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たし算の練習をする資格とは何か?

それは、
150くらいまでの数字を、
順番に、悩むことなく、まちがわずに、
スラスラと書けることです。

ドリルとして売られていたり、
ネットにころがっている、
花やどうぶつのイラストを数えて
たし算をしている気分になることは、
たし算の練習としては下の下です。

ただ数えることの練習になりかねませんから。

「わかればできる」は大まちがい

1年生で習う一桁の数どおしのたし算は、
ゆびおり数えれば正解が出せます。

だから最初は
花やどうぶつのイラストを数えて
正解を出す練習をするのも、
悪くはありません。

そのうちイラストは無くなって、
数字だけで計算練習をします。
それでもゆびおり数えれば正解が出せます。

小学校などのテストでは、
それほど早さは求められませんから、
指折り数えていても、
そこそこの点数は取れます。

こうして少なくない子どもたちが、
一ケタどうしのたし算もひき算も、
スッと答えが出るものと、
指折り数えないと出てこないものがあるまま、
学年が上がっていきます。

わかってはいるけど、
ギクシャクとしながらしかできないままでも
一応の合格点がもらえるからです。

ところがそのままでは、
くり上がりのあるたし算の筆算は
なかなかむずかしいものになります。

かけ算の筆算はもっとむずかしい。

ですから、
たし算九九は1年生のうちに、
かけ算九九のように覚えるべきなのです。

それができれば、
ひき算九九やかけ算九九を覚えるのも
二度目、三度目となり
ラクになりますから。

わからないと練習できない

まちがわずにスラスラとできるようになるのには、
練習をするしかありません。

指折り数えないでも
7+8なら15
とスッと出てくるようになるまで、
くり返し、くり返し練習するのです。

そんな練習ができるようになるためには、
まずは7+8が15になる仕組みが
わかっていなければなりません。

そこで、

指折り数えるよりも早いだろう

と学校などでは
おはじきやタイルを使って説明します。

でもその理屈はけっこう複雑で、
子どもにとってわかりやすいとは限りません。

大人になってから、
7+8を計算するのに、
 7を5と2に分けて、
 8を5と3に分けて、
 5と5で10、
 2+3=5
 だから7+8=15

なんてする人はいませんよね? 
電卓を使うか、指折り数えるかですよね?

順序数がスラスラと出てくればたし算はわかります

そんな複雑なくり上がりの仕組みが分からなくても、
答えが出てくればいいわけです。

じつは順序数が入ってしまえば、
「わかる」のは簡単です。

+1は次の数だとわかれば、
2+1=3も
9+1=10も
同じ仕組みです。

+2が次の次だとわかれば、
3+2=5も
9+2=11も
同じですよね。

そうして順番に覚えていけば、
7+8=15の前に、
7+7=14はスッと出てくるはずです。
あとは
15+1=16
をするだけで、
7+8=16
はなんの苦労もせずにわかりますよね?

だから、
順序数がカンペキに入っていれば、
くり上がりのある計算でも
おはじきもタイルも必要ありません。

たし算九九を覚えるためには、
順序数がまちがわずにスラスラと
出てくるだけでいいのです。

身についているだけでいいのです。

でもたし算の意味がわかるのは、
それほどカンタンではありません。

 うさぎが3匹と犬2匹で5匹と言えるのか?
 1メートルの生地と1メートルの生地をつないだら、
 2メートルにならずに縫しろの2センチ分
 短くなるんじゃないか?

といった問題がたくさんあるからです。

そういったことがスッキリわかるには、
たくさんの経験が必要になるからです。

ですから小2くらいまでは、
文章題が解けるかどうかより、
悩むことなくたし算やひき算の九九が
出てくるようにすることの方が、
はるかに大切です。

まずは数字が書けるかどうかをチェックしてみましょう。

小3になるまでには、
たし算九九やひき算九九が

まちがわずにスラスラとできるかどうか?

が大切です。

そしてたし算の練習をする前に、

150くらいまでの数字がスラスラと書ける

ようになるまで練習した方がいいでしょう。

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