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上智大学 2月3日TEAP利用 国語の解答解説

上智大学 2月3日 TEAP スコア利用方式 国語の解答解説をお知らせします!
現在受験生は、他の大学を受ける前の確認として使ってください。
2年生へはより分析した内容を提供していきます!

1(現代文)

問一 解答:d
bとcは第1段落内の記述から不適と判断できる。
a は「深刻な状態は生じない」が誤り。
第2段落に「事故やトラブルを引き起こしかねない」とある。
問二 解答:b
問三 解答:d
正解のdに該当する記述は第9段落にある。
c 「感覚に曖昧さが残ること」が「ひとを誤謬に陥ら「せる」直接の原因とは本文からは言えない。
第4段落でデカルトやモンテーニュの考えが述べられており「感覚それ自体に問題があるのではなく」とある。
問四 解答:c
人間の「意志」は「無限」とあり、 a「意志は悟性よりも狭い範囲」は不適。
逆に、b「真を判断する能力」・d「知性」は本文において有限なものとされており、
それぞれ誤り。
問五 解答:b
a「睡眠状態において」が誤り。
c は 「幻覚を生み出すことによって」の部分が、原因・理由のように書かれていることが誤り。
問六 解答:a
問七 解答:c
a は傍線部6直前の文と同内容の反復に過ぎない。
b は 「現実よりも夢の世界を重視する判断を呼び込む」に根拠がない。
d は傍線部6をそのまま言い換えたものに近い。 設問の指示は「筆者が…..述べるのはなぜか」なので、傍線部 6(d の選択肢も同じ)のような言い方をした方がデカルトの議論が「分かりやすく」 なると考えた(一歩進めた)理由を答える。
問八 解答:b
「意志」の強弱が無関係であることは、 終わりから二つ目の段落で確認できる。
よってa・dは不適。cは本文と逆のことを言っている。
問九 解答:d
aは本文とは逆である。 b 「知識が増えていく」ことと「強固な意志を手にする」こと、c「強い心を持つ」ことと「情念を抑えるための知識を手にする」ことの因果関係は、どちらも本文からは見いだせない。
問十 解答:a
b「意志の拡張を図り」・d「すすんで想像を用いるべき」 は、どちらもデカルトの考えにはない。
c「感覚が精神を欺く」 が誤り。この例は、「精神が感覚を欺く」 正反対のケースである。

2 (古文)


問一 解答:d
 下旬に出る月は下弦の月。 「二十日余りの月」 (二十日ごろの月)は、夜が更けてから出る月という意味で「更待月 (ふけまちづき)」 と呼ばれる。
問二 解答:b
「またと思ふべき世のならひかは」 (再び戻って来られると考えられる定めではない) と 「宿
る月さへ濡るるがほにや」 (涙に映る月影までも泣き濡れた顔をしている)を根拠として考える。
問三 解答:c
「やすらふ」とは一歩踏み出せずにその場に留まること。 「るる」は助動詞「る」 の連体形で、ここでは自発の用法。 直訳すると 「自然と足を止めてしまう」。
問四 解答:b
筆者は花を見捨てがたく思っており、「田舎人・・・きたなげならぬ」も花の下で立ち止まっ
ていることから、この二組が花に対して 「同じ心」を持っているのでは、と推察しているので
ある。なお「またこの花の下でやすらふ」 の 「また」 には、筆者と同様に、という含意がある。
問五 解答:a
「とむる」は花がその美しさで人の足を引き止める、という意味で使われているが、「関」(関
所)も一度人の足を 「とむる」ことから、この二つは縁語と考えられる。
問六 解答:d
「たぐひ」は「類」。 「身の類」は「自分自身と同類」という意味であるが、泣いているのを
見てそう思うのであるから、「同郷の人」ではない。

問七 解答:b
「思はずに」は形容動詞「思はずなり」の連用形で、意外だ、という意味の語。
問八 解答:c
心理を断言する表現「いと思はずに、 情ある心地して」に続いているため、 Yは筆者自身が詠んだ歌。 その時点でbdは外れる。遊女の詠んだXで「思ひ立つ心は何の色ぞ」と決心の理
由を尋ねられた語り手が、 「恋を駿河」(「する」 と 「駿河」の掛詞)・「思ひあり」 (「思ひ」と「火」の掛詞) とYの歌の中で答えている。
問九 解答:a・f
複数の文献の共通点・相違点を考えさせる問題。 実は文学史の知識も問われている。
a 八橋に着いたが川も橋もなく 「友もなき心地して」と記した『とはずがたり』(鎌倉時代)
の作者が、「友とする人一人二人」と共に蜘蛛手に掛かる橋を見たという『伊勢物語』(平
安時代)の内容を、意識していないとは考えにくい。
b Dの「三河」は地名としてのみ用いられている。
c・g 成立順から考えるとありえない。
d Dも和歌の内容から 「妻」 に対する思いが読み取れる。
e 折句とは五文字の語を和歌の各句の先頭に一文字ずつ据える修辞法。 C の歌には用いられ
てない。
f CとEのどちらも 「蜘蛛手に」 (様々に) 「物(を)思ふ」と詠まれている。
h Eについて決め手にかけるため、保留が無難。 なお、『古今和歌六帖』は 『伊勢物語』と成
立時期が近い。

3 (古漢融合)


問一
1  解答:b・a
「知行」とは、特定の国(知行国)を与えられ国務を行うこと。
2  解答:c・b
「直垂」とは、庶民や武家が普段着用していた上衣と袴に分かれた衣服。
3  解答:d・a
「叙爵」とは、五位に昇進すること。 五位以上は殿上人となり上級官吏とみなされた。
問二
4  解答:b
「過差」とは、分不相応な贅沢のこと。
5  解答:a
「公方」とは、「私」と対比される 「公」 のことであり、「公務」「朝廷・天皇」「幕府・将軍」などの訳し方がある。 彼にとって 「公務」とは幕府のために奉仕することである。

問三 解答:c
無くした十文を探すために五十文で人を雇ったことを、収支が合わないと笑ったのである。
問四 
7  解答:f
「不爾」で「そうではない」という意味になるため「爾」は「しかり」と読む。 同じ意味・読み方の語は「然」。
9  解答:c
助字の「爾」は 「のみ」と読み、限定・断定の意味を表す。 同じ意味・読み方の語は「耳」。
問五 解答:a
「布」は「あまねく」と読み、隅々まで行き渡っているさまを表す。 賃金として支払った五十
文は人の間を循環するのだ、と言いたいのである。
問六
X  解答:e
「仁」は思いやり・慈愛の意味を持つ。 直前の「愛民施貧」の内容に一致する。
Y  解答:c
「倹」は慎ましいさま・控えめなさまを表す。 直後の質素な生活の具体例と一致する。
Z 解答:e
 Aの文章中にある 「飯の菜には焼きたる塩」が、Cの「下飯唯用 7 少許」に対応していると
考えられる。
問七 解答:b
a 「過不足のない衣食住の環境を求めた」 が×。自らは質素な生活を送っていた。
b Bの文章の内容だけでなく、公平を愛する性質が 「適正に」で表現されている。
C 「失敗をした家来の責任を追求しない」 が×。 真偽不明であるうえ、 焦点はそこではない。
d 「金銭を出し惜しんで」 が×。 無駄遣いをしなかっただけである。
e 青砥左衛門の人物像を 「経済通」 とまとめている点が×。


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