【高級キーボード】復活のLibertouch
今回は少しばかり古い奴に手を掛けてやります。
連休中にやろうと決めていた課題です。
富士通の「Libertouch(リベルタッチ)」です。
リベルタッチとは?
打鍵の心地よさにこだわったプレミアムなキーボードとして販売されていました。
キー毎のラバードームとコイルスプリングで、メンブレンスイッチを押す感覚をチューニングするという、非常に凝った仕組みでした。
2007年から販売が続いていましたが、残念なことに2021年に生産終了となってしまったようです。
私の買った物は、タイトル画像の通り黒色のUS配列です。
当時のお値段は13000円位でした。
経年劣化…
それから7~8年くらい毎日仕事で使い倒してきたのですが、最近はかなり劣化が目立っていました。
キーを押し込んだ時の引っ掛かり感が気になって仕方ありません。
既に仕事用のキーボードからは引退したのですが、このまま朽ち果てるのはもったいない…
なんとか往年の輝きを取り戻せないものでしょうか?
汚れもかなり目立ちますので、とりあえずネットの情報を集めてメンテしてみました。
まずはお掃除
キーボードのメンテでは定番のキーキャップ外しとゴミ掃除から始めます。
ホコリやら髪の毛やら正視に堪えない状態です。歯ブラシと綿棒で綺麗にします。
キーキャップもメガネ用の超音波洗浄機で丸洗い。
印刷は特に薄くなったりしている様子はありませんが、表面はテカテカです。ABS樹脂のキーキャップによくある状態ですね。
余談となりますが、このリベルタッチはキーキャップの材質や印刷のクオリティ、その他筐体のデザインも含めて全体的に高級キーボードらしからぬ安っぽさが目につきます。(個人的感想)
機能に製造費用を全振りしているのだ、という見解もありますが…
リベルタッチが今一つメジャーになりきれなかったのは、ここら辺にも原因があるような気がします…
キータッチは治るのか?
リベルタッチについてかなりのレベルで詳細を解説されているWebサイトがありましたので、参考にさせていただきました。
興味がある方は是非ともアクセスしてみてください。リベルタッチ愛に溢れている非常に濃い内容です。
キータッチ悪化の一因はラバーパーツの硬化らしいのですが、交換用の部品も既に販売終了です。
交換は無理で、ケミカルに頼るしかないようです。
まず潤滑です。
スライダー部分にシリコンオイルの塗布が効果的とのことです。
ラバードームは、パーツ保護剤をスプレーするとゴムの柔軟性が回復したとのこと。
その他、ドライファストルブも併用すると良くなるとありました。手元にあったダイソーの防水スプレーで代用します。主成分はフッ素だから同じ様な効果が期待できるはずです。
ケミカルを試してみたら…
シリコンオイルはスライダー(白い部分)に薄く塗ってやりました。
ラバードームは箱に入れて保護剤をスプレーします。
コイルスプリングにはビニル袋に入れた状態で塗布しました。
効果把握
ケミカルの塗布が終わったら、1個ずつキーをはめ込んでいきます。
果たして効果はあったのでしょうか?
結果から言うと、メンテナンスの効果はそれなりにあったようです。
驚く程にキータッチがスムーズ且つ静かになりました。
ラバードームが柔らかさを取り戻したのか、キーの荷重がかなり軽く感じます。
キーを打つと、非常に軽やかな感じでスゥーっと押し下げされ、そのまま入力されます。
リベルタッチはメンブレンスイッチを使っていますが、安物にありがちなゴムをギュッと押し込むような不快な感じはありません。
かといってCherryの茶軸のようなタクタイル感とも、赤軸のようなリニアな感じとは違います。
プレミアムな打鍵感と言っても良いレベルです。
購入した時のキータッチが戻ってきたような気がします。
まとめ
このキーボード、見た目やデザインなどは今一つプレミアム感は薄いですが、実際に使ってみると、その手をかけた作り込みは所有する満足感を大いに高めます。
例えばリベルタッチを手で持ってみるとかなり重いです。
なんと1.6キロあります。
タイピングしているときの安定感などは、安物には出せない感じです。
一般的なフルサイズのキーボードは大半が1キロ程度ですし、リベルタッチと同じくらいの重さのキーボードを探してみると、殆どがREALFORCEかKeychronといったハイエンドクラスとなります。
材質の劣化など、時の経過からは逃れられませんが、今後もできるだけ長く使ってやりたいと思います。