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街の銭湯に望むこと

京都を中心に街の銭湯の再生をいとなむ「ゆとなみ社」の代表の湊三次郎さんによると、10年後に継続できる銭湯はほとんどなくなり、銭湯の数の多い京都市内でも20軒台、すでに数が少ない三重県、滋賀県、静岡県などは消滅してしまう可能性もある、とのことです。

三重県の事情はよくわかりませんが、滋賀県に関してはほとんど大津市に集中しており、そんなに高い頻度で行くわけでもないのに半分以上は制覇してしまっています。つまり、それくらい数が少ない。

ゆとなみ社が受け継いだ容輝湯と都湯もいいですが、琵琶湖から近い湯~とぴあ高島と神楽湯もいいぞ。他にも何軒かありますが、なぜか石山~唐崎の間にばかりある。頑張れば1日でフルコンプも不可能ではないと思う。

静岡県の銭湯が減っているのはちょっと意外だ。なんたって、サウナーの聖地と呼ばれる「サウナしきじ」がある。大阪市内だと、サウナブームによって繁盛店になった銭湯がいくつかあるが、それと同じ現象は静岡では起こらなかったのだろうか。人口の多い都市なので、割合としてサウナー増加率も高いのではないかと思うのだが。

ただ、こうして憂えている私ですが、どうにも最近はサウナ施設やスーパー銭湯に浮気しがちで、街の銭湯にあまり貢献できておりません。

たまに行っても、五色とか神徳温泉とか、早い時間から開いていて、広くて有名なところを選びがち。営業時間が短いところとか、規模が小さいところは、選択肢から外れてしまう。

もう大阪北部に関しては9割くらいの店舗に足を運んだので、銭湯を覚えたての頃の、どこに行っても楽しいという感覚が消えちゃっているんだよな。絶対にハズレないところを知ってしまっているので、そこにばかり興味ができてしまう。自分の好みが完成してしまっているんですな。

自分の好みの銭湯とはどんな銭湯かというと、まず第一条件として、広いこと。2階や半地下階があるところはそれだけで私の中での評価が上がる。あと、広いと人気の銭湯であっても芋洗いになることが少ない。

公衆浴場であることは承知しているとはいえ、風呂やサウナではマイワールドに浸りたい。他人に干渉されすぎるのは嫌だ。

銭湯は社交場であるという意見は最もなのだけど、自分はソロ志向なのである。なので、知り合いをつれて温浴施設に行ったことは2回くらいしかない。友達が少ないというのもあるけど……。

ただ、自分はソロ活動をしているとはいえ、地元の方々が脱衣場で社交をしているのを横目で見るのは嫌いではない。だいたいは天気の話とかプロ野球の話で、特に話題そのものは面白くはない。しかし、この中身のほとんどない話がなんとも「いい」のだ。

中身のありそうな話もたまにあるが、それはそれでまた、違う種類の味がある。どこだったか忘れたが、危険物取扱者免許について熱く語り合っている人たちがいた。なんだったんだろあれ。おじさんたちがフル〇ンで危険物取扱者免許について熱く語り合う風景を人生で見ることがあと何回あるだろうか。もう一生ないような気がする。

そういうのが自分の中での銭湯の「人」が醸し出す風情だと思っているのですが、では、番台とかカランとか、いわゆる昔ながらの銭湯の「物」の風情に関してはどうかというと、あくまで自分の場合ですが、これに関しては、わりとどうでもよかったりします。

別にロビーカウンターでも風情がないとは思わないし、カランが一般家庭の水道の蛇口みたいになっていても構わない。銭湯の代名詞ともいえるケロヨンや牛乳石鹸の桶が無地のものでもいい。それだとスーパー銭湯との差別化が為されないのでは?といわれるかもしれませんが、逆にいえば、別に差別化することないのでは?というのが個人的な気持ちです。

とはいえ、これは自分が幼少期に親に風呂屋に連れていってもらったというようなノスタルジックな体験をしていないからであって、思い出の中に番台やケロヨンが存在する人にとっては、「物」によるレトロな風情も必要なのかも。

あと、これはわりと銭湯に興味を持ち出したばかりの頃から感じていることですが、スーパー銭湯のバイトの人たちは、最初にマニュアルを教えられていると思われるので、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」は絶対に言ってくれます。

街の銭湯でも、大抵の人は言ってくれますが、どことは書きませんが、無言で小銭を毟り取られたところや、机をバンバン叩かれたところもありました。愛想良くしてくれとは言わないのですが、最低限の接客はしてほしい。

昔みたいに、ウチの風呂を貸してやる、みたいな時代ではないし、ご自身がこの湯の初代の経営者だという人は今はもうほとんどいらっしゃらないと思うので、そのあたりは時代のアップデートに合わせていただきたいのです……。

あと、個人的には、昼の3時にならないと開かないのも足が向きづらい理由のひとつになっている。朝からとは言わないので、12時半くらいから開いていてほしい。閉めるのが早くてもいいので。12時から21時までの営業とかにはできないのだろうか。昼に外で風呂に入れるのが楽しいのになあ。

と、昼の2時にユートピア白玉温泉でぼんやりと考え、noteに纏めようと文字を打ったら全く関係ないバレンタインの話を書いていました。

noteのネタを出すにはサウナより銭湯のほうが向いているっぽいんだよな。ヨッピーさんの真似をしようとしてニュージャパンに引きこもって書こうとしたけどダメだったし。

まあ、それぞれの良さがあるということです。みんな街の銭湯にも行こう。最近はサウナに力を入れていたり、漫画が置いてあるところもあるぞ。

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ぷらーな
サウナはたのしい。