二段目も高かった
能は、最初本当に訳わかんなかった。
何回やっても、なかなか覚えられなかった。
でも、先生が
「和物は、(階段に例えると)最初の一段がものすごく高いんだよ」
とおっしゃって、辛抱強く同じ箇所を何度も何度も
教えてくださった。
もう、私だったら絶対匙を投げていると思ったよ。
先生の忍耐力が凄かった。
先生のおかげで、どうにか一段目は よじ登ったみたい。
なんとなく、言われることの意味が掴めてきた。
できてないけど、指し示された方向はわかる。
あそこに行きなさいって言われているのは、理解できる。
だからか、先生も少しだけ深入りしたことを教えてくださった。
なんか、構えっていうのは、常に釣り合いを取って
いるらしい。
それを踏まえて、自主練したらさ、難しいんですよ。
すぐバランス崩れるもん。
え!? これをずっと保つんですか!? マジで!?
正気の沙汰じゃないと思います
ってなっている。
心の中で叫びたいよ。
「先生! 二段目も高いです!!」