ふんわり掴む対後手三間飛車急戦(実戦編)
昨日の記事が記事リリース直後に実戦で出たので実践編
おー。昨日の基本図のまんま
取れば居飛車有利なので取らない変化
この時は基本図からの変化点に着目。銀が動いたことで4四の効きが減り、振り飛車は角しか聞いていない。
つまり、相手角が動くとこちらの角が捌ける感じになるのだ。
ここで▲4四角みたいな手もあるのだが、優先したい手がある。▲2四歩の突き捨てだ。
1.飛車先を突き捨てる
居飛車。特に急戦を使うならば飛車先の突き捨ては「必ず損になる」時以外は突き捨てておきたい。
何なら何度も損しながら覚えたいくらい。昨日出てこなかった急戦のポイントだ。
自分の目安は手抜き(同歩以外)されても▲2三歩成が厳しく入ること
同歩とされた後に▲2五歩と打つ攻めか▲4五桂と跳ねる攻めなど「次の攻め筋」が見えている事
だろうか。攻め筋は成功形まで見えていなくてもいいと思う。
合わせて伝えておきたい内容として
2.更に得する手を探す
▲4四角より▲2四歩の方が飛車の働きが良くなり得しているという判断だ。
この得の具体性は難しいけど、見落としやすいのは「駒の働きを良くする」だろうか。特に突き捨ては歩損以上に飛車の働きや次に手に入った時の歩の働きを重視している。
▲2四歩△同歩と入れて▲4四歩。この歩が取れない。そして次の▲4三歩成で飛車や金に当たる。
この辺の色んな攻め筋が沢山ある所を急戦は楽しんでほしい。
他の案としては▲4四歩に変えて▲5五歩△6五銀▲4五桂で角をどかしてみて△4二角なら▲2二歩から▲5三歩成を狙うとか
「飛車先の突破」、「角筋を軸として4五桂と4三歩成や5三歩成による両取りの狙い」が楽しい。
今回の筋は角を追い回して「▲4三歩成!」の時に1一の香取と両取りという筋を狙っていっている
合わせの歩。急戦は手筋がいっぱいで楽しい
こう!
こう!(△2二角なら▲3三桂成らしい)
こう!
あとは玉形がもろいので暴れる振り飛車を丁寧に対応しましょう。
こんな感じで暴れるタイミングを見計らいながら。
例えばここは4四馬と2七馬で先に香を拾って桂当たりなので取り合って十分と見た。
そして馬を引き付けて端攻めを狙いたい。
ただしここは・・・
おや。
銀当たりでした。銀を損したけどせめて成桂をこちらの玉から遠く・・・。
端攻めは飛車で挟撃を狙いつつやりたい。
飛車の効果で桂馬を守ると金を取れる。
次はこの急戦で頻出の手筋をいくつか紹介したい。