そして私は女優になった.

幼いころに植え付けられたコンプレックスは根深い。


それが両親によるものだったらなおのこと。

私は幼いころあまり可愛くなく(端的に言うと普通よりのブス)両親は言葉にして「ブス!」だの「可愛くない!」だの言わなかったけど
なんとなくかわいくない子(性格が、じゃなくて)として扱われていたのを覚えている。

兄がいるのだがその兄がお目目くりくりの男にしてはかなりかわいい顔だっただめ余計比べては普通よりのブス子(私)のことを「女の子なのに・・・・」と悲観したのだろう。

先に言っておくがこのブス子(私)を産んだのは君たちだよ?と声を大にして言いたい。まるで自分たちのせいじゃあないこれは何かの間違いだ!と言わんばかりだけど君たちだって普通のルックス。普通のルックスからブス子(略)が生まれたっておかしくないじゃあないか。

そして私は小学校高学年になり美に目覚めた(ちと早め?)。

天パだったのでそれをいかにきれいに見せるかに尽力した。
ニキビもできやすい体質だったので皮膚科でもらった固形石鹸を愛用した。アクネスにスキンライフ、愛用させてもらった。

このころから誰にも言わないけどひそかに「私ってもしかして可愛いんじゃね?」という思想に犯され未来へのルンルンとした気分を味わっていた。

そして中学生。なぜか覚醒した。仲良くなった女の子たちが可愛い子が多かったためかなぜか「君も可愛いよー」みたいな感じで持ち上げられだし
次第にクラスでも可愛い子の位置におりそして話したことのない子にも片思いされついに「可愛い」で有名な子(校内で)になっていたのである。

モテ期だって来た。
まるで世界の中心が自分であるかのようなバラ色の人生だった。

可愛い子としての人生を学生時代は味わわせてもらった。今思えば全盛期が早めだっただけだと思う。どうせなら20代で全盛期来てほしかった。

高校生の時は事務所にスカウトもされたな。
興味がなくてスルーしたけど真面目にやってたらなんかの作品には出てたのかな。

そして可愛い子としての人生が定着していった。

それでも幼少期のコンプレックスはぬぐえない。
自分が冷たい対応をされたときに「なんか失礼なことをしたかな?」とか「相手の態度がおかしい」とならず「私が可愛くないからかな?」とまず思ってしまう。

眼中にない人に好かれたときも「私がもうちょっと可愛ければ、、」と思ってしまう。

これって見た目に振り回されてますよね。
こんだけちやほやされた実績(なんだそれ)があっても幼少期のコンプレックスはぬぐえないんですよ。

だから私はいつも女優みたいになっちゃった。

傷ついていません
私は可愛いです
このお方どなた?

みたいな態度をとる。

キャラを完全に作り作ったキャラなら嫌われてもかまわないと思えるように女優ぶる。

そう私は女優なのです。

ほんとはナチュラルに生きたかったけど見た目も中身も周りがそうはさせてくれはなかった。

誰も見てない場面で立派なシーンを演じる女優。

悲しいかな。



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