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シャカイジン彼氏と学生のわたし

彼氏がシャカイジンになった。

学生の頃よりもお互いの住んでいる場所が離れて、新幹線を使わないと会えない距離になった。

それでも、たぶん大丈夫だろうなって思ってた。
彼が新しい場所でたくさんの人と出会っても、彼の一番は私だという自信があるから。


今現在、彼がシャカイジンになってから2週間ほど経った。

以前からの日課である寝落ち通話も、今のところ継続してる。

毎晩、彼の元気そうな声を聴くたびにホッとする。
慣れない環境でとても疲弊しているんじゃないかと心配していたけど、研究と報告会に追われる大学院生生活の方がよっぽど大変だったみたい。

それでもやっぱり、通話を始めてから彼が眠くなるまでの時間は早まったし、今までのように「もう少し話そうよ」なんてワガママを言う事は出来なくなった。


まだ重たくない瞼を恨めしいと思いながらマイクをミュートして、動画を見たり本を読む時間は、とても長く感じる。

それでも、時折聞こえる彼の寝息に頬は緩むし、変なイビキを録音してひとりでクスクス笑っている時間は心が軽くなる。


早起きが苦手な私が目を覚ますと、もちろん通話は既に切れている。
再び目を閉じながら、やらなければいけない大学の準備はあったかと考えて、私はまだまだ学生であることを嫌でも再確認する毎日だ。
もちろん、だからと言って働きたくはないのだけれど。


彼氏が年上で、シャカイジンで、遠距離だなんて言うと、友達の大半は同情してくれる。あまり会えなくて寂しいねって。

確かに、頻繁に会えないのは寂しいけれど、絶対的信頼と自信のおかげで不安になったりはしない。彼は浮気をするような人でも、私を不安にさせるような人でもない。

それじゃあ、前半のちょっと寂しさ匂わせている文章は何かというと、生活リズムが合わなくなっているのが少しだけ寂しいのだ。

以前は、眠りにつく時間もほとんど同じだったし、起きるのは彼の方が早くても、私が起きると電話の向こうで「おはよう」と言ってくれた。
でも今は、彼の寝息を聞きながら私は読書をして、朝起きると電話は切れている。

そんなの、2年後には私もシャカイジンになって同じ生活リズムになるのだから今から彼に合わせてもいいのだけれど、「私が合わせる」で済むような問題ではないのだ。

明日の起床時間を気にせずに寝て、お昼過ぎまで布団から出る・出ないと2人で足を引っ張り合う時間がいかに幸せなことだったのか。

休みの日なら、それと同じことはできるけれど。


長々と書いて何が言いたいかっていうと、社会人×学生カップルの関門は生活リズムである。

浮気?すれ違い?そんなの社会人×学生に限ったことじゃないし、浮気する人はいつだって浮気するんだから。

そんな私の最近の願いは、その辺に彼氏が落ちてて私が拾って家に連れて帰ることと、石油を掘り出して2人で石油王になることでっす。









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