【社会人】働きながら学部レベルの情報技術を学ぶ方法
今回は働きながら大学学部レベルの情報技術を学ぶ方法を調べた結果をまとめます。
自分について
・地方国立大学 人文学部卒業(2016年)
・学位的には「経済学」を所持しているが、ゼミナールは管理会計。
・中小ソフトウェアハウス6年生。
・普段の仕事はパッケージソフトの導入担当。コードはあまり書かない。
なぜ情報技術を大学で学ぼうと思ったか
・実務を通しての学びは、どうしてもパッケージソフトが依存する技術(私の場合は.NET)に偏ってしまい、全体像がつかめない
・優れた試験であるIPA試験を通しても、「完全に理解した」感がどうしても得られない
・この業界は動向の遷移が激しく、この先のライフステージの変遷を見通すと断片的な学習はいつか限界が来ることが容易に想像できる
・ディプロマが付け焼刃的な知識でない証明になると考えた。おまけに履歴書に書ける(特に外資への就職を将来的に考える場合)。
・今より若いときはない理論に基づくと、行くなら早いうちに行ったほうがいい。
大学を選ぶときの基準
① 国家により承認されている大学であること。(Youtube大学とかは論外)
② フルタイムで働いても卒業が見込めること
③ 卒業年限は6年を目安にする
※4年で…というのがベストなのですが、フルタイムで働く、また20代後半である私のライフステージを考慮すると、4年で卒業はbetter程度で考えることにしました。
④ (給料・賞与)ー (生活費) ー (学費)がプラスになる程度の学費であること
⑤ 教授言語は日本語または英語であること
放送大学
放送大学は、日本最大の通信制大学であり、学部組織として「教養学部」が設置されています。「情報コース」は情報系の科目を中心に履修し、卒業を目指します。
優れている点:
・学費が安い(既卒者であれば40万円未満で卒業可能)
・通信制ながら卒研も可能
・最短2年で卒業できる
・教科書は丁寧でわかりやすい
いまひとつな点:
・通信制のため友人を作るのが難しい
→放送大学twitterアカウントを開設するとサイバー空間でつながることは可能ですが、リアルでとなると難しい
・現時点では学位が「教養」で出る点
→将来に渡り履歴書に書くことを考慮すると、「工学」と書けないのが残念なところです。
※学位授与機構に申請をすることで教養以外の学位発行も可能。
電気通信大学 先端工学基礎課程(K課程)
東京都調布市に本拠を置く電気通信大学(国立大)には社会人向けのコースがあり、情報工学を基礎から学ぶことができます。
優れている点:
・通学制でありながら、カリキュラムが社会人向けになっており、オンデマンド配信など充実
・通常の国立大の学費の半額
・通学制のため、同志とともに勉強できる
・学位が「工学」で出る
いまひとつな点:
・先駆者のブログを見ると、会社の理解が必要
・肉体的にも時間的にもハードで、人生の他のことをいくつか諦める覚悟が必要
・入試を受ける必要がある
→入試は数学(高校数学Ⅲ相当)・物理・化学・英語で、文系受験の私にはハードルが高いです。
・編入学も制度上はあるが、文系学部卒の自分では事実上困難で、最低4年の在学がほぼ確定
ピープル大学
ピープル大学(University of People)はアメリカのフルオンラインの大学で、健康科学、コンピュータサイエンス、経営学のコースが設置されています。ボランティアによるメンター制や、学生相互のレポート採点など新機軸が特徴です。
優れている点:
・学費が安い(3,000USD程度で卒業可能)
・編入学も可能(単位の読み替えをしてくれるらしい)
・英語での学習
→私は英語力を維持する観点からも利点と考えました。
・米国の学位(「Computer Science」として)が出る
→外国企業への転職という可能性を考えると、この点は大変魅力的です。
いまひとつな点
・大学制度に関する日本語の蓄積が少なく、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性は比較的高い
・ピアレビューを用いることから、成績が適正につくのかの不安。
・数学的なところよりもコンピュータに焦点があたったカリキュラムで、自分の目的と若干のズレが有る
・教材がすべてオンライン上で、自分はあまり好きではない
・放送大学以上に友人を作るのが難しく、孤独な戦いになる
オープン大学
オープン大学(The Open University)はイギリスの通信制大学です。日本の放送大学(The Open University of Japan)はこの大学を参考に制度設計されたと言われています。
日本の放送大学とは異なり、モジュール単位で受講し、学位ごとに定められているモジュールをすべて完了すると学位が授与される仕組みです。
心理学、経済学、環境開発学、公衆衛生学、情報技術など、多様な学位の取得に対応していることが特徴です。
優れている点:
・通信制大学の中では長い歴史を持ち、カリキュラムの内容も充実している
・英語(イギリス英語)での学習が可能
・「IT」という形でヨーロッパの学位が授与される
・物理本が支給されるため、学習がしやすそう
いまひとつな点
・とにかく学費が高い。20,000ポンド弱かかると記載がある。
→ 日本の国立大学の学費より高い。
・この大学についても日本語での蓄積が少ない。
どなたかの参考になれば幸いです。