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【創作タイム】短歌から、短編を書てみたよ。ミモザさん→el faroさん→PJ
皆様こんにちは、PJです。
現在開催中の【創作タイム】と言うコラボイベントで『el faro』さんの短歌に短い文章をつけてみました。
詩は難しくて書けないのですが、今回は詩っぽい短編になった気がします。
多分、最近長編を書いていた反動ですね😁
バトンの流れ
『ミモザ』さん→『el faro』さん→『PJ』
※バトンの途中には『スズムラ』さんも素敵なイラストをつけてくれました!
スズムラさん! 私も教えてもらったアプリでイラスト作ってみましたよ!
慣れないAIイラストでは色はうまく再現できませんでしたが……
思い出の雫はたれて 赤い傘
あなたの影を笑顔で塗った
土砂降りのあなたのことを忘れない
赤い傘の柄乾くときまで
赤い傘のあなたの思い青空に
手をふる僕が見えるでしょうか
『el faro』さん曰く「思い出の中僕の僕は亡くなったのでは、との想像で」とのことでしたので、ちょいと切ない話になっています。
ハッピーエンドしか書けない男ですが、たまにはこういうのもいいなと思いました。
短編『朱色のあなたに抱きしめられて』著:PJ 400文字
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あなたと相合傘をした日のことを今でも覚えている。
戦地に向かう前、まだ日本が勝利すると本当に信じていたころ。
僕に赤紙が届き、二人で行った弾除け祈願の帰り道。
突然の雨に、近くのお店の軒にあった傘を一緒に買ったね。
「一本分しかお金がないよ」
「あら、二人で一緒に入ればいいじゃない」
朱に染まる真っ赤な傘を、あなたはとても気に入ったみたいだった。
戦場では、鉄玉の雨が降っていて、どうやら僕はこの土砂降りから帰れそうもないみたいだ。
赤く染まっていく視界の向こうに青空が見える。
もう一度あなたと一緒に相合傘をしたかったなぁ。
相合傘をしたあの日、通り雨が過ぎた後。二人で見た空は、今日みたいにどこまでも飛んでいけそうな青空だった。
僕は、あなたの上品な緋の着物と、明るい朱色の傘、そしてその紅色の唇に見とれていたんだ。
目の前が霞むように朱の世界に変わっていく。
美しい。
あなたに抱きしめられているみたいだ。
『赤い傘のあなたの思い青空に
手をふる僕が見えるでしょうか』
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※私は戦争を知らない世代です。まだ開戦の頃は、このように美しい着物を着ることもできたのでしょうか。
表現の中に誤りがあったり、不快な思いをされた方がいらっしゃいましたら、お詫び申し上げます。