#今日のソーシャル 振り返り 2022年4月
世の中の応援したくなる活動を集めてtweetしている今日のソーシャル。
4月分の振り返りです。テーマ別に特徴的なニュースを紹介します。
■特徴のある障害者就労
日々障害者就労に関する活動が報じられていますが、中でも「特徴のある就労」が複数ありました。
例えば、障害者就労で「オーダーメイドスーツの縫製」をしている事例。高度な技術ですが、得られる対価も高く夢のある取組です。
また、手織りの新たなプロジェクトを進めるにあたり、技術者が少ないために、この手織り技術を学んできた受刑者が業務を受託したというニュース。
受刑者・受刑後の就労も社会課題の一つですが、特徴的な技術を身に着けることで需要に応えられるという好事例だと思います。
■「組み合わせ」の障害者就労
障害者就労でも、「組み合わせ」で新しい展開を見出す事例もありました。
例えば既に進めていたイチゴ栽培に加えて、ドライフルーツに加工して販売するという事例。
こちらでは栽培している玉ねぎを材料とした肉まんを製造しています。
■無理なく長く続けられる困窮支援
困窮者の支援策には様々あると思います。こども食堂などの運営に加わったり、いろんなやり方もありますが、無理なく長く続けられる「しくみ」もあってよいように感じています。
何気ない日々の行動が支援につながる事例が複数ありました。
一つ目は企業などでの災害備蓄品の活用です。有事に使えるように賞味期限なども合わせた総合的な管理が求められますが、期限の切れる少し手前で困窮者に提供することで「フードロス削減につなげる」というサービスが始まっています。
食材の宅配サービスでどうしても発生する予備分のパンをこども食堂など困窮者支援に充てる施策。
ゴールデンウィーク期間中にこども服を買うと、子ども支援に寄付ができるという取り組みもありました。
■ギフテッドに代わる新しい言葉
ギフテッドという言葉、ご存知ですか。朝日新聞で解説記事が出るようになりました。
NHKは「浮きこぼれ」という言葉を使ったり、日本語で一般的に使える表現については模索が続いています。
ギフテッド教育を進めるユナイテッド・ワールド・カレッジISACジャパンの小林りんさんは、ギフテッドに変わる言葉についてTwitterで呼びかけました。
その結果、「Advanced Learner」という言葉を使っていこうという流れができつつあります。
また、こうした子どもたちに向けた教育カリキュラムも増得ています。ギフテッドも受け入れるスローラーニング教育とか。
■難民支援はウクライナに限らない
ロシアによるウクライナ侵攻が続きますが、国外などに逃れる難民の数は増え続けています。日々の報道を通じて、寄付など様々な活動をする方も増えていると思います。
ウクライナの食糧寄付は14億円になったという記事がありました。
また全国各地で、日本に親族がいるなど縁のあるウクライナ難民の受入れが進んでいますが、難民はウクライナに限りません。世界の難民女性を支援する国連UNHCRのチャリティーランのイベントもありました。
■伝統技術・工芸を親しみやすくする工夫
伝統技術や伝統工芸では、後継者不足をはじめとした様々な課題があります。4月にはハードルを下げるための様々な取り組みがありました。
例えば親しみやすいアイドルやアスリートと連携した取組です。
熊本県阿蘇市の中江岩戸神楽の若手メンバーによる神楽男子
福井の伝統工芸を応援する伝統工芸アイドルさくらいと
地元九州の伝統工芸品とご当地選手との連携を進めるソフトバンクホークス
また、少しでも手に取ってもらえるように「手軽」にする取組もありました。
仏具や西陣織を新しいアクセサリーにする取組
若狭塗り箸の体験キット
香川の伝統技術を使ったおもちゃの美術館
■得意分野・領域に特化した企業による社会貢献
企業のソーシャルな取組も多数ありましたが、特に得意分野・領域に特化した支援が目立ちました。
例えば、パナソニックは得意な組織開発を中心とした支援をしています。
イトーヨーカ堂は、小売の現場でサステナブルを目指すミライかけはしプロジェクトを展開しています。
PwCコンサルティングはデジタルトレーサビリティの技術を生かして、伝統技術の模倣品対策への活用を支援しています。
■社会課題の当事者が主体となって解決を担う
今日のソーシャル全体を通して、素敵だなと感じたのが「社会課題を抱えている当事者が主体」となっている事例です。
代表自身が発達障害であることを公表している障害者就労事業所
職業支援指導の経験から自ら就労施設をつくったパン屋さん
知的・身体障害者の家族がつくったグループホーム
社会課題の解決は自治体をはじめとした公的サービスに頼みたい部分もあります。しかし少子高齢化・人口減少が進む中で公的組織にすべてを頼るのが難しい昨今、課題の当事者自ら動くことも一つの選択肢となります。
もちろん自ら動くことは大変な部分もあるかもしれませんが、必ず応援される機会も増えるはず。私たちもこうした情報を継続して追いかけていきます。
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