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さようならミニディスク

ソニーがミニディスクの生産を止めるとの事です。まだやっていたのかという感じです。

懐かしいなぁと思って、週末につらつらと投稿ネタを書いてみました。少し長めです。


ミニディスクを追想する

90年代〜00年代では結構普及してましたよね。

家電量販店のポータブルオーディオのコーナーでは、四角いはんぺんくらいの大きさの再生用MDプレーヤーがそれなりのスペースを占拠していたと思います。

カセットテープに比べれば、利便性は雲泥の差でした。
個人的には、次世代のオーディオ媒体としてのポテンシャルはかなり高かったと思います。

DAPと比べれば…

しかし競争相手が手強すぎたように思います。
台頭しつつあった、フラッシュメモリーベースのMP3プレーヤーと比べれば勝負は決まっていたようなものですね。

音楽再生の使い勝手に関しては、ランダムアクセスできるディスクメディアであれば劣りません。

しかし、録音というか、音楽データの取り扱いの利便性については勝負にならない感じです。

ミニディスクがCDプレーヤーからデジタル端子で転送できるとは言っても、アナログ時代のダビングと大差はありませんでした。

CDリッピング、プレーヤーへの転送など、新世代の圧倒的な利便性の良さに比べれば、何とも時代遅れな感じでした。

MDの規格自体は、当時主流だったMP3 128kbpsと比べれば、音質は優れていたはずですが、一般ユーザーからは使い勝手の方が重要視されたのでしょう。
私も当時はMP3 128kbpsの音質で十分と思っていました。


懐かしガジェット登場

という訳で、引っ張り出してきました。
ソニーのMZ-1
最初のミニディスクプレーヤー。始祖ですね。
ワゴンセールでかなり安かったので衝動買いした記憶があります。

録音機能付きだからでしょうか、
ボタンがたくさんあるのが時代を感じます。

残念ながら、何故かディスクメディアが全く残っていません。
処分してしまったのでしょうか。

まあ、私自身もMDはあまり使用しておらず、メディアもそれほどなかったのですが。


ミニディスクの発掘

かろうじて、1枚だけ残っていました。
実家にある自動車のオーディオの中に入れっぱなしになっていました。

我が家にただ一つ残ったMDメディアです。
ロンサムジョージみたいですな。
ずっとクルマの中に放置してたのですが
高温の影響は無いのでしょうか?

初代ヴィッツの純正オーディオなのですが、二代目へモデルチェンジしたあたりの購入だったので、2005年辺りのはずです。
すでにipodやその他デジタルオーディオが台頭していた時代ですが、純正品は保守的ですね。

久しぶりの音楽再生

せっかく引っ張り出してきたので再生して聴いてみましょう。
と思ったらACアダプターも見当たりません。スペックを調べて同じ様な出力の手持ち品を使うことにします。
純正はAC-MZ1という型番でDC10.5Vの1A、25VA出力でした。幸いな事に10Vで1A、21VAというのがありました。

左側が代用のアダプターです。
ハードオフで100円でした。

ただしプラグがMDのジャックにささらないので、規格が違うようです。
色々と試してみると、アダプターは内径2.1mmで、MD側はJEITA3です。
これまた幸いな事に変換コネクタがありましたので無事に動作させることが出来ました。

左側がアダプター。右側が変換コネクタ。

さて、この機種は史上初の市販MDであり、高価格機種です。
改めて見てみると、細かいところまで作り込んであります。
ディスクのローディング機能があるのも、高価格帯ならではです。
ディスクを挿入すると蓋の表示がわざわざ切り替わるのも凝った仕組みです。

これはディスクが空の状態
ディスクを入れると、挿入済みに切り替わります。

側面にも操作ボタンやダイヤルがたくさんあります。

これはミニジャックのある方。
ボリュームやらBASS BOOSTやら
沢山あります。

再生してみましたが、中々良い感じです。ヘッドホンアンプ無しでも頑張ってK701を鳴らしてをくれます。

MDの音が良いというのは実感できますね。

ついでに対抗馬も召喚

せっかくなので、この時代に活躍していたライバルにも登場を願いましょう。

DigitalwayのMPIOです。

プラスチックは加水分解でベタベタでしたが
IPAでひと拭きしたら綺麗になりました。
型番によると内蔵メモリは128MB。
電源は単3電池。
メモリカードを出してみました。
懐かしい!スマートメディアです。
内蔵メモリと合わせて256MB。
USBは謎の形状です。
当然ながらケーブルは行方不明でした。
このままだと書き換え出来ません。

電源は単3電池です。これは新品に交換します。
かなり長い間放置していたのですが、動作しました。
フラッシュメモリーの記録は10年程度と聞いてましたが、何とか生き残っていたようです。

音源が128kbpsのMP3やWMAなので、音質はそれなりです。
電池駆動でK701のリスニングだと、ボリュームは少し上げる必要があります。

さらば旧き世代

久しぶりに動かしてみたMDもMPIOも、辛うじて使える状態でした。

MPIOはケーブルがあれば延命は可能かもしれません。

しかし、MDはメディアが手元に1枚しかないですし、市場での入手も困難になりつつあります。
絶滅危惧種という奴ですね。

次に通電する時は生きているのかな、なんて考えながら再び雑品箱にしまいました。




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