・デ・スーザ/ジェブ・スチュアート
       (ダイ・ハード)
       信本敬子(東京ゴッドファーザー)
       クエンティン・タランティーノ(レザボアドックス)
       エドガー・ライト/サイモン・ペグ
       (ショーン・オブ・ザ・デッド)

大賞: エドガー・ライト/サイモン・ペグ
寸評: 前にも書いたかもですが、「ダイ・ハード」はアクション映画というジャンルに革命を起こした名作です。最初から最後まで、流れが止まらない
「スゥイング」してる映画だと思います。

「東京ゴッドファーザー」は長編アニメで書いた通り。

「レザボアドックス」は、話がどこに転んでいくのか分からない、全てのタランティーノ映画の源流とも言える作品です。

で、大賞の「ショーン・オブ・ザ・デッド」
低予算でコメディーなのに、他のどの映画よりもちゃんと「ゾンビ映画してる」んですよね。それは、その後の作品へと続いていく、彼らの「ジャンル映画愛」が脚本と、画面から滲み出てるからだと思います。
ベクトルは違うけど、タランティーノと通じるものがあるのかも。

監督賞

ノミネート:  JJ・エイブラムス
       エドガー・ライト
       ジョージ・A・ロメロ
       クエンティン・タランティーノ
       デビッド・フィンチャー

大賞: クエンティン・タランティーノ
寸評: JJ・エイブラムスは、もはや説明不要な天才の一人です。
「スタートレック」と「スターウォーズ」というSFの二大ビックネームのリブートを任されるんですから凄いです。

エドガーライトは、凄いですけど、サイモン・ペグとのコンビでこそ光る部分が強いのかな。

デビッド・フィンチャーも天才の一人だと思います。「セブン」「ファイトクラブ」「ソーシャルネットワーク」「ドラゴンタトゥーの女」全部面白いですよ。

ジョージ・A・ロメロは、なんといっても、ゾンビ映画の父ですからね。
彼がいなければ、「バイオハザード」も「ワールド・ウォーZ」もこの世に生まれてないわけですから。
「ドーン・オブ・ザ・デッド」だったかのメイキングでロメロが語っていた、「大作には興味がない。俺はただゾンビが作りたいだけなんだ」(意訳)という言葉には痺れました。

で、大賞のタランティーノですが。
もう、好きだからとしか言い様がないんですよ。
これだけのメンバーが揃ったら、あとはもう好みでしかないです。
つまり、そういう事です。

作品賞


ノミネート: 座頭市
          スパイダーマン1・2
       HK/変態仮面 
       ダークナイト
       RED
       アベンジャーズ

大賞: スパイダーマン1・2
寸評: ここも、自分でDVDを持ってるor何度もレンタルして観た映画を上げてます。
「座頭市」についてはコチラ、「HK/変態仮面」についてはコチラで語っているので、興味があれば。
「ダークナイト」は↑で語ってるし、「アベンジャーズ」は面白いに決まってる。
「RED」は、一本目です。
「REC」じゃないですよ? ブルース・ウイリス主演のアクション映画の方ですよ。
「年寄り」が若造どもをぶっちめるという、まさに高齢化社会を象徴した作品で、超面白いんですよね。アニメで言うと「SHIROBAKO」の武蔵野アニメーションのピンチを杉江さんが華麗に救う! みたいな爽快感があるんですよ。(だから、なぜアニメで例える)

で、大賞の「スパイダーマン1・2」
アメージングじゃない方です。(アメージング2は大好き)
僕がスパイダーマンが好きな理由は、コチラで詳しく書いてますが、やっぱりヒーローが身を呈して、弱き者を守るというシンプル過ぎるほどシンプルなストーリーは、単純に熱くなるんですよ。
というわけで、今回の大賞と相成りました。(ただまぁ、3はちょっとね…)

※ちなみに、撮影賞 ・録音賞 ・短編アニメ賞 ・歌曲賞 ・編集賞 ・衣裳デザイン賞 ・音響編集賞 ・短編映画賞 ・短編ドキュメンタリー賞 ・メイクアップ&ヘアスタイリング賞については、まったく門外漢なのでパスします。

(´・ω・`)ゴメン



そんなわけで楽しんでいただけましたでしょうか?
小松パラさんの企画
に便乗して書いてはみたものの、なんかこう…、パラさんや、yoshさんの映画選出
https://note.mu/yosh_jp_ash/n/n5afa1023c47c
 前編

https://note.mu/yosh_jp_ash/n/nb1172bff4e67 後編

に比べると、映画のチョイスが「超普通」ですねw 
そのへんの違いは、ご両人のページと合わせてお楽しみいただければと思います。


そんな訳で、「第一回 青空映画祭+」閉幕です。
最後までお付き合い下さった方、ありがとうございました。(*´∀`*)ノシ

 

 

 



 

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