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TSUTAYAさんでアニソンを探した青春

昔々、サブスクなどという便利なシステムなどなく、さらにはインターネットも現在ほど万人に流通していなかった頃、つまり私の中高生時代なのですが、その頃の自分の音楽の情報の収集源は、レンタルショップのTSUTAYAさんでした。

家の最寄りTSUTAYAだった駅前TSUTAYAさんには、学校の帰りにほとんど毎日のように通っており、そこでビートルズを借りたし、セックス・ピストルズを借りたし、神聖かまってちゃんも借りた(この頃はそこそこ大きくなっていたが)。

それだけでは飽き足らず、ケータイも持っていなかったのにどうやって調べたのか詳しく覚えていないのですが、自転車で頑張れば行ける範囲内の他のTSUTAYAの店舗も探索し、先述の駅前TSUTAYAさんに加え、私鉄のほうの駅前TSUTAYAさん、ほとんど隣の市に近いTSUTAYAさん、さらにTSUTAYAさんではないローカルレンタルショップをそれぞれ発見。

土曜日の午後になれば、自転車を駆り出して、この4店舗をすべて回り、ついでに河川敷で無意味に黄昏れて、ガッツがある時はさらに無意味に遠くのジャスコ(もちろんイオンではない)まで行くのが定番でした。

ひとりでTSUTAYAに行きまくり、往復10km前後の距離を漕いでいたあの週末、あれこそが俺の青春。ええ、土曜日の午後に一緒にカラオケに行くような友達があまりいなかったのです。

それはともかくとして、当時TSUTAYAでどんなCDを探していたのかというと、小さい頃にアニメの主題歌で聴いていた曲のCDをひたすらに探していました。

どこかのテキストで高校生の頃は古いヴィジュアル系のCDばかり漁っていたと書きましたが、それは主にブック○フと摂津市のC-STATIONでやっていたので、今回の話とは繋がりません。

というか、自分の観測範囲内のTSUTAYAさんは、どこの店舗もヴィジュアル系の取り揃えがよくなかったんだ……。だいたいGLAYとL'Arc~en~Cielだけ。La'cryma Christiがあったらいいほう。ROUAGEなんかどこを探してもなかった。

という愚痴は置いておいて、小さい頃にアニメで聴いていただけの歌を探すには、まずそのアーティストが誰なのかをわからないといけません。いやそれ以前に、なんのアニメ作品だったのかを思い出さないといけない。

これがとても厄介で、いまだになんのアニメの誰の曲だかよくわからないものもあります。

確かエンディング曲で、かなりポップな曲で、声がかなり幼い人(おそらく同作品に出演する声優さん)が歌っていて、アニメ映像はコミカルで、キャラクターがデフォルメされたような感じで、なんというかサンバっぽい?曲。

小学校に行く前に視ていたような気がするので、おそらく朝の8時前後に放送されていた(再放送かもしれない)アニメの歌だと思われる。もう20年くらい探し続けているのですが、ずっと謎のまま。

今のところ、アニメ『天地無用!』(1995年)エンディング曲『銀河で直立歩行』説が有力ですが、ボーカルがシリアスな雰囲気で、サンバっぽくもなくて、記憶とズレるんだよなあ。

あと、スピンオフ作品の『魔法少女プリティサミー』は親に怪訝な顔をされながらガッツリ視ていたのだけど、原型の『天地無用!』は内容を全く知らない。もちろん視た覚えもない。

『魔法少女プリティサミー』のエンディングは明確に覚えていて、AmとDmしか押さえていなさそうなギターの弾き方(超失礼)も記憶の通りだったのですが……。

インターネットを駆使してもこれなので、ケータイも持っていなかった当時はもっと大変でした。

特に『平成イヌ物語バウ』のオープニング曲『大キライ!』とエンディング曲『二人きりで行こうよ』を探すのはめちゃくちゃ大変で、しかも結果的にレンタルできなかった苦い思い出。

当時3人くらいしかいなかった学校の友達に「夏休みの朝に再放送してた犬のアニメの主題歌を歌ってたの誰か知らない?」と唐突に質問して、どうやらLINDBERGというバンドの歌らしいことまでは突き止め、自転車を走らせてTSUTAYA巡りをするも、この2曲が入っているアルバムが全く見つからない。

後から知ったことですが、実はこの2曲は、シングル曲でありながら、数多くリリースされているLINDBERGのベストアルバムでほとんどいつも華麗にスルーされている不遇の2曲です。

唯一、1995年に発売されたシングル集にのみ収録されていますが、限定生産で即完売だったらしく、2000年代初頭のレンタルショップの在庫にはもちろんありませんでした。

当時の最新ベストアルバムだった『FINAL BEST』は、タイトルが示す通りに解散のタイミングで出された最後のベストで、30曲も入っていたのに、そこにも入っていなかった。

もはやあれは本当は全然ちがうアーティストの歌だったのでは?と疑心暗鬼になりつつも、もうここまでやっても見つからないなら、次は『セイバーマリオネットJ』のオープニングとエンディングでも探すか……と、また土曜日に自転車を駆り出すのでした。

ちなみに、ベストアルバムではほぼスルーされていますが、『大キライ!』『二人きりで行こうよ』は1993年のミニアルバム『EXTRA FLIGHT Ⅱ』には収録されています。

が、サブスクではなぜかこのミニアルバムがスルーされているため、結局いまだに聴けていない。なぜそこまでこの2曲が嫌われているのだろうか。

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ぷらーな
サウナはたのしい。