満月の夜の「ダウン・バイ・ロー」
ジム・ジャームッシュ特集を、数年前上映してくれた京都みなみ会館
かなしいことに閉館してしまったんです…
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18時頃からの上映で、帰りが遅くなることから迷いに迷い
またとない機会かもしれない…と観ることに
辺りはもう真っ暗で、満月が煌々としていました
そんな心配を胸に残しながら観始めた「ダウン・バイ・ロー」
わくわくするようでいて、少し不安になるような音楽とモノクロのアメリカから始まりました
女に振られた男が二人
濡れ衣をきせられ牢に入れられます
閉鎖的でギスギスしたシーンに、ある日突然ロベルト・ベニーニが加わって、雰囲気は一変?
なんとなくだらっとした脱獄劇を経て
あっけらかんとロマンチックな結末に突入します
そこがジム・ジャームッシュの茶目っ気なのでしょうか
そんなことある?と思いつつも、まぁいっか…と受け入れてしまう
それは全編を通して抑揚のない印象のせいかもしれなくて
けれどラストシーンのお洒落さでなんかもう良い物観たな…と
去っていく二人の男を眺めながら
さあ私も帰らなくては…と思ったのでした
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作品の雰囲気とタイトルがマッチしているなと思ったけど、意味は「親しい兄弟のような間柄」
南部の黒人が北部に持ち込み定着した 刑務所のスラングで
He is down by law. と言えば
命かけても大丈夫なぐらい信頼のおける人ということだそう
え、全然仲良さそうに見えなかったけど…
といいつつ、やっぱり彼らにとっては貴重な親密な時間だったのかも
そう思うと案外ほっこりする
素直じゃない男たち…
ロベルト・ベニーニだけは素直だったからしあわせをゲットできたのかな…?
踊るベニーニを眺めるトム・ウェイツとジョン・ルーリー…
なんのこっちゃと思って眺めているのかと思ったけど、実はちょっと羨ましいという哀愁もあったのか…
序盤で女泣かせまくってた二人…
その後は女に優しくできるようになったのだろうか