憧れのリクガメ
勢いでお迎えした初めての爬虫類、ミシシッピニオイガメのニックを短命で亡くならせてしまった悔しさから
しっかり下調べしてからお迎えしたマレーハコガメの2匹、グッチとプラダは下調べの甲斐あってか順調に育っていった。
今さらだが、亀は可愛い。
帰宅する俺を見るなり寄ってきてエサをくれとねだる。
仕事で疲れて自宅に帰ってきた俺は真っ先に愛カメ達に挨拶しながらエサやりするのがルーティンとなった。
昼行性のカメに夜エサやりするのは…みたいな輩もいるがそんな奴らはほっておこう。
こちとら社会の荒波に揉まれて心身共に疲弊しているのだ。
たらふく美味しいごはんをあげる代わりに、食べる時間くらいコチラに合わせてもらおうではないか。
ちゃんとライトの点灯時間は俺の生活に合わせて調整しているので、ギリギリセーフだ(多分)
野生化だって目の前にうまそうなエサがあったらカメは寝起きでもきっとエサを食うはずだ。
何より飼い主は俺だ。
申し訳ないがペットには飼い主の生活リズムに合わせてもらうスタイルで今も昔もやらせてもらってるのだ。
そしてこんな飼い主に飼われていても、愛カメ達は成長という形で応えてくれるのだ。
気づけばカメの魅力にすっかりハマった俺が次なるターゲットに目をつけるのは当たり前の流れだった。
リクガメ飼いたい!
こんな感情が日に日に膨らんでいった。
カメを飼う前はゾウガメみたいなデカいリクガメしかいないのかと思っていたけど
どうやら、大きめの水槽で生涯飼育できるリクガメをいることをカメの飼育書で知った。
もちろん本屋で立ち読みで(買え)
狙いは地中海リクガメ
ギリシャリクガメ、ヘルマンリクガメ、ロシアリクガメあたりが狙い目だ。
その中でももっとも価格帯が安いのがロシアリクガメだった。
これ重要。
安いからを理由でお迎えするなと言う声が聞こえてきそうだが、高かったら買えないんだから仕方ない。
欲しくても自分にとって高い種類は自分とは縁がないと割り切ることも大切だと思う。
その点価格的にロシアリクガメは俺と相性が良さそうだった。
カメは飼育設備にもそれなりお金がかかる。
飼育環境を妥協せずにお迎えするには間違いなくロシアリクガメ1択だった。
お迎えターゲットをロックオンした俺は1番お手頃価格でお迎えできそうな熱帯魚屋に向かった。
20数年前、当時は当たり前のように熱帯魚屋に爬虫類がいた。
当時は爬虫類は愛玩動物でなかったので、ペットショップというより、熱帯魚屋の方が爬虫類は充実してたのだ。
だからその当時、熱帯魚やってた人は、そこから爬虫類に移行してきた人も多い。
その人たちを『上陸組』という。
まあいい、話を戻そう
俺が向かった熱帯魚屋のロシアリクガメの値段¥3980
ロシアリクガメが複数いたので、生体を見て選ばせてもらおうと店員さんを呼ぶと
「さっき届いた子たちもいるんですよ〜」
とダンボールを持ってきた。
そこにはベビーより少し育った子ガメがびっしり
今思えば生体のトリートメントなどまったくしてないわけだが、子ガメの可愛さにそんなことお構いなしで、1匹のロシアリクガメのベビーを選んだ。
それが今年23歳になるロシアリクガメのムーミンだ。
俺が選んだカメを見て店員さんがなんか言おうとした感じがしたのが気になったのだが
今思えば、ムーミンが甲板ズレだったことを言おうとしたんだと思う。
その時の俺は気づきもしなかったが…
まぁ健康ならフィーリングがあったのだから問題ない。
その時から23年今も元気なのだから俺のフィーリングもなかなかである。
ちなみにその日チラシが入ってたらしく、ムーミンの値段はセール価格で¥2980となった。
ラッキーだった。
こんなムーミンとの出会いから23年
まだまだ長生きしてもらいたいと思う。
そのためにも俺も長生きしなくてはと思う。