飛べなかったピーターパン
僕は若い頃から大空への憧れが強かった。 初夏の風にのり揺ったりと漂う一羽の鳶。 上昇気流を利用して螺旋状に昇りゆく姿を眺めてはため息をつく。(コンドルは飛んでいくのメロディーがながれている)
アラジンの魔法のランプやドラゴンボールなど願い事が叶うものがあるなら迷わず空を飛びたいと言うだろう。 これを読んだ人は、この人大丈夫だろうか?何て思われるだろうが、今の精神状態はいたってノーマル普通です。 ティンカーベルの魔法の粉があれば最高、 「ティンク来て… 」
空を飛びたいという気持ちを検索してみたら心理学的には、高い理想を持っているとか、現実逃避などということらしい。 本当に学問にはロマンがない。 映画(題名は忘れました)でジュリーアンドリュースが偏西風にのりパラソルで空から舞い降りるシーン最高です。 スーパーマンのように高速で飛ぶのではなく、ふわっとろっと飛んでみたい。
僕の夢の中の世界では、ムササビのように空中滑降したり、風船の様なものを手にビルの屋上で跳び跳ねているうちに浮遊して、気ままな空中散歩を楽しむシーンがたまに出てくる。
どのようなときに夢に出るのかは解らないがとても気分が良い。
高い理想なんて何もないし、決して現実を避けている訳でもない。 ただ、昔から単純に空を飛びたいと思っていただけだ。
30代の時、ピュアグライダーにどうしても乗りたくて奥さんにお願いしてみた。 即答で「定年退職したらね」と言われてしまった。 定年まで働いたら、もうどうなってもいいような言い方であった。 60歳の時はウルトラライトプレーンの講習に行きたいと言ってみた。 奥さんの返事「いい歳をして今からでは遅いでしょ」だって 。 定年退職したらOKのはずだったのに、彼女には男のロマンがわからないらしい。