上肢ジストニア・発症から診断に至るまで
私のジストニアは、思えば高校生の時ノートがとりにくいと感じたところから始まった。
大学は板書の量が半端なく、ノートは殴り書き。それでもなんとか字はかけていた。
あるとき、ツルツルしたカードにボールペンで字を書こうと思ったら、すべってかけなかった。その時を発症としておこう。20歳。
それでもなんとか大学は卒業し、就職もできたし、「なんとなく書きにくい」というだけで、つらいと思うことはなかった。
その後、転職して、自分の体に合わない高さの台で字を書いている時に、完全に病気だと思った。最初はストレスによる心の問題と思って心療内科に行った。でも、調べていくうちに神経内科の病気であることがわかり、精神科の医師とケンカするかのように紹介状を書いてもらい、神経内科へ。
精神科の医師は書痙と認めず「こだわりが強すぎるあなたの性格の問題」と言い放ち、神経内科医までが「字をきれいに書けない」という私の主観的な訴えと認識して、たいした治療に結びつけてくれなかった。
神経内科に言われた言葉。
「手術という方法もあるが、もっとひどくなってから。ボトックスはまだ認可されてないので、あと何年か待って。それまでは抗パーキンソン薬で」
これってどういうこと?ひどくなるまで我慢しろ、ってことかよ。
効かない薬を飲んでパフォーマンスが下がるので、薬もやめたし、通院もやめた。
この後、妊活があったので10年近く治療をしていなかった。
おバカな息子たちよ。
私のお腹になかなかきてくれず、長男は2年、次男は3年、授かるまでに時間を要した。
(妊娠と薬については、別に書きますね)
次男の授乳をやめようと思った保育園入園を目の前にして、断乳の計画を立て、病院の予約を取った。
そして、断乳して間もなく、受診。
ここでやっと「ジストニア」の診断をいただいた。
その時の先生の言葉。
「重症ではないけれど、その手では不便でしょう。治療を始めましょう」
このときやっと、道がひらけた気がする。