先手での対四間飛車を考える。4五歩早仕掛け3
そもそも自分が研究している4五歩早仕掛けは羽生の頭脳とかに乗っている一般的な4五歩早仕掛けとは違って左銀が上がっておらず攻めが軽い。
何故そのような変化をしているかというといくつか理由がある。
1.振り飛車の5四銀からの玉頭銀系に対抗する必要がある。
2.5筋位取りで作戦勝ちからの有利、優勢と持っていくのに相当な腕力が必要。
3.6八金と締まった形をあまり指しこなせない。
4.高美濃に囲わない振り飛車比率が一定数以上ある。(別の手で攻めを待たれる)
5.勉強量を省略するため。(勉強量が足りないとも言う)
ただ、デメリットとしてかなり振り飛車にさばかれやすい。しかも四間飛車の囲いは大抵間に合う。そういう意味では人間感覚的には勝ちにくいと思う。
でも速攻の気持ちよさがあるので少し勝ちパターンを紹介しようと思う。
えいっと仕掛けた局面。△同歩と取れば▲3三角成△同桂▲2四飛で成功。
振り飛車の飛車先に歩を突き捨てたのに成功の不思議。しかも桂馬で取り返しもしないのに。
2筋が薄い事を見て角交換から飛車先突破。その後は相手の飛車を活躍させないように攻めて行くだけ。ちなみに羽生の頭脳では桂跳ねは後からとなっている。
まぁ桂頭は弱点になるし跳ねない方が良いパターンが多い。
成功した後は3一角で飛車に当てながら成り込みを見たり2三歩からと金で攻めていったり。
ただし、基本的に玉の固さはこちらが劣る。しかもこの局面では歩損している。
飛車の働きの差を良さに生かす必要があり、ここから香を龍で拾う程度の得を狙っていると3三角ぐらいから一気に逆転してしまう。
相手の攻めの速さを常に意識して、無理やり攻めずに丁寧に攻める必要がある。
結構大事なのが5筋。歩が切れていれば5九歩の底歩が効けばかなり固い。4八歩と打てた時もかなり固い。低い位置の歩を意識すると美濃にも負けない固さになる。
または5五角が先着出来れば美濃崩しを狙いつつ、好防の弱点になりやすい1一~9九ラインの角打ちを防げる。
攻め駒が不足しやすいのでと金、自陣の桂馬、そして相手が攻めてきて貰った駒を活用する。
ただ、受け間違えるとそのまま押し切られる。
急戦の成功形なのに受けの力が重要。将棋って不思議。