ぶらり美術館巡り〜アルテピアッツァ美唄・安田侃 彫刻美術館〜
訪問日:2021.08.07
コロナ禍で延期していた新婚旅行。
ワクチン接種が済んだので、ようやく出かけることに。
行き先は北海道。
こんな時期だから海外へは行けないけど、以前から行きたいと思っていた美術館へ行くことにしました。
久しぶりのフライト。
富士山を上から見ると、やはりテンションが上がります。
今回は、フライトのキャンセルもあり得ると思い、一番ポピュラーな路線にしたため、新千歳空港着。
レンタカーを借り、一路向かったのは美唄。
そう、ここアルテピアッツァ美唄へ行きたかったのです。
アルテピアッツァ美唄は、廃校になった小学校を、美唄出身の安田侃氏の美術館にした施設。
美術館といっても、彫刻が屋外にも展示されていて、子供たちは彫刻に登ったりして遊んでいる。
運営は美唄のNPO。入館料は無料だけど、気持ち程度の金額を募金箱へ入れました。
自然豊かな園内に、展示されているというよりは風景の一部になった作品があちこちに。
廃校となった校舎も趣のある佇まいです。
なんだか日本ではないような感覚に。
体育館に入ると、大理石の作品がいくつか展示してありました。
本来はあるはずのない物が、子供たちのいなくなった体育館にひっそりと、でも確かな存在感を出しています。
安田侃さんの作品は、石や大理石といった硬い素材を用いているのにフォルムが滑らかで、触ったら柔らかいんじゃないかと思ってしまいます。
体育館を後にして、庭を抜けて校舎へ向かう途中にも大きな作品が。
まるで種から芽が出そうな彫刻。力強いなあ。
二階建ての懐かしい木造校舎。
靴箱もあり、子供の頃を思い出しました。
廊下や階段にも作品があるので、探しながら歩くのも楽しかったです。
「あら、こんなところにいたの?」って。
2階の教室に幾つかの作品が並んでいました。
真っ白な大理石が、磨き上げられた古い板張りの床にちょこんと鎮座する姿がなんとも可愛らしい。
じっくり見ていたら、カフェの閉店時間間近になってしまい、慌ててカフェへ向かいました。
カフェへは校舎裏の小山を抜けていきます。
ミュージアムショップのお姉さんが教えてくれなかったら見落としたかもしれない看板があります。
カフェへ向かう途中も作品があり、敷地全体が美術館なんだなと、贅沢な気持ちに。
17時閉店ですが、10分前に駆け込み入店。
スタッフの方はにこやかに対応してくれました。
店内は天井が高くて落ち着く空間。
暖炉もあるので、冬は炎を見ながらカフェタイムを過ごせるのかな。
そして、ひっそりと窓際にいた小さな作品。馴染んでいますね。
暑い日だったので、私達はアフォガードをいただきました。
ソフトクリームが濃厚で、苦味の効いたコーヒーとすごく合います。
冷たいものを食べて気力回復。
もう少しだけ散策を。
カフェの奥には広場があって、作品が点在しています。
一人で来たのか、大きな作品の上で寝そべって空を見ている人もいて、こういう時間の過ごし方っていいな、とこちらまで嬉しくなりました。
周りに人がいなかったので、作品と一緒に撮ってもらいました。
大きくて、ちょっとやそっとじゃ動じない安心感。
日も傾いてきたので、そろそろ帰ることに。
中庭にある白い小川と橋のように小川にかかる彫刻作品。
陽の光を受けてとても美しく輝いていました。
静かで大きくて、そっと包み込んでくれるような作品たち。
これは、ここ美唄の空気と大地を含めた作品なんですね。
ここに住んでいたら毎週でも来たい。
そんな素敵な美術館でした。
おまけ。
駐車場横に停まっていたトラクター。
これも作品のように見えてしまう美唄マジック(笑)
昨年訪れた、香川にあるイサム・ノグチ庭園美術館に続き、行きたい美術館(個人的な)トップ5に入っていたアルテピアッツァ美唄。
本当に行ってよかった。
安田侃さんの作品は、ここ美唄で生まれ育ったからできたんじゃないかなと。
今の時代、家にいても色々な作品を見ることができるけど、これはやはり現地で作品と出会ってほしいです。
アルテピアッツァ美唄
https://www.artepiazza.jp/