運動に必要な感覚入力Best3(おまけ動画あり)
どーも、今週も木曜がやってまいりましたね!
先週も木曜日が来たはずなのにわずか7日でまた木曜日が来るなんて驚きです(`・ω・´)
しかし、それが木曜日のいいところですね!!(謎w
さて、先週は筋力を操っている運動神経系について書きました!(記事はこちら)
では、今週は??
ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥル・・・(ドラムロール)
司会「さぁ!今週のテーマはなんだ?!」
ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥル・・・(ドラムロール)
司会「ず・ば・り?!」
ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥル・・・(ドラムロール)
司会「発表はCMの後!!乞うご期待!!ww」
(CM明け)
司会「さぁ!今週のテーマはなんだ?!」
ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥル・・・(ドラムロール)
あっ
はい、ごめんなさい(>人<;)
しつこいですねww(タイトル書いてあるのにwww)
でも、一応CM動画はN-festaの発表内容です!physio365内限定公開です!
(発表は50分だったのに後で録音したら30分になった!不思議ね!ww)
今週のテーマは運動神経系は何を元に運動プログラムを作っているのか?
ってところです。はい。
長々と引っ張ってごめんなさい(笑)
運動出力は感覚入力によって変わるって話をします。(お詫びに先に結論を言いましたw
【歩き方はどうやって決まるのか?】という記事にも書きましたが、人は環境の情報を取り入れることで歩いています。
環境(外部環境や身体図式を含め)という情報を取り入れ、その情報を中枢神経系で統合します。
それを元に運動実行が行われます。
そして、その運動というものを感じることでさらに運動が産まれます。
んで、「身体図式(Body Schema:ボディスキーマ)」ってやつです。
ここを掘り下げていきますよ〜!!
身体図式って?
身体図式とは「自分の身体の姿勢や動きを制御する際にダイナミックに働く無意識のプロセス」であるとされています。(1)
何言ってんのかわかりませんね(笑)
人が姿勢を保つときや運動するときに右手がどこにあって、脚はどこにあって、それがどれくらい動くことが出来て・・・と身体がどんな状態かを無意識的に把握していることです。
私たちは右手を挙げようとするときに右手をあげることが出来ます。
これは右手がここにあり、どの程度動かせるのかを無意識的に知っているからです。
私たちがコップの水を飲もうとしたときに手をコップの形状に合わせて動かしてコップを持ちます。これも自分の手がそこにあり、自分の手でこう動かせると知っているから出来ることです。
膝の伸展制限があっても私たちは歩けます。それは無意識的に膝は伸びないと把握していて、それに即した運動を引き出すからです。
身体図式はダイナミックに働きます。つまり、変わっていきます。
棒を持った際は棒の重さや長さを把握して、棒の先までの身体図式を広げていると言われています。
靴が変わっても歩けるのは、その靴にまで身体図式を波及させて、その靴なりの動きを作り出すからです。
つまり、運動プログラムを作る元となるのが身体図式なのです。
身体がどのような形で、どこにあって、どれほど動かせるのか、、、こう言った情報を無意識的に脳は感覚情報から統合して作り出しています。
(2)図5より引用
さて、左側のAの方は前回の内容ですね。
運動プログラムは第6野で作られていて、それが第4野を経由して下降していくルートが随意運動や巧緻動作の外側皮質脊髄路、第6野から脳幹を経由して下降するルートが姿勢調節の網様体脊髄路です。(記事はこちら)
んで、今日の内容は右のBの方です。
第6野で作られる運動プログラムは身体図式を元に作られます。
身体図式は側頭・頭頂皮質で作られます。
そして、何の感覚入力が姿勢調節に影響を及ぼすかというと・・・
・体性感覚
・前庭感覚
・視覚
この3つの感覚入力がメインになります。
これはN-festa動画の中でも話しているのですが、Peterkaさんの報告が有名ですね!(名前読めないけどw
ちなみに視覚情報がなくなると前庭感覚60%、体性感覚40%になるってどこかで聞いたことがあります。(ソース不明ww
まぁ、前庭脊髄路は皮質の制御を受けないので前庭からの情報は重要であるということは間違いないでしょう。
視覚入力
視覚からの情報は、周囲にある物体との相対的な位置関係の情報を提供してくれます。そこが頭部の位置や移動に関する情報源となります。環境との位置関係を知る上で最も重要な情報が視覚情報ですね。
視野内のドア、窓枠や柱の情報から垂直に関する感覚基準が作られるそうですが、先天的に目の見えない人でも立位姿勢を保持できたり、目が見えても暗所で立位姿勢を保持出来るので、視覚は立位保持に関しては絶対条件ではないってことになりますね。つまり、体性感覚と前庭感覚でカバーできるってことです。
ただ移動を伴うと外部環境情報は視覚に頼っているところが大きいので、前庭感覚と体性感覚だけだと厳しくなりますね。そのため、白杖を持ち体性感覚を駆使して外界の情報を知ろうとするわけです。
体性感覚入力
体性感覚入力は、身体と支持面との相対的な空間的位置関係についての情報源となり、身体部分間の位置関係についての情報源にもなります。
はい、出ました。ちょっとややこしくなる説明↑(笑)
簡単に言うと地面と自分の位置関係、自分の中の手や足の位置関係を提供するってことですね。(わかりやすく説明できているのか?!ww
硬い水平な地面で立っているときであれば下肢からの体性感覚入力によって水平に関する感覚基準が作られます。しかし、地面がふわふわ不安定な状態だと体性感覚からの信頼性が低下します。
ってことは不安定なマットの上に立たせるいわゆるバランス練習(とよく言われているもの)に関して言えば、体性感覚からの情報の信頼度を下げているってことになりますね。ってことは、前庭や視覚からの情報依存度が高くなります。
果たして、その方に必要なエクササイズはどの感覚情報を優位に働かせたい、誘導したいのか??と言うところをしっかりと考えましょうね!
前庭感覚
前庭感覚入力は、頭部に加わる加速度に関する情報源となり、特に重力加速度の情報から鉛直に関する感覚基準が形成されす。
はい、ややこし〜!!笑
地球上にいると地球の中心方向に重力がかかっています。水平面に対して垂直な方向で、これを鉛直と言います。
つまり、重力は常に鉛直方向にかかっていて、これを前庭はキャッチしています。その情報から「真っ直ぐ」という基準が作られるってことです。
前庭には、半規管と耳石器の 2 種類の受容器があります。半規管は頭部の回転加速度の受容器で、歩行などの移動時や滑ったり躓いたりして、バランスを崩した際の比較的素早い頭部の運動に敏感です。だから前庭脊髄路は皮質を介さないで素早い運動出力を可能にしているわけですね。
耳石器は、直線加速度に対する受容器 で、比較的ゆっくりとした頭部の運動に鋭敏であり、重力に対する頭部の定位に重要な情報と言われています。
これらの前庭感覚入力は、頭部の位置と移動について直接的に情報を提供するんですが、これだけだと頭部のみで頷く場合と腰を折ってお辞儀をするときどちらも同じ感覚入力がなされてしまいます。つまり、体性感覚や視覚からの感覚情報なども統合される必要があるんですね〜!!
引用・参考文献
(1)森岡周:リハビリテーションのための脳・神経科学入門 改訂第2版,協同医書出版社,2016,p65
(2)高草木薫:大脳皮質・脳幹-脊髄による姿勢と歩行の制御機構,脊髄外科(2013.12),27巻3号,p208〜215
(3)板谷厚:感覚と姿勢制御のフィードバックシステム,バイオメカニズム学会誌vol.39 No.4,2015
ライタープロフィール
安藤司(理学療法士/JAFT認定スポーツシューフィッター)
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