部活動選びのエピソード
僕が小学校6年の時から楽しみにしていたのが中学校になって始める部活動だった。
部活を選ぶ時のワクワク感はマリオパーティーのキャラを選ぶ時のような感覚、、とはちょっと違うけど、それなりの大きな楽しみがある。選んだ部活によって、今後大学生で何の部活をしていたか、それが自分にとって「ぽい」のか「ぽくないのか」。思っている以上に聞かれるから小学生諸君は覚悟するが良い。
僕は当初新体操部に入ろうとしていた。理由は「バク転がしたいから」。ジャッキーチェンに憧れた少年はそれだけを理由に新体操部に入ろうとしてた。当時、新体操部は廃部危機で部員は4名だけで、ここで僕が入部することから全国大会を目指すことにというジャンプ漫画的展開は一切なく、僕は「人数すっくな!」という直線の気持ちで入部することをやめた。
遊び感覚で基本的に全ての部活の体験入部をした。その中でも1番忘れられないのが軽音部の体験入部だった。
当時仲良かった友人と軽音部に行ってみようと思い、軽音部室へ向かった。軽音部は体育館の2階の隅っこにあり、楽器を置くと5人で精一杯ほどの小さなスペースだった。僕の中学の部活のなかで最も狭い部室だった。体験入部で訪れたその日、先輩部員は3人だけいた。
「おぅえーい、いらっしゃい~」
思ってた通りのチャラさだった。3人のチャラさに中学受験をこの前終えたばかりの眼鏡をかけた5人組の芋さは良い勝負だったが、延長戦で先輩らのチャラさが勝った。彼らは僕らに楽器を触ってみる?何て聞くこともなく、もし軽音部に入ったらどうなるかというタラレバ話を語り始めた。
先輩:「こいつなんか、顔イケメン過ぎてライブしたら客がキュンジニするからな」
僕ら:「きゅんじに、、?」
先輩:「キュンとし過ぎて死ぬことや」
僕ら:「??」
目が覚めた時には僕らは体育館を飛び出していた。楽器の説明も実演も何もすることないチャラいだけの部活動を見て中1の僕たちは少し大人の世界を知った気がした。
もし軽音部に入っていたら僕は今は何をしてるだろうか。カクカクしかじかで吹奏楽部で別の楽器を手に取り、関西大会常連になるほどの常勝軍になるのはまたのお話。
ギターを手に取り、文化祭で嫌な経験をするのもまた別のお話。
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