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内側のはなし

大掃除をしていたら、押し入れから出てきた古いアルバム。30年前の笑顔の私がたくさん出てきた。知人のカメラマンに撮ってもらった写真だ。ちょうど子ども達と同じ年頃。自分のやりたい事にチャレンジして生き生きしていた頃。

ついこの間のこと、と思っていた。でも、写真の自分を見て、時の流れを実感せずにはいられなかった。今、子ども達はこの時の自分の年齢にまでなったんだ、という成長を感じる気持ち。そして、私、歳を取ったなと、複雑な気持ち。

外見は言うまでもなく変わっている。体型、肌の張り、表情も今とは違う。加齢によるものだから、まあ仕方ない。

内側はどうだろう。
こちらも随分変わったかもしれない。何もかもストレート、ど直球だった。ストレートに発信して、ストレートに物事を捉えていたあの頃。
今はもう少し、まわり道な考えになった気がする。そして、強くもなったけど、脆くもなったかも。30年の間に少しずつ、変化していったのかもしれない。
何か大きな出来事によって変わることもある。私は、結婚、出産、別居などが思い当たる。環境も変わったし、感情は大きく揺さぶられた出来事だ。
でも、日々の小さな出来事、これもかなり影響していそうだ。気持ちよく晴れた空を見たこと、お腹いっぱい美味しいものを食べたこと、友達とおしゃべりを楽しんだこと、混雑する電車に乗ったこと、重い荷物を運んだこと、かわいい犬に出会ったこと、、あげたらキリが無いほどの日常的に経験すること。この積み重ねが、今の私を作っていると思う。
人は経験することで、何かしら変わる。
そういう、当たり前みたいなことに今更ながら気が付いている。だから、何かあると、私の内側はどう変化したかな?なんて、じっくり自分を見つめる事が多くなった。これが、私の内側の変化かもしれない。


そういえば、

星野道夫さんのエッセイの中に、夕陽の美しさやその時の気持ちを伝えるにはどうしたら良いかの問いに、こんな言葉がある。

自分が変わってゆく ことだって・・・・ その夕陽を見て、感動して、 自分が変わってゆくことだと思う 

素晴らしいですよね。何かを伝えたいときに、自ら変わり、その思いを伝える。本当に深い言葉です。

これから先も毎日何かを経験してゆくだろう。その分、心豊かに変わっていきたいな。そんなことを考えた2021年の年末でした。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
世界中でさまざまな出来事があった一年。どうか、その出来事によって豊かな心が育まれますように。

よいお年を

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