
【宵イ茶屋文庫】~ちょっとひとりになりたくなった夜に。本と過ごすカフェ~
誰にも教えたくないカフェに出会った。
自分のこっそりお気に入りのお店にしたい。
でも、知ってほしい、行ってみてほしいという気持ちが抑えきれなかったので紹介します。
特におすすめしたい人は、
本が好きな人、
(特に益田ミリさんや瀬尾まいこさんなど、心があたたかくなる日常を描いた本が好きな人)
カフェが好きな人、
落ち着いた空間でひとりかふたりでゆっくり静かにくつろぎたい人、
夜が好きな人。
埼玉県蓮田市にある、
「 宵イ茶屋文庫」(ヨイチャヤブンコ)というカフェ。
コンセプトは、
“珈琲を飲みたい夜に 本と呑みたい日に。”
22時または23時まで営業している。
訪れたのは夜18時半。
線路沿いにひっそりと佇んでいて、そこだけまとう空気が違った。

夜の中に現れた、白い暖簾に紺のロゴ。
どきどきわくわく。
お店に入り、奥へ進むと、かわいい小柄な店主さんがニコッとして出迎えてくれた。
先に注文とお会計をする方式だ。
節分プレートと温かいほうじ茶を選んだ。
横並びの一人席が6つと、向かい合わせの二人席が2つあり、「空いてますのでどうぞ」と二人席に座ることができた。ラッキー。
座ってみて気づいたのが、他のお客さんや店主さんから見えない構造になっている。
ひと目を気にすることなく、くつろいで過ごすことができる。
店主さんの心遣いが感じられた。
店内には、壁や棚に本が置かれていて、
頼んだものを待っている間に自由に読むことができる。
小説よりも、エッセイ、雑誌、マンガ、詩集、絵本、フリーペーパーなど気軽に好きなページから読めるような本が多い。
どれもあたたかい雰囲気がある。
益田ミリさんのマンガがいくつかあり、益田ミリさん好きにはたまらなかった!
読んでみたい本ばかりで、何を選ぼうか迷ってしまう。
好きな本を読みながらごはんを待つ。
なんてしあわせな時間なんでしょう。
一日中ここにいたい。
自分の手持ちの本を持ってカフェに行くのもいいけれど、置いてある本から気になったものを読むのも楽しいなあ。
眺めていて、ピン!ときた本は迷わず読んでみるべし。
益田ミリさんの「ミウラさんの友達」というマンガに夢中になっていたら、店主さんがごはんを運んできてくれた。

節分プレートは、やさしくて、滋味深くて、ほっとする味だった。
貝割れ大根・サーモン・アボカド・玉ねぎマリネ・海苔がのった雑穀米と、具がとろっと柔らかいけんちん汁が特においしかった。
これなら夜遅い時間でも食べやすそう。
ほうじ茶を飲んでホッと落ち着いたところで、ここに来てやりたかった手帳タイム。
これからしたいこと、考えていることを書き出して頭の中を整理した。
静かな空間。
見えないけれど、壁の向こう側には本を読んだり、一息ついている人がいる。
ひとりだけどひとりじゃなくて、心地よい。
気がついたら21時を回っていた。
お店のInstagramで、お店を作るきっかけになった本やメニューについて書いた店主さん自作のZINE(冊子)を販売していると知って、すごく気になっていた。
店内では見つけられなかったので、思い切って帰り際に聞いてみると、照れくさそうに「ここにあります」と棚の1番上から取り出してくれた。本と本の間にそっと隠れるように置かれていた。
「良かったら読んでいきますか?」
「はい!読みたいです!」
紹介している本の中に、
益田ミリさんの「スナックキズツキ」と、
古内一絵さんの「マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」があり、おおー!と興奮。
それは私も読んだことがあり、好きな本。
どちらも、何か悩みを抱える人の前に現れるカフェが舞台となっている。
店主さんの人柄とメニューが素敵なのだ。
悩みを抱えた人もお店を出るころには、気持ちがふっと軽くなっている。
「宵イ茶屋文庫」にも、この2つの本の中に出てくるお店のような空気を感じた。
たった一回の来店だけど、店主さんのお店に対する愛情と、お客さんをとても大事にしていることが感じられた。
それは、お店の空気、店内のレイアウト、置かれている本、カフェのメニュー、料理の味、食器やカトラリーなど、あらゆるところから伝わってくる。
お客さんがお店を出る時も、出入り口まで来て見送ってくれる。
最初から最後までしあわせな気持ち。
次はいつ行こうか今からワクワクしている。
また夜がいいなあ。
今度は甘いおやつと珈琲にしようかな。
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【 宵イ茶屋文庫 】
住所:埼玉県蓮田市上2-3-22 光ハイツ 1F
アクセス:蓮田駅西口から徒歩5分
営業時間:
月・火・土 14:00〜22:00 金 17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日:水曜日、木曜日、日曜日
※変動することもあるので、Instagram、Twitterにて確認することをおすすめします。
駐車場:なし
Instagram: @yoichayabunko
Twitter:https://twitter.com/yoichayabunko