<PUBLIC+VOICE>観光パンフレットをコンセプトブックに!?九州最東端にある絶景と戦争遺構。プロジェクトにかかわる個性的な3名にインタビュー
第2回目の<PUBLIC+VOICE>!
みなさん、第1回目の「不幸な公共施設や施設マネジメント戦略について津山市役所川口さんにインタビュー」はもうお聞きいただきましたか?
今回は佐伯市鶴見半島のプロジェクトにかかわる個性的な3名とともにお送りします。知る人ぞ知る「九州最東端 鶴御崎」。
新しく観光パンフレットも完成していますが、なにやらよく見る観光パンフレットとは違う雰囲気・・・
引き込まれてしまう世界観です。ぜひご覧になってみてください。
今回は、PUBLIC+チームの西田もこのプロジェクトに関わっている「九州最東端 鶴御崎」のコンセプトブックとパンフレット作成に携わる3名にプロジェクトの経緯や裏話などたっぷりお聞きしました!
行政職員×芸術家・デザイナー×建築家×公共不動産ディレクターそれぞれの分野で活躍するメンバーがタッグを組むとどんなアイディアが!?
佐伯市役所鶴見振興局 休坂武志さん
佐伯市鶴見出身 46歳。お酒とお休みが好き。
平成30年から鶴見のまちづくりに携わっており、まちの産業や
観光について積極的にイベントの開催や情報発信を行っています。
unid(ユーンデ)株式会社 代表取締役 芸術家 櫻井暢子さん
大分市西大分でねこのチュウと暮らす、39歳。お散歩と公園が好き。
ブランディング をメインのサービスとしており、ロゴマーク、パッケージデザイン、看板サインなど様々な実績があるデザイン会社を経営されています。
インタビュー時はドイツベルリンで個展を開催するなど芸術活動にも力をいれています。
伊藤憲吾建築設計事務所 建築家 伊藤憲吾さん
大分県を拠点として活動する47歳、牡羊座。ダジャレ好き。
鶴見のプロジェクトでは建築担当として関わられています。
建築という難解なものを誰にでも分かりやすく伝えることだと考え、
「難しいモノこそ、簡単なコト」という信念を胸に、日々建築と向き合われています。
【前編】九州最東端の地 佐伯市鶴見 ありのままであるものとは。
鶴見半島は大分県の南部のリアス式海岸が発達した半島で、九州最東端の岬「鶴御埼灯台」があります。豊後水道と面するここは全国でも有数の好漁場で昔から漁業が盛んな地域でした。鶴見市場では県下NO1を誇る、水揚げ金額約20億円の市場となっています。
そんな漁業が盛んな地域ですが、観光業にも力を入れていきたい!と平成30年度から休坂さんを中心に取り組んでこられました。
鶴見半島には戦争遺構が点在しており、4つの建築物を見学することができます。
また、3つの展望台、3つの灯台、3つのミュージアムもありここでしか見られない景色、感じられない空気があります。
そんな鶴見半島のコンセプトと案内が掲載されたコンセプトブックがこの4人(実はPUBLIC+チームの西田もプロジェクトメンバーとして参加!)の手により完成しました!
令和5年度からは施設を使った具体的な取り組みを実施する予定です。
3人のインタビュー前編はこちら⇩から(画像クリック!)お聞きください!
【後編】思いを込めたコンセプトブックが完成!鶴見半島のこれから・・・
インタビュー後編ではコンセプトブックをみんなで見ながらどんな思いを込めたのかについてお聞きしました。
この場所について深く考え、コンセプトブックや観光パンフレットを手に取った人に鶴見の地について考えてもらえるようにとみなさんの強い思いが伝わってきました。
後編はこちらから(画像クリック!)⇩ 以下の画像も見ながらお楽しみください。
3つの灯台、3つの展望台、3つのミュージアム
3つの灯台が並んで見られるのは全国的にも珍しいとのことです。
「灯台が建つ理由は?また、それが建つということはその時代に建てられる技術がある。建築は時代を表すタイムマシンのようなもの。」と建築家の伊藤さんは話します。
建築をそのような目線で見てみると、その建物の前に立っているだけでタイムスリップしたような気持になるかもしれませんね。
天気や時間帯によっても空や海、海に浮かぶ島々の見え方が違ってくる3つの展望所があります。穏やかな晴れた日に行ってぼーっと景色を眺めてみてはどうでしょう。
燈台守が暮らしていた様子を体感して歴史を感じたり、灯台に追突して死んでしまった渡り鳥の剥製をから生態系を学んだり、だれもが目にしたことのある漫画の原画を見て楽しんだりと鶴見にきたからにはぜひ立ち寄ってほしい3つのミュージアムがあります。
戦争遺構を違う視点から
鶴見には悲しい記憶が残る戦争遺構が4つありますが、最近では訪れる方が増えているそうです。
「最近はインスタグラマーさんやコスプレイヤーさんが自分を表現する場所としてここ使い、写真を撮って発信する人が増えているので、知っていただくきっかけになっているみたいです。」休坂さんは話します。
芸術家の櫻井さんは「私も魅力的な場所だと思います。今回、インスタグラムなどでこの場所で写真を撮って発信している人を見つけて、その方の作品もコンセプトブックへ掲載しています。これがとてもおもしろい取り組みだと思っています。」と話してくれました。
鶴見での体験
とにかく鶴見は魚がおいしい!
旬折々の食のフェアも予定しており、
自然を楽しむウォーキングや星空観測会も予定しているとのことです。
「美味しい魚といい景色を堪能しに来てください!」と熱を込めて休坂さん。
鶴見のこれから
コンセプトにもある「ありのままで、ありつづける。」
あるものをどう使うのが、人間がどう介入していくのか?そんなことを考えいろんなアイディアがうまれてきました。
戦争の遺構があって悲しい土地でもあるが、ユーモアをもって楽しいことを起こしていきたいとみなさんがワクワク話をされていることがとても印象的でした。
いろんな視点から楽しんで、癒されて、何かを感じることができる魅力的な鶴見半島。ぜひ、「さいとうたん」を探しに行って見てくださいね。
今回の鶴見半島の事例はエリアがどういう場所なのか?という視点からエリアのビジョン、コンセプトを設定し、それを実現するためにコンセプトに基づいて小さくコンテンツをつくっていく始まりがよくわかる内容でした。
PUBLIC+チームでもその視点を大切にいろいろなエリアと向き合っていきたいと思います!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?