イエスタデイをうたって 12話 感想1
これは、ツイッターに記載した、イエスタデイをうたって12話の感想です。
■描写1
前回からの修羅場、浪の質問に答えられない榀子。 魚住は弁解しようとするが浪に牽制される。
気づいた人はいるかもしれないが、12話やっていて、浪と陸生と榀子が揃うシーンはここだけ。
つまりは榀子と浪の関係を陸生は初めて目の当たりにする。
今まで榀子や浪の伝聞でしか、その関係を知らない陸生にとって、ある意味で2人の関係性の解答となる遣り取りになる。
■描写2
榀子と浪の関係に陸生は入り込めない。 陸生にごめんねと言い残し、浪を追いかける榀子。 置いていかれる陸生の目には光がない。
口論の末、榀子が幸せであれば、相手が誰であろうと時間をかけて納得していたとする浪。
ここで榀子よりも高い位置にいる浪の姿があり、どこか成長を感じる構図。
■描写3
立ち去る浪。
榀子のいる橋の道から横道に姿を消す。
道から外れる浪。まさにアウトローとなる。
その後、滝下の家に来るが、原作とは違いどこか遣りきった感がある。
■描写4
浪との過去を思い出し、その関係の崩壊を感じる榀子。
9話の浪の言った榀子と浪の関係は壊れるはずがないとする話がまだ楽園であったかのように感じつつ、関係を破壊した自らに気づき泣く榀子。
それをただ見る事しかできない陸生。
榀子が泣くのはいつも湧と浪の事。
■描写5
部屋に帰り、険しい表情で寝る陸生。
思い出すのは、榀子とあんたには関係ない榀子の思いを聞きたかったとする率直な浪と励ましつつも泣き立ち去った晴の姿。
■描写5の感想
浪が相手が誰でも榀子が幸せであればと思うように、おそらく陸生も晴が幸せなら良かったのかもしれない。
ならば、ここまで引きずる事もないだろう。
思い巡らす陸生。巡る思いは、再度4人の関係を繋ぎ止める。
ここで陸生は、榀子、浪、晴の4人の気持ちを知り、榀子とは別の意味で、中心に立つことになったと思う。
晴は、叶わなかった結果に榀子に対して怒ったが
「そういう事か」とどこか納得し、陸生を称賛した。
浪は、「相手が誰でも榀子が幸せならよかった」とする言葉を示した。
仮にそれが嘘でもこの二人はそれが言えた。
晴の3話で言った
「見返りを求める自分勝手な恋」は、
いつしか、仮に結ばれなくても
「相手の幸せを願う別の感情」になったと思う。
ここに思いを強く持ち続けた彼らの成長が見える。
■描写6
場面が変わって、実家にいる晴。
項垂れながら、空を見上げる。
榀子と陸生を思い出し、苦悩しつつ寂しさを覚える。
パーカーの色は迷いの色である薄緑
学校の屋上で一人校庭を見つめる榀子
晴れた空は、綺麗だがその晴れた空を見ようともせず、顔はどこか人形のように表情がない。
仕事の最中、空を見上げる陸生。
晴れた空を心配しそうに見つめる。
晴天に彼は何を思い出しているのか。
晴れた空は、確かに綺麗だがその空は、寂しさを感じてしまうように思える。
■描写6の感想
3人は、同じ空を見上げるが、それぞれに思うことは違う。
晴は、その晴天に寂しさを感じており、榀子は晴天にすら興味がないように背を向け、孤独を感じている。
そして、陸生は心配そうに空を見上げる。
それぞれに共通するのは、孤独と寂しさだと思える。
イエスタデイをうたって 感想(2)へ続く