読みの技法

やたら難しいタイトルだけど自己理論整理用ノート

自身の棋譜より得意の角換わり4五桂狙い手前の変化

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この局面で4五歩と突けるのかをどう読むのかが主題

実戦はウォーズでじっくり読む気が無かったので突いた。結果仕掛けは成功したけどもつれて最後は何とか残した。(棋譜参照)

読み始める前に前提条件が多々ある

1.4五歩を突いた後、仕掛けとして成功を狙う。

2.仕掛けの成功とは戦果以上のカウンターを受けない、攻めが続く、駒損をしないの条件を満たした場合とする。

3.自陣は一瞬固い。そういう形。王手飛車みたいな両取り強烈なカウンターは気にしなくて良い。香取りが受からないとかは良くある。(山口絵美菜女流が提唱するチャンクが自陣全体で固まっている)

4.角換わり4五桂は一応得意形。よって複数パターンの決まり筋の構想は頭にある。

5.局面は類型の経験は多いが、じっくり読んだ記憶がない形(経験があるかも)よって決まる保証はない。

6.角換わり4五桂は即効性理論を適用している。(現代将棋を読み解く7つの理論より)仕掛けない場合でも大抵角換わり腰掛け銀の定跡に合流する。よって無理に仕掛ける必要はない

7.7二銀、4四歩が普段の4五桂と違う。「4五歩から桂馬が跳ねて成功するのか」が読みの主題。

8.5三に玉のみが効いている、3二金の紐も玉のみ、4五桂と跳ねた時、3三~4二と玉がいるため、角筋に入りやすい。2一桂にも紐がついていない。

この辺までは4二玉と相手が上がった時点で無意識に頭に入っている内容。ここまで整理されてないけど。

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再掲。自分の場合、上の前提のもと、手前の大きな変化から「こちら良しや先手十分」を付けていく。

相手の指し手は自分が一番指されたくない手を想定しなくてはならない。それでも自分が良くなる局面に導く手を探すのが読みだと思っている。

読んでいない手に指されたくない手があると辛い。だから相手の手を必死に探さないといけない。

①まず4五歩に手抜かれた場合。

前提条件の元相手に攻めはない。となると攻め形を整えるか囲いを整える手になる。相手の手Xに対して次の自分の手は4四歩の取り込み。取らなければ一歩得かつ4四に歩が残って十分。

A.同銀なら2四歩と飛車先の歩が切れる。よってこれも十分

B.よって同銀としない手の変化を考えるが、手は多くない。飛車や角で取れるように用意するのであれば攻め駒としてとても形が悪くなるので読まない。ほかにあり得るのは金か玉で同金や同玉と取る手だが、陣形が大きく歪む。

A.B.より手抜かれるなら仕掛けて十分。ここから先は同歩のみを考える。

この辺の話は少し難しい。A.までは考えるが、B.は考えないレベル。この辺は慣れだろうか。戦法に馴染むほどAすら考えなくなるはず。

研究でフォローしているから無視して良いと考えるか、しっかり読み経験値とすることで自分の血肉にするという考えもある。この省略した読みに見落としがあることもままある。

が、対局時間は有限なので普段はまず読まない。ここから先、Bは省略していく。棋書とかではAも省略されていたりするから自分でAを考えなくてはいけない事もある。

▲4五歩△同歩▲同桂

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銀を逃げなければ序盤早々に攻めの桂馬と守りの銀の交換で十分。3五歩から玉頭を狙う手もある。よって切り捨て。

次に難しいのが△4四銀と△4二銀とどちらが大きな変化なのかという判断。これは読みながら切り替える必要があったりする。

どういうことかというと、読んでいる内に思ったより変化が多い事があり、読み切れない事がある。その時にもう片方から先に読もうと一旦保留する判断の事を言っている。

△4四銀として桂取りになる。▲4六歩と打って支えるのが良くやる手。一手桂馬を支えて2四歩からいつもの4五桂への合流が狙い。相手が一歩持っている点に注意だが、代わりに4四銀を支える歩がないため2四歩~3四飛と歩を取った時に銀取りになる。

そこで4三歩と打てば完全に4五桂へ合流。1五角から先手よし。

ここで4五桂が得意系なので1五角から先は読みが省略できる。

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つまりここに戻って△4二銀を考える必要がある。▲2四歩△同歩▲同飛

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ここで先手番なら▲2二飛車成△同金▲4四角で決まっている。▲5三角成と▲2二角成が同時に受からない。(▲5三桂成もあるがどれも良しなのでその時選べば良い)

相手の手がパスの場合を考えることで相手が自分の手を受けなければならないのかどうかが判断できる。

よって後手が受ける手以外は「先手良し」前提にあるようにカウンターは無いからだ。

受け方がいくつかある。2二で銀を取られないように移動する。これらは桂馬か4四からの角筋の香車が浮く。飛車に当てられても切って角を打てば良し。

よって銀の移動や飛車に当てる受けではなく4四角打ちを防ぐ受けとなる△4四歩や△4四角、△5五

角打ちは後手が香取り以外に手番を取っていない。攻めが続くのであれば香取りは甘受でOK。むしろ香を取ってしまうとやはり▲4四角が刺さってしまう。

よって最後の課題は△4四歩

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実戦では逃したが変化の余地なく豪快に行くなら▲5三桂成△同玉▲2二飛車成△同金▲3一角

これで4五歩が突ける事が読めた。ここまでを3分くらいで読んで確認しても10切れでは時間の使い過ぎである。

まぁ無理なのでこうやって研究や復習で読みを省略するのが技法の一部。

更に注意として、しっかり読んで問題なしと自信を持って指して読み通りにいかない場合はそこで読めばよい。違和感を感じた時は読みを確認する。

問題は読み通りにいく時なのだ。

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ここは▲5三桂良いのだけれど。ソフトの最善は違うらしい。

▲6五角から角切って▲4三金からの送りの手筋狙いだったり。より得する手を探さなければならなかったり。

この激しい変化で一気に決まらない場合、相手に渡した飛車桂でのカウンターに耐えたりしなければならない。

それ以上にリターンがあると読んだから仕掛けるべきなのである。

とは言え仕掛けないと相手に仕掛けられて劣勢になりやかったりする。

短期的期は読めなくても仕掛けて良い。多分。

中長期的には読んだ上で仕掛けないと強くなれないだろう。

そこそこ勝ちたいなら仕掛けちゃってしっかり復習し、駄目なら次はやめようとか決めましょう。はい。

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