爬虫類との出会いのきっかけとなった人物との出会い・・・
神奈川県に数店舗展開する美容室に就職して3年目の春・・・
初めての後輩たちが入社してきた。
なぜ3年目なのかというと
今では美容師になるためには美容専門学校に2年間通うことが法律で義務付けられているのだが、その昔は1年制だったのだ。
俺はその変わり目の世代で、最後の1年制の世代なのである。
だから学年で言う、1っこ下の世代は美容学校を卒業するのに2年間かかることとなる。
俺は渋谷にあるわりと厳しい美容学校に通っていた。
1年間だけと覚悟を決め、何とか厳しい指導に耐え抜き
3時間落としっぱなしのコーヒーくらい濃い~1年間をすごし、晴れて卒業できたわけだ。
1年間だけでもお腹いっぱいの美容学校生活を、1っこしたの世代以降の後輩たちは2年間も通ったのだと思うと頭が上がらない。
しかしだ
1っこ下が自分たちより1年多く学校に通うということは
自分たちの次の年は新入社員が入ってこないことを意味する。
つまり1年目の下っ端がする仕事を2年目も継続するのだ。
1年目の美容師の仕事はなかなかハードである。
店内の掃除はもちろん、カラー剤のカップなどの洗い物、薬剤の準備はもちろんのこと
スタッフたちのお昼ごはんの買い出しも毎日の仕事だ。
俺が配属されたお店はスタッフが30人以上いる大型店舗だったので、オーダーを全員分とるだけでも一苦労だ。
「たばこ」を頼まれたら各先輩がなんの銘柄を吸っているかも暗記し
松屋の生野菜だけを10個お持ち帰りし
おまかせでおいしそうなお弁当と頼まれ、炊き込みご飯の美味しそうなお弁当を見つけて買っていけば、その先輩が混ぜご飯嫌いで撃沈し
「なんかおかず」と頼まれてハムマリネを買っていって「これはおかずじゃなくてサラダだ!」罵られ
指という指すべてに買い物袋をぶら下げながら職場と店を何往復もするのだ。
今考えると少し恥ずかしい姿だが
当時は買い物係として一種のアドレナリンみたいなものが出ていたのだろう
まったく恥ずかしくなかった。
外部の音も聞こえず、俺は買い物メモ片手に無心で買い物かごにオーダー品を放り込んだ。
おそらく一流アスリートだけが体験するゾーンに入っていたのだと思う(絶対に違う)
そして買ってきた飲み物や食べ物のオーダ品すべてに、マジックでそれぞれの名前を書き終わったころには、もう2時間経過しているのだ・・・
今思いだしてもなかなハードである。
本来は1年目の時だけやる雑務を2年間やったのだから我ながらなかなかえらい!
だから後輩に頭が上がらない宣言は撤回させていただく。
で、なんの話しだったけか
そうそう3年目の春
待ちに待った後輩が入ってきた(ここまでで1000文字超えてるアホ)
美容師というのはご存知の通り個性的な輩が多い
初めてできた後輩たちもやはり個性豊かなラインナップであった。
そんな中でもひときわ異彩を放つ男性スタッフがいた。
じゃっかん20歳にしてラモス瑠偉のようなヒゲをたくわえ
ヒッピーテイストな服に身を包んでいる
同世代ならわかっていただけると思うが
ひと昔世間を騒がせた宗教団体の教祖を爽やかにした感じだ(ハイブリッド過ぎて伝わらない)
この爽やか尊師との出会いがきっかけで爬虫類飼育を始めることになるとは
この時の俺は知る由もなかった・・・
あれっ、爬虫類出てないけど・・・
続きはまた