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胸がはぁぁあぁぁってなって。

昨日、実家の母へ贈るお花を買いにお花屋さんへ行ったのだけど。
娘とあれこれお花を選んでいたら、小学校5年生くらいの女の子が入ってきて。

彼女、おかっぱ頭で、半ズボンをはいていて、片手にお財布だけをしっかと持っていて、なんかその佇まいに胸がきゅんとしてしまって。

でね、お店やさんが彼女にどれにする?って聞いたのだ。

私、心の中で「1本200円とかだし、安心してね。お花1本でもお母さんじゅうぶん喜ぶからね」って胸が握りつぶされそうなほどきゅーんってなって思った。

したら、女の子、ぽつりぽつりと
「これと、あと...青いお花ってありますか」

ああ、お母さん、青色が好きなんやな、と思ってまた、胸がきゅーーんってなって。

4本くらい選んだお花をお店やさんがレジに持って行って、
「花束、予算1000円でーす」
って言った、それを聞いてまた胸がきゅーーーんってなって。
どう考えてもなけなし感。
彼女にとったら大金であることはあきらかで、おばちゃん思わず二度見しそうになってしもうた。
レジ係の人は電卓をカツカツ叩いて、
「これ全部だと1078円になっちゃうけど、どうする?」
って女の子に優しく訊いた。

女の子慌ててお財布の中を覗き込んで、小銭をちゃらちゃら鳴らして数えながら、「あぁ...」って呟いたのだ。
また、胸がきゅーーーーん。

「おばちゃん、貸すよ!!」

って思わず涙声で言ったんだけども、

「いえ。いいです」

って彼女、きっぱりお答えになった。

そうだよね。そうだ。
彼女のプライドと、決意と、感謝の気持ちの大冒険だもの。他人の小銭を借りるなんて出来るはずがないのだ。

すると、お店やさん。
たくさん房がついた青いお花を指して、
「これを、半分にしようか。そしたらちょうどぴったり1000円になるよ」
って笑って言った。

ほんとはそんなこと出来るのかしらないし、その青いお花を半分にしてぴったり1000円なはずはないし、なんか私、たまらなくなって胸がどこまでもきゅーーーーーんってなったのだ。

何この空間。善意しかない。善意で溢れてる。善意の密度に涙が出た。

あぁ、彼女はどんな顔をしてそのお花をお母さんに渡したんだろう。
お母さんはどんな顔をして受け取っただろう。
そのあまりに幸福な少し先の未来を思って私、また、涙が出た。

私が中田ヤスタカとか、秋元康とかだったら、この弾けそうな胸の内を曲にして、AKBとかきゃりーぱみゅぱみゅに歌わせて日本中に広めることができるのだけど、あいにく、片田舎のちんけな主婦だからこうして拙い表現力でもってnoteに書くしか術がなくて、なんとももどかしい。

日本中にいる誰かの子どもたちが、こんなドラマをきっと繰り広げているのだね。
なんて素敵な週末。
ありがとう子どもたち。

#エッセイ #日記 #母の日 #cakesコンテスト #こども達よ_いつもありがとう #善意

また読みにきてくれたらそれでもう。