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秋の光

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最近の記事

なんとかムーンの夜に

昨晩は満月だった 母が、なんちゃらムーンらしいよと教えてくれて、夜空を見上げてみたけれど雲から薄く光が覗く程度しか見えなかった それから少し読書をして 最近出た韓国の短編集「その猫の名前は長い」イ・ジュヘ その中の「夏風邪」という話を読んだ その主人公があまりにも、勝手な男で、なんじゃこいつという人物だったので、落ち着かなくなり、自然とあたまが冴えいろんな想いが浮上した 最終的には祈るしかない心境になってしまい なんとかムーンを見上げた 先ほどとは打って変わっ

    • 「ヒューマニスト・ヴァンパイア・シーキング・コンセンティング・スーサイダル・パーソン」

      久々に最高ぅ⤴と思える映画だった タイトルは前代未聞の長さだけど、観てみればそれも悪くないと思える なにしろヴァンパイア映画なのだ ヴァンパイア映画といえばジム・ジャームッシュの「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」へのオマージュでもあるのではないかと思う レコードや、ソファでちゅーちゅー血を吸っている様もきっとそうだ ポスターや予告編では伝わらないけれど、わりとコメディ要素があって、とても観やすい (少々ネタバレを含みます) 画面の色合いが一定の艶と暗さに

      • ホン・サンス「WALKUP」

        ここ数年のホン・サンス作品は、鑑賞直後は'よくわからない'という印象をうける そのままシアターを出て、パンフレットを買って読み 胸の中の'よくわからない'を自分の中で可視化していくためのヒントをもらう 'そうそう、そんなシーンあったよな' 'あ、なるほどな' まるで問題用紙を渡された後の答え合わせみたい (しかも自身の解答欄は白紙の状態) そこからほつほつと、自分なりの答え…みたいなものが浮かび上がってくる 気付きのような答え… ホン・サンスはここ数年、おそら

        • 満月の夜の「ダウン・バイ・ロー」

          ジム・ジャームッシュ特集を、数年前上映してくれた京都みなみ会館 かなしいことに閉館してしまったんです… -------  ------- 18時頃からの上映で、帰りが遅くなることから迷いに迷い またとない機会かもしれない…と観ることに 辺りはもう真っ暗で、満月が煌々としていました そんな心配を胸に残しながら観始めた「ダウン・バイ・ロー」 わくわくするようでいて、少し不安になるような音楽とモノクロのアメリカから始まりました 女に振られた男が二人 濡れ衣をきせら

          「ドライブアウェイ・ドールズ」

          コーエン兄弟で有名な、弟イーサン・コーエンの初単独監督作品! レズビアンのちょっとエッチなロード・ムービーだ レビューを観てみると多くの困惑や賛否の声がよせられている… 迷ったけれども、この目で確かめたくなり映画館へ! ほんと観に行ってよかった! 曲もかっこいいし マーガレット・クアリーを知れたのも大収穫 彼女のコメディタッチな演技これからも観たい! (と思っていたら、同監督の続編でタッグが決まっているらしい!うれしすぎる!) ビル・キャンプという俳優さんも

          「ドライブアウェイ・ドールズ」

          「クイーン・オブ・ダイヤモンド」

          ニナ・メンケス アメリカの女性監督で、非常に啓発的っていうのか、エンターテイメントを否定するかのような作風だった あえて抑揚のないシーンが反復されたりして、しっかり見届けたい気持ちはあるけれど、自然と瞼が… 昨年観た、ウルリケ・オッティガーの「アル中女の肖像」のように、無愛想で綺麗な女が淡々と映る 女性監督が女性の内なる怒りを描いているところも共通していた 仁王立ちの後ろ姿が何度かあって、妙にシュールだった

          「クイーン・オブ・ダイヤモンド」

          「街の上で」

          つい先日「街の上で」を観てきました 四年前の映画なんですけど、再映しているところがあって 今泉力哉監督は「愛がなんだ」しか観たことがなかったんですが 検索してみるとめちゃくちゃ映画つくっておられますね! あれもこれも今泉力哉監督だったんだと思うほど だけどやっぱり観たいと思うのはこの二作!あと「ちひろさん」も機会があったら観たいなあ さいきんは邦画が観たくなっていて、二ノ宮隆太郎監督も気になっています 今「若武者」という作品が上映中なんですがタイミングは逃しまし

          「街の上で」

          「Introduction」 hong sang soo

          両手で顔をおおう青年の姿 そのポスターの写真が、まるで泣き崩れようとしているようで 暗い話なのかと その予感はとてもよいかたちで裏切られ けれど彼が打ちひしがれていることに変わりはなく 友の抱擁があまりにもやさしかった 複数の意味をもつこのタイトルもすきだ

          「Introduction」 hong sang soo

          ソフィア・コッポラ

          先日「ロスト・イン・トランスレーション」の感想を書いた後で、とてもしっくりくる投稿をみつけた それは 結局のところ、ソフィア・コッポラは"気分"を描くのが上手い というか"気分"しか描いていない というもので はぁ〜〜〜〜〜〜〜! っとなった ほんまそれやん そして 嫌いではないのになぜか悪口になってしまう とも書いてあった いやほんまそれ!! わたしが感想を書くのに苦戦したのもそこだった その方は 嫌いではないし、それらの"気分"はもちろんじぶん

          ソフィア・コッポラ

          「夜の浜辺でひとり」「それから」ホン・サンス

          一つ前の投稿を書いている時に、新作の予告が公開されたのを知ったんです お、いいタイミングだな、なんて思って ホン・サンス作品をふりかえってみようかと ホン・サンス作品に出会ったのは「夜の浜辺でひとり」でした チラシを見てなんとなくよさそうと観に行ったところ 心打たれ、その足で 「それから」へ直行したことを覚えています (その時、ホン・サンス特集で、   4作品同時公開していました) ホン・サンス作品は同じ俳優を起用することで知られていて 「夜の浜辺でひとり」

          「夜の浜辺でひとり」「それから」ホン・サンス

          ホン・サンス「逃げた女」

          三年前に観た映画ですが 部屋の整理(という名の更なる散らかし)でパンフレットが出てきたので 「逃げた女」って 改めてタイトルがおもしろいと思ったんです 韓国の今を代表する監督ホン・サンス 写真を見てもあまりすきにはなれないんだけど この人の映画は公開されれば必ず観ています 何も起こっていないわけじゃない 何が起こるってわけでもない それをおもしろいと感じる 興味をそそるし 眺めるようにも食い入るようにも観る 新作予告が公開されました 今年もホン・サン

          ホン・サンス「逃げた女」

          「ロスト・イン・トランスレーション」

          ゴールデンウィーク初日は「ロスト・イン・トランスレーション」を観に行くことができた この映画、感想を書くのなんどもよそうとしたんだけど それくらい、なんだかなと思ったりいいなと思ったりがふらふらして 中年のビル・マーレイはさいこう スカーレット・ヨハンソンのブロンドの髪もなにもかもさいこう なんだけど 魅力と薄さがコインの裏表みたいにくっついてるっていうか とにもかくにも、感想を書くのに途方に暮れちゃった くたくたさ ビル・マーレイのシーンはけっこう笑っちゃ

          「ロスト・イン・トランスレーション」

          Something About Us📀

          こちらのカバーもすてきで ふしぎなメロディーがここちいい 原曲はDaft Punkなんだ ときいてみると、おやおや、なんだこのMV 日本のアニメだ 銀河鉄道999すぎませんか と、他のMVも観てみると 有名な「One More Time」も こちらのアニメーションの続きみたいになってるし 検索したところ 当時のDaft PunkのMVは松本零士さんとコラボしており 続けてみると一つのアニメーション作品になっているということだった へぇ〜 なんだかスト

          Something About Us📀

          bulletproof💿

          きょうは、きのうとの気温差がありすぎる 最高気温は10°近くちがうし これじゃ調子を崩してしまって無理もない 排卵痛があって寝ていたら奇妙な夢にみまわれるし うなされた果てに やっとこすっとこ起き上がることができ これは気分を晴らさなければと 見つけたのが 音楽がたのしいコミュニケーションって感じる すてきなバンド 音のつくりが見えるところも たのしい こちらはカバーなので 原曲はどんなだろ?と検索してみると… わっこれ、わたしの当時のスマホに入っていた

          bulletproof💿

          「リンダはチキンがたべたい!」

          先日、知ったその日のうちに思い立って観に行くことができた、フランスのアニメーション🇫🇷 シルブプレ〜!プレプレ〜!というフランス語が可愛い❢ 亡くなったおとうさんの得意料理パプリカ・チキンをめぐって繰り広げられる、可笑しいながらも皮肉が効いたストーリー 詩的な音楽 ぼやっとしたり、リアルになったりする描き分けが、ころころと変化するアニメーション ポップな色彩と、あちこちにちりばめられた工夫が相まって わくわくし通しでした 実際に役者が演じながら録音した声に合わせ

          「リンダはチキンがたべたい!」

          光石研/東京古着日和

          俳優の光石研さん、今引っ張りだこですよね そんな光石さんが古着屋巡りをする動画があって とても上質な編集なんです まず良いのが、お似合いなんですよね! チャーミングさもあって、品もあって 見ていてニコニコしてしまう 先の動画は、 コルビジェという20世紀を代表する巨匠建築家をオマージュした眼鏡や革のジャケットが登場します 古着ってルーツに想いを馳せることで、歴史や、それにまつわる文化が身近になるところがおもしろいなぁ…と最近知りました こちらは一番最近アップ

          光石研/東京古着日和