ジストニアの内科的治療のメリット【ボトックス】
外科の先生と言い争って帰って来てしまった私は、結局、内科に戻ることになるのですが、内科的治療のメリットも書いておきます。
薬は毎日飲まなければならないのですが、眠くなろうが、効果がなかろうが、一定の時間が過ぎれば薬は体の外に排出されます。
薬が効かなければ、別の薬を試すこともできます。
また、認可されていないのですが、ごく一部の医師は、ボトックスを使用するでしょう。
(学会では議論されています。保険が通らないというだけで、それが人道的にやってはいけないことではないと考えてみてください)
ボトックスは一度、注射をすると、その効果が3〜6ヶ月くらい続くと言われています。
ボトックスで重要なのは、責任筋の同定です。つまりどこの筋肉が悪さをしていて、その姿勢や動作になってしまうのかを知る必要があります。
これを知るために、筋電図を使う医師もいるし、触診でピタッと当てる医師もいる。ここで、精神科の某先生(名前を書きたいけど書けない)が「名人」と称する先生に当たれば、かなり予後は良いと考えられます。
ごめんなさいね。
私、自分がうまく言ってたからこう書くけれど、うまく行ってない人もたくさんいるの、知っています。
でも、これから治療を始める人の、判断材料になればと思って、内科的治療の良い面も書いておきたいと思っています。
それで、注射を打つと、その筋肉がまずゆるっとなって、力が入らなくなります。私の場合、包丁が持てなくなりました。ここからなのです。
力が入らなくなったということは効果が出ているということなので心配しないでください。その後数日かけて、体が良いポジションを探し出してくれます。そのために私がやったことは、なぞる〇〇、たとえば百人一首や徒然草、写経でもいいかも。私は発症が書痙だったので書く練習をしました。これはかなり良いリハビリになったと思います。
私の周りでうまく行っている人は、この期間のリハビリがうまく行っていた人です。
ただ、楽器はどうかと言えば、私にはよくわからない。ドラムはとにかく脱力をしないと叩かないのでよかったのですが、ピアノは全く弾けなくなりました。鍵盤を押せない。シンセなら弾けたかもしれないけれど、ピアノの鍵盤は重たくてダメでした。
私の場合、書くこと、ピアノの演奏、ドラムの演奏、といろいろな角度から、ボトックスの効果を眺めたのですが、ドラムと書くことに関してはかなり有用であった気がします。
そして、よくないことも書いておく。一時的に脱力する話は上に書きましたが、引き出しが開けられない、自転車のサドルが持ち上げられないなど、もしかしたら演奏に関する部分でもあり得ることだと思いますが、手が思い通りに動かず、日常いろいろなことに難儀することです。
しかし、これはボトックスの効果の衰退によって回復するので、次回の施注の時に、ポイントを変えてみると良いです。よく効いていた場合はそれも医師に伝えましょう。
同じ筋肉に打っていると筋肉が痩せてきます。これはいいことなのか悪いことなのか?私はよくわからないのですが、治療前はむしろ、筋肉が肥大していた感じなので、これも効果の一部なのではないかと考えています。
ボトックスのメリットは失敗したとしても、次のチャンスにまた違った効果がねらえることです。
デメリットは金銭面ですかね…
ずっと打ち続ける必要があります。
私はボトックスによって、社会的な地位を失うことを免れたので、それによって少ないながらも所得があり、さらにアルバイトまでできたので、経済的に大きな負担にはなりませんでした。
でも正直いうと、あれを全部貯金してたら今ごろ車1台分になってたかな〜なんて思うことはあります。