日曜朝からフィンランド#2
月1回の日曜朝からフィンランド@clubhouseの記録です。
今日も、のんびりぼそぼそお話しさせていただきました。聴きに来てくださった方、ありがとうございました。
出合い頭のフィンランド
『始祖鳥記』 飯島和一 著 小学館文庫
江戸天明期(1700年代後半)を時代背景にした歴史小説。公儀の悪政に不満を持つ人々が行動を起こす様を描いています。鎖国のために廃れかけた船乗りの技術も伏線で描かれている点も興味深い作品です。さて、これがなぜ出合い頭のフィンランドなのか、というと、この時代、フィンランド由来の人物が来日しています。大黒屋光太夫らを送り届け、通商交渉も行おうとしたアダム・ラクスマンのことがさらっと出てくるのです。
『ホテル・メッツァペウラへようこそ』 福田星良 著 KADOKAWA
友人たちと定期的に開催している読書会。参加しているメンバーが読んでなかなか面白かったと紹介してくれた作品。ただいま単行本では4巻目まで出ています。イケメン男子が分け合ってフィンランド、しかもラップランドのホテルで働いている…という設定。謎めいたフィンランド人シェフがいい味を出しているそう。
英雄たちの選択『よみがえれ大仏~重源61歳からの挑戦~』
消失した東大寺大仏の再建に尽力した重源さん。大仏を囲む建物作りに必要な木材の切り出しを行う職人たちに提供した今でいうところの福利厚生サービス。それが、石風呂でした。石風呂の焚き方(使い方)は、まるで、サウナ。しかも温め方は、スモークサウナと同じ。お!フィンランド、と思ったのでした。
再放送が5月27日(月)にあるようなので、興味のある方は、ぜひご覧ください。
フィンランド浸透度・普及ますます進んでいるようです
サウナハット
仕事関係で日本にいて、任期が終わって離日するフィンランド人にさし上げる贈り物。本人の希望を入れつつ、日本にちなんだものを選ぶようにしています。ただいまそんな贈り物を準備中でスポーツクラブに熱心に通っている人には、スポーツタオルを用意することにしました。純日本製のタオルというと、今治タオルがその代表格(ホットマンも日本製、しかも東京製)なので、専門店に足を運びました。そこで見かけたのがサウナハット。あらぁ、こんなところまでサウナ人気が波及している、と驚いたのでした。
サウナハット。DAISOさんでも見かけていて、これもまたびっくり。
そんなにサウナハットを使うことが当たり前になっているのか…と疑問に思い、質問できるフィンランド人、在フィンランドの人たちに「サウナハット使う?」と聞くと、誰も使っておりません。「一部のサウナ大好きさんかこだわりのある人だけだと思う」というのがほぼ平均的な回答。そんなものなのだろうな、とは思います。
Mölkky を楽しめる場所、近所にありますか?
こちらも友人から教えてもらった話。Mölkkyを楽しむか?という質問を投げかけられ…いや、日本では無理でしょ。というか東京で大人が楽しむのは難しそう。子どもがいて、一緒に公園にでも行けば楽しめると思いますが、大人だけであの遊びをするのは、ちょっと難しいなと思っております。そんなMölkky、量販店で扱いがあるそうで、思わず購入して子どもたちを一緒に楽しんでいるそうです。
社団法人日本モルック協会もあるんですね。楽しんでいる人たち、かなり多そうです。
編み物クラブ(フィンランド・センター)の
グラニースクエア展示
文化・学術イベントを多彩に開催しているフィンランド・センターさん。中でもすでに4年以上続いている「編み物クラブ」はオンサイトとオンラインで開催している人気イベントに成長しているようです。現在、東京都中央図書館(有栖川公園内)で展示されている「グラニースクエア」の作品を見てきました。参加者の方々がそれぞれに編んだスクエア型をつなぎ合わせて一つの作品にしたもの。展示には、フィンランドの編み物文化や「オンペルセウラ(編み物クラブ)」の役割、歴史を紹介するポスター展示もありました。展示は、6月5日(水)まで。
ヘイッキ・アラネン=アアルトさんの講演会
こちらはフィンランド・センターさんのZOOMイベント。『アイノとアルヴァ アアルト書簡集』(草思社刊)の著者、アイノ・アアルトとアルヴァ・アアルトのお孫さんが文学サロンに登場されました。
著者ヘイッキさんの母上が二人がやりとりした書簡をきちんと保管していてくれたからなど、アアルト保管庫にはまだ入っていなかった資料類の存在がこの本の誕生を支えてくれた等のお話がありました。私は、前半しか聴講できなかったことが残念でしたが、この講演をきっかけに、また新たに書簡集を手に取ってくださる方が増えると嬉しいです。
そして、聴講された方でどこかでレポートされている方がおられたら、読ませていただきたいな、と願っています。
ユーロビジョン2024
昨年、優勝は逃したものの聴衆から大喝采を浴びたフィンランド代表のKäärijä(カーリヤ)。今年もオープニングにチラリと登場し、大いに会場を沸かせていました。すべての国のパフォーマンスを見ていませんが、その昔Abba が優勝したことを考えると、ユーロビジョンに国代表で出てくる人たち、聴衆に大いに受ける曲も時代の流れに乗ってずいぶんと変わったのだなと思います。今年のフィンランド代表は、Windows95man。いやぶっ飛んでいました。
marimekko x uniqlo コラボ
冬シーズンに続いて、夏シーズン商品も発売となったmarimekko x uniqloコラボ商品。迷った挙句、いくつか商品を買い求めました。
身近な人たちの商品調達具合をリサーチすると、緑色の「メロン」と呼ばれているテキスタイルのワンピースを購入した人が多いようでした。安定的な人気を誇っているのがボーダー柄。シャツ、ワンピース、スカート…いろいろ購入しているようです。女性と子ども用のラインナップですが、下の写真のスタイルのシャツシリーズの中には、男性が着ると素敵かも…と思うものもありました。右前なのが気になる方は難しいでしょうか。
近未来を舞台にした小説で
受け持たせていただいているフィンランド語の授業も順調に回を重ねております。「フィンランド語の小説を読む」講座で読んでいる作品は、近未来を時代設定にしたミステリー。舞台はヘルシンキ。その中に、今年の3月から大統領に就任したアレクサンデリ・ストゥッブ氏が首相になって云々というくだりが出てきたのです。読んでいる小説の発行年は、2011年。ストゥッブ氏、実際に首相も務めましたが、それは2014-2015年のこと。予言できてしまったのか、それほどリアリティあふれる小説にしたかったのか、不思議に思いました。日本であれば実在の人物をイマージしていても、こと政治家の場合は名前は少し変えたりして登場してくるところですが、お国柄なのかなと考えています。
実在する人物を生存中に「影武者」がいるのではないか?として作中に出した「行こう!野ウサギ」(アルト・パーシリンナ作)。作品に登場したのは、ウルホ・ケッコネン大統領(1900-1986)。1982年まで大統領職に在位。本が出版されたのは1975年。
6月のフィン活は?
6月1日(土) スオミ教会(東京・新宿)で開催する「チャーチ・カフェ」でカフェ・モイのマスター岩間さんがコーヒーを淹れに行かれるようです。マスターに会いたい!という方はぜひお出かけください。
6月、フィンランドらしい出来事といえば、夏至祭。フィンランドは21日金曜日が祝日になるので少し長い週末を過ごすことができます。夏至祭らしい何かをしようと考えています。
6月の「日曜朝からフィンランド」は、6月30日(日)朝8時からお届けの予定です。