第96回すずらん「お家」読書会
2025年1月25日(日)
参加者 河さん、Makiさん、あさみさん、みほこ
今回は、一つの作品を全員が読んで感想を語り合うという読書会の一般的な形態を試みました。この対象となった作品が、
「スロウハイツの神様」 辻村深月 著 講談社文庫
「スロウハイツの神様」みんなの感想
河さんがご友人から勧められたご本で、みなで読んで感想を聞きたいというところから始まりました。既に2か月ほど前に読み終わっていた人もおりましたので、記憶をたどりつつ感想を語り合いました。ああでもない、こおでもない…のポイントは…
導入部は、何のためにあったのか。
すぐに物語に入り込めたか、込めなかったかという問いかけがあり、メンバー全員物語に入り込むのに苦労したという印象。
どの登場人物に一番惹かれたか。気になる登場人物でも、読み手によってかなり読み方が違い、大きく意見が分かれました。また、この作品にはまる読者層は、20代なのではないか、いや、そんなことはないはず…等。この作品に感動したという方は、どういうところが感動したのかを教えて欲しい、というのがほぼ全員の意見。辻村深月さんファンは多いとも聞いており、こういう作品が今受けるのね、う~む、と。
ちょっとほっとしたくて手に取った作品たち(みほこ)
「スロウハイツ…」を読んで興奮した頭を落ち着かせるために読んだ本。
「走ることについて語るとき僕の語ること」 村上春樹 著 文春文庫
「スロウハイツ…」と同じように、一連の作品なのだけれど、連作のようになった章立てになっている小説が流行りなのかな?と感じた本。
「少年と犬」 馳 星周 著 文春文庫
犬もネコも飼ったことがないものの、犬という生き物がそばにいる生活には憧れていて「ソウルメイト」が好きだったので、手に取りました。
生き物つながりでネコ好きさんのメンバーからネコのすばらしさを聞かされていて、どういうことなのだろう?と思って手に取った本。
「今日も一日きみをみてた」 角田光代 著 角川文庫
ネコちゃんと一緒に暮らすということが、ネコ初心者の角田光代さんのわかりやすくて読みやすい文章でつづられているふんわりエッセイ。
「俺たちの箱根駅伝」 池井戸潤 著 文藝春秋
年末で、今年の箱根駅伝前に読もう、と一気読み。三浦しをんさんの「風が強く吹いている」新潮文庫とはまったく違う切り口で楽しみました。
こんな読書会は楽しいはず(あさみさん)
他のお仲間とも読書会をしているあさみさん。そんなあさみさんが、とても楽しかった、と紹介してくれたご本。
「よむよむかたる」 朝倉かすみ 著 文藝春秋
小説の舞台が小樽であることも、あさみさんにとっては楽しみの一つだったそう。朗読をするという場面もあるそうで、他者が音読すると印象は大きく変わることを私たちもやってみたいかも…という感想も出ました。
ある小さなスズメの記録
~人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
クレア・キップス 著 梨木果歩 訳 文春文庫
野生の生き物と生きるということを丁寧に描いた作品。
人は辛い経験をしないとこの境地にはなれないのだろうか
(Makiさん)
「静かな働き方 ~「ほどよい」仕事でじぶん時間を取り戻す
シモーヌ・ストルゾフ 著 大熊 希美 訳 日経BP
何が限界なのかを知るのはある程度限界を経験する必要があるのだろうか…という感想が印象的でした。